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クラシコに向けて、バルサのレアル対策を振り返ろう
マドリードとバルセロナ、どちらが優れている?
ROUND 1 観光
マドリードというと、レジャーよりも宮殿とか歴史的な建造物が多いイメージで、世界遺産だとココ。
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シベレス宮殿。その前にある噴水はシベレス広場、広場は宮殿含めた一帯を指すんですけど、この噴水はレアルがタイトルを獲った時のパレードが行われる場所ですね。
バルセロナというと、やっぱビーチは欠かせないかな。
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年がら年中温暖な場所なんで、冬でも訪れる人が多いみたい。あとはやっぱココでしょ。
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サグラダファミリア。ガウディの傑作。バルセロナの観光に来てここに立ち寄らない人はいないです。
ROUND 2 料理
マドリードの郷土料理というとなんでしょうね。調べたらこんな料理が出てきました。
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コシードマドレーニョっていうスープを元に作った煮込み料理みたいです。マドリードは欧州の首都の中で一番標高が高いところにあるので、そのイメージから寒いっていうのがあるんですよね。温まりそう。
バルセロナ、っていうかカタルーニャの郷土料理というとパエリア!!と思いきや、知ってました?パエリアってカタルーニャではなくてバレンシアの郷土料理なんです。スペインは州ごとに文化が全く異なりますからね。
じゃあなんでパエリアがカタルーニャ料理っぽくなってるかというと、たぶんコレじゃないですかね。
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「フィデウア」っていうパエリアのパスタ版です。これはカタルーニャの料理らしいです。
実際にパエリアのお店はバルセロナにはかなりあるみたいで、フィデウアの店も多く、パエリアと混合しちゃっているんじゃないかという諸説あり。
ROUND 3 サッカー
これは負けらんねぇよ!こっからが本題だバカやろ~!
4度目の決戦
■両チームの現状
ここで両チームの予想スタメンを見ていきます。
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全然わかんねぇ!!
両チームとも怪我人続出で満身創痍。レアルはCL残っていて2月頭にはクラブワールドカップあってと地獄スケジュールなんですが、バルサの方はほとんどスタメン固定なので、怪我人がここに来て増えてきているのは当然の流れか。
レアルの事情は、CBはアラバいないSBメンディいないでこの並び。中盤の構成はこれで来ると思う。右ウイングにバルベルデが鉄板かな。
バルサは、祝!レヴァンドフスキが戻ってきたで、相手左ウイングに化け物級がいるとアラウホ右SBとかやるので、今回もコレを予想。クリステンセンのケガ次第ではマルコス・アロンソも可能性ありだし、あと左SBはアルバ予想。こういう1戦には、チャビなら伝統を重視すると思う。
リーガでは、バルサが予想だにしていない断トツ首位をひた走っています。レアルはW杯あった今季の特殊な日程に左右されてしまったか。あとアンチェロッティはスタメンを固定化する傾向あるので、過密日程だと弱さを見せる印象。
バルサは、大エース様レヴァンドフスキがスタメンに戻ってくるのと、あとペドリもギリ間に合うとかなんとか。デンベレはまだ無理でも戦力は整ってきた段階。
レアルのココ気をつけろ
■クロースを止めろ
野戦病院バルサは満身創痍レアルにどう立ち向かうべきか。
たぶん、やり方は変えません。アラウホをヴィニシウスにぶつけるぐらいしか、まともなレアル対策はしないと思います。
ここでは、レアルがバルサ相手にどう戦ってくるかを考察した上で、じゃあバルサはこう戦いましょうを考えます届けこの思い。
ではこの前のコパ・デルレイのクラシコから見ていきます。まずはレアルのビルドアップから。
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第1次体制でも同じだったのですが、アンチェレアルはクロースをこの位置に落とします。当時はラモスが、今はアラバにリュディガーと運べるCBがいますが、クロースがココに落ちる目的は「クロースに対するプレス回避」と「左からのビルドアップ強化」です。前回のアンチェ政権時はマルセロがいましたけど、この時の本当の目的はその前にいるロナウドの開放でした。
現在の場合は、左SBがメンディ(今回は出ないでしょうけど)、この試合はナチョで予想した中ではカマヴィンガと、本職でもないしビルドアップもマルセロクラスは流石に期待できない。ココに関してはクロースを落とす狙いは前回とは変わっています。
クロースに対しては、今一番プレスで逃がしてはいけない選手で、クロースに簡単に捌かれるとこうなります。
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ど真ん中でほとんどノープレッシャーでクロースに持たれます。この段階で左はヴィニシウスが下りてきて大外、その裏にナチョが抜けだそうとする。
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ヴィニに前向かれる、ナチョも抜け出せる。もう展開としては最悪。
クロースへのプレスが乱れるだけでこうなっちゃいます。仮にヴィ二シウスへのプレスが強かったところで裏のナチョに1発で出されます。クロースの凄いところは、プレス回避で低い位置に下りたところでパスレンジが他の選手とは違うので、距離感はマジで関係ない。あと両足どちらでも出せるから、逆サイドでいいフリーランしていれば、絶妙に足元ピタッと納まるボールを出してくる。だから多少裏対応のリスクはありますけど、クロースを手放しにするリスクの方が何倍もあるので、ココは警戒度マックスでプレスしに行くべきです。今のレアルのビルドアップは、アラバがいないことも影響ありますけど基本クロース起点です。ココに関係しそうな選手はケシエやハフィーニャなんでよろしくお願いします。
■バルベルデの「開放する力」
あともう1人なんですが、フェデ・バルベルデです。たぶん右ウイングで出ると思います。
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厄介なのが右ウイングで出てしまうことで、これがインサイドハーフなら話は変わってくるんですよ。その代わりに右ウイングに入るのはアセンシオかロドリゴなので。全くウイング要素がないバルベルデに入られるから厄介です。なぜならバルベルデに関しては、ウイングの役割を与えていないからです。
バルベルデは元はBOX to BOXタイプ。2年前のクラシコでもカンプノウでやられましたけど、あの時は右ウイングがいなかったというチーム事情かな。出来そうなのがバルベルデしかいなかった感がありましたが、今この右ウイングで使われる理由は単なる穴埋めではありません。「開放」です。
今のレアルで気を付けないといけない選手は誰か。やはりまずはクロース。次はバロンドーラ―・ベンゼマ。そしていつになったら衰え見せるんだよことモドリッチ。
ハッキリ言えばバルベルデは脇役系です。俳優で言うと六平直政的存在。ただ、だからこそこういう強烈な脇役系がいることで主役が輝くのです。
ちょっと見てて感心したシーンがあったので見ていきましょう。
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ケシエの横パスからなんですけど、今プレスバックしてるのがバルベルデです。
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見事カット。ポジトラの場面です。
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右のカルバハルへ。バルベルデが中に絞っているので、右サイドにはスペースが広がっています。
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カマヴィンガがサイドへ出る。カルバハルはもう1度バルベルデへ。
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クロースに出します。アンカーに入ったカマヴィンガが前へフリーランしたことでココが空いたんですね。
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バルベルデはバルサプレス隊のダイヤモンド中央へ。カルバハルが右上がります。
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クロースとバルベルデでパスリターン。クロースへのプレスが分散される。
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クロースから左のナチョへ。ナチョにはバルベルデ他、ヴィニシウス、モドリッチ、ベンゼマと前にパスコースがあります。
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ヴィニシウスに入る。モドリッチがサイドへ。
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モドリッチに出した後、ヴィニシウスは更に前へ。バルベルデが空く。
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バルベルデへ。
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オープンな状態でクロースが持つ。カルバハルが上がった右サイドにはスペースが広がる。
この一連のポジトラからのビルドアップなんですが、動き方とか立ち位置とか、あと役割もちゃんとこなしてる。え~、繰り返しますけど、右ウイングの選手です。それがここまで幅広く動いて、右にカルバハルやクロース、モドリッチのパスコース作りをやってる。カルバハルへのスペースメイクも含めて、右ウイングでありながらこれだけのタスクをこなしてます。開放する選手がモドリッチとかなんで、暴れさせてくないんですけど、何とかしてください。
バルサはどう戦えばいい?
■カンプノウであることを忘れるな
最初のベルナベウは、お互い真っ向勝負して負けました。続くコパでは3-2の撃ち合いを制すると、3度目のコパ・デルレイでは1-0で先勝。ただ、この1戦はトーナメントということで、チャビらしくもなく引いてブロック作って勝ちに徹しました。
ただし、これまでとは違って、今回はカンプノウでやるということです。バルサというクラブがカンプノウでレアルマドリードとやる意味を考えなくてはなりません。勝つこと以上に哲学を示さなくてはなりません。
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つまり、
美しく勝つ!!
つまりはバルサはバルサらしくあれ、です。基本に立ち返るべきです。基本とは?
■取り戻せ!魂のビルドアップ!
この前のクラシコは、バルサの基本を見ていくにはあまりにも参考にできる場面が少なかったので、その前の1月に行われたスーペルコパ決勝から見ていきます。
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前半15分の配置です。ボール持っているのはクリステンセン。
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左のバルデにボールが入ります。右SBのカルバハルが釣れてますね。その裏にスペースができているので、そこをペドリが狙っている。レアルは当然そこは埋めたい。
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でもここは流石レアル。穴はモドリッチがすかさず埋める。バルデからガビちゃんへ。
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ガビちゃんからブスケツへ。流石にブスケツに自由は与えまいとクロースが出てくる。
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ブスケツ、クロース相手に正対。クロースが空けた背後はモドリッチがカバー。そのモドリッチの裏にバルデが走る。レアルが徐々にズレてきた。
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でも流石レアル。しっかりギリギリで埋めてくる。もう1度クリステンセンへ。
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ここでバルデが大外へ開く。カルバハルが引っ張られて裏が空く。ここを逃すまいとガビちゃんが走る。
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でも流石レアル。埋め直してくる。レアルのこの徹底さは凄いです。だてにCL勝ち上がっていない。
こうなってしまっては攻め込めないので、ペドリはもう1回やり直せと。
ん!?おやおや!?
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レアルのブロックがだいぶ左に寄せられています。これ、一瞬同サイドで圧縮できてるんじゃないか、と思われますけど、今ボールがある位置はブロック外です。圧縮されているわけではないです。つまりはバルサが同サイドに寄せたということ。ズレが起きた→カバー→ズレ→カバーの繰り返しで、流石レアル。簡単に欠点は見せないんですが、その弊害でいつの間にか同サイドに寄せられてしまうという。これやりたいんですよね。
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なのでバルサがやることは逆サイ展開。ペドリが運びます。右にはアラウホとデンベレがスタンバイしてます。
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アラウホに入ると、メンディの横ですね。ココにスペースができる。デンベレ出来たらここにいてほしかったけど、ペドリが走りこんでる!これはチャンス!
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でも流石レアル。スライドが速すぎる。でも一度できた穴はどこかにできるもので、そこには気付きましたね。ペドリバックステップ。
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でも流石レアル。すぐにスライド。それでも裏が空く。
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そしてブスケツへ。スライドスライドの連続で、気付けば実は間に合っていないんじゃないか疑惑のレアルさん。ガビちゃんとバルデの前にスペースができています。ハイ、仕掛けましょう。
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ガビちゃんに入れてワンクッション。
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そしてブスケツ空いた。あとは攻め込むのみ。
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レアルクラスとなれば、スキは簡単に見せてはくれません。だからレアルがダレるまで続けるしかない。
ここで、バルサの基本に立ち返るのです。
バルサの基本は、4番と6番の確立です。今で言うなら4番=ブスケツ、6番=フレンキーです。ここを中心に相手を焦らしていく。今のバルサがレアルに対してできる正攻法はこれだけです。ゼロトップとか偽SBといった器用な戦術を駆使できるほどバルサに戦術的力はありません。だからシーズン前にえぐいリスクと引き換えに大型補強を打って出たわけです。メッシのゼロトップ=ラウドルップ、8番と6番の強力化=チャビ&イニエスタ=バケーロ+ペップという方程式。これはドリームチームを発展させた姿であって、全ての基本は4番と6番を軸としたビルドアップです。この仕組みがあって+αができるのです。
■最後の力
早々に欧州の舞台を降りたバルサは、結果こそリーガを断トツ首位で快走していますが、やはりレアルとの力の差は歴然としていることは認めなくてはなりません。今季バルサがここまでリーガで好調なのは、過密日程のレアルにおけるコンディション問題。ここがデカいかな。
正直言って、勝ち点差9の首位チームでありながら背水の陣です。絶対に落とせない1戦。カンプノウで蹴りをつける。