生理学研究所のラボ訪問
本日,愛知県岡崎市にある生理学研究所のとあるラボを訪問したので,感じたこと,今思っていることを忘れないように記録する.
■研究について
生理学研究所自体は,謎に包まれている部分が多く,外からではなかなかわからなかったが,お話を聞いて,自分の好奇心への刺激,その研究でつくスキルに関して,申し分なく,素直にこの研究をやってみたいと思えた.また,先生も非常に親身になって,研究やキャリアについて,意見を仰っていただいて,有意義な時間だったし,この先生の下で,勉強したいとも思えた.
■研究者としてのキャリアについて
しかし,先生からの正直な意見を聞く限り,自分としては,ドクターまで取得したいが,改めて,その道の厳しさを感じた.以下に,その理由を記載する.
1. アカデミアの道で生きることの難しさ
大学のポストは限られており,ある程度優秀な人同士でそのポストを取り合うわけである.大学のポストにつけるまでは,ポスドクで生きるのだろうが,ポスドクというポジションも特にこの国では,恵まれていない.また,研究成果は,努力や才能もかなり必要だが,運の要素もかなり大きい.なんとなく,厳しさは感じていたが,その中で自分が生き残るのは,険しい道のりだと改めて感じた.
2. ドクター➡︎就職でも自分の専門分野を仕事にできるとは限らない.
神経科学の道に進んだとして,現在,民間企業で,神経科学者として,雇用してもらえる企業は極めて少ない.結局は,専門分野そのものではなくて,研究を通じて得た,周辺スキルを売りに就職する道が,王道である.これから,研究対象としては,神経科学はホットな分野ではあるが,社会実装が課題な分野なだけに民間雇用の観点からは不透明である.個人的には,神経科学バブルに期待はしているが.
■なんとなく,今感じていること
修士までは,自分の勉強したいこと,やりたいことをやるためにも必要だが,博士まで行くことに関しては,現状,期待値はあまり高くないと感じる.しかし,博士で専門性を極めたい気持ちは変わらない.よって,博士は社会人博士として,二足の草鞋を履くのが自分にとっての最適解なのではないかと感じる.いつかくるバブルに期待を寄せながら.
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