ウスマン・デンベレと振り返るEURO2024
No Dembele, No life
長く1ヶ月間のEUROが終わりました!
祝スペイン優勝!マジでやったぜ!!
さて、決勝プレビューとか考えてましたけど、そんな行儀のいいことこのブログには似つかわしくないので、W杯の時はfootballistaさんに書かせて戴きましたけど、今回もこの男と共に大会の総集編といきます!!!
ウスマン・デンベレとEURO2024
◼️予想外のフランスといつも通りのデンベレ
大会前は優勝候補筆頭に挙げられていたフランス。ヴァランやロリスの代表引退、ジルーとかベテラン陣の徐々にフェードアウトしていくなかで、エムバペが天下を獲りつつ、デンベレさんはその横でいつも通りのルーティンで挑む今大会。
ただフランスからしたらかなりの想定外であったのが、極度の決定力不足。前線でポストしてくれるジルーがいないからなのか、グリーズマンが疲労からくるパフォーマンスダウンの影響なのか、オフェンスのスイッチがなかなか入らず、むやみやたらとエムバペ任せた状態。当然エムバペは本来はストライカーなので何も組み立ててない状況でボール持たされても、まぁ彼の場合はそこから1人で運べてしまう化け物なのですが、フランスの攻撃はそれしかない。この専売特許って右サイドのデンベレさんのはずでは????
デンベレさんの面白いところは、バルサとかクラブだと好不調の波が激しいんですが、フランス代表だと基本そんなことなくて、どんな試合展開になったとしてもデンベレさんはデンベレさん。変わらない。周りに理解者が多いんでしょうな。右SBクンデだし。グリーズマン空気読んでくれそうだし。ジルーはいい電柱になってくれるだろうし。デシャンはちゃんとシフト組んでくれるし。
フランス初陣のデンマーク戦は、デンマークに1つもいいところを作らせず、内容的には強者の主面を見せたもののオウンゴールの1点のみ。今大会のフランスはこのゴール欠乏症に苦しめられるのである。
■新時代のフランスといつも通りのデンベレ
今大会のフランスは「世代交代」。デシャン体制を支えてきたベテラン陣が抜けて大頭してきた新世代が中心。
エムバペがキャプテン。ジルーの定位置だったCFはマルクス・テュラム、カンテのいたボランチにカマヴィンガ、ヴァランのCBにサリバ、ロリスのGKにメニャン。タレントは続々出てきてはいるのであとはどう組み合わせるか。
1つだけフランスの懸念材料が「33歳を過ぎたグリーズマンの後釜パサーは?」。
フランス代表において、ストライカーやってるアトレティコではなく10番をやってるグリーズマンの存在はかなり重要なわけで、エムバペにしろデンベレさんにしろ、グリーズマンがいたことでゴールに迫ることができたんですね。
そんなグリーズマンですが、今大会は初陣からなかなかボールが納まらず、攻撃の柱がブレーキになってしまうという想定外。
中盤もグリーズマン除くとファイター系ばかりという、いつの間にかどうやってビルドアップすればいいんですかグループの完成が見込まれたフランス。初陣でエムバペが鼻骨折という別の想定外も発生し、再編した第2節オランダ戦は、こちらも圧倒的にゲームは支配しながらも点獲れる気配が全くせず、ただデンベレさんはいつも通り右サイドでひたすらボール待って、来なかったらやる気無くしそうに見えて来たらスイッチが急に切り替わったかのように単独で運んではクロスor中途半端なシュート打ってコーナーキック獲得に貢献。そしてシフト通りに75分にしっかり定時退社。いつも通り過ぎて笑う。
そんな新時代のフランス代表なんですが、グリーズマン後の問題という目を背けたくはなりつつもいつかはちゃんと考えなくてはならない問題に直面したわけです。テュラムはジルーとは異なってポストやるというよりゴールに対して直線的なタイプで、エムバペと若干被りつつあった。グリーズマン抜けた中盤は、チュアメニにラビオが馬力でなんとか運ぼうとするものの、馬力だけだと相手を剥がして優位性を作ってるわけではないんで3トップにボール持たしたところでまたここでも剥がさなアカンと。非常に苦しい。新世代が出てきてはいてもタイプがそれぞれ異なるので、組み合わせが難しいデシャン。どう解決する?
■塩漬けのフランスといつも通りのデンベレ
GL最終戦のポーランド戦をエムバペのPKで辛くも引き分け、2位通過したフランス。デンベレさんが有給休暇申請した決勝トーナメント初戦のベルギー戦はオウンゴールの1点を守り、守備に関しては余裕を見せるも攻撃はオウンゴールの2点とエムバペのPK1点とかなり悲しい内容のフランス。このタイミングで有給休暇を申請し受理されたデンベレさんと超絶ホワイト企業なフランス代表ですが、次に迎えるはポルトガル。流石に簡単には上手くいかんでしょう。
ブルーノ・フェルナンデス、ベルナルド・シウバと、ボール保持させたら強いポルトガルと逆にボール保持したらめっちゃ弱いフランスはお互いが噛み合ってポルトガルがポゼッションするも、守るフランスがじわじわペースを握る展開。
有給明けのデンベレさんは後半22分から投入されるとこれまでのうっぷんを晴らすかのような(うっぷんなんてあるのか?)いつも通りのパフォーマンスでポルトガルディフェンスを引き裂くも、それでも点の入る気配が全くしないフランス。
でも失点する気配もないのも凄いところで、徹底した塩漬け戦法。守り切って勝つ!!を割り切ってるかのようにPKまで進み、最後は全員が決めてセミファイナルへ。
■スペイン前に散るフランスといつも通りのデンベレ
総得点3に、ゴールゲッターはエムバペ(しかもPK)と、とてもセミファイナル進出したとは思えないデータで勝ち上がってきたフランス。迎え撃つは今大会最も完成度の高いスペイン。
さすがに塩漬けでここまで勝ち上がってきているとはいえ、打ち合いだと分が悪すぎるフランスは、まさかの逆転負け。いや必然ともいえるか。初めてコロ・ムアニが流れの中で点を獲ったとはいえ、流石に守備だけでここまで来れるのは運が良すぎたよね。
デンベレさんも、ワールドカップ決勝のような突然パフォーマンスが悪くなったとかそんなことはなく、いつも通りのパフォーマンスで79分に交代しましたよと。70分台に毎度交代するの、ホント何なのww
■楽しめたかい?いつも通りのデンベレを!
今大会のデンベレさんは通常運転。別にハイパフォーマンスってわけでもないし、低パフォーマンスってわけでもない。デンベレウォッチャーからしたらいつも通り。ここまで波のないデンベレさんも逆に新鮮で楽しかった。
負けても悔しいのかよく分からん表情を見せるデンベレさんも、きっと悔しさに満ち溢れた大会だったでしょう。たぶん!!
デンベレさんと振り返るからこそ、ざっとでいいんです!これでEUROシリーズ完です。ありがとうEURO!ありがとうデンベレさん!もうすぐ次のシーズン開幕だぜ!!
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