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「へでもねーよEP」と「青春病EP」(前編)

ふりかえり

へでもねーよEPは2020年12月4日 MV公開と同日リリース。
青春病EPは2020年12月11日 同じくMV公開ともにリリース。
さかのぼること10月29日武道館公演の日に新曲ということで「へでもねーよ」「青春病」2曲同時リリースされていた。

あの日、武道館の日。我が家では次女が高熱を出すという騒動が起きていた。「コロナか!?」と怯えながらやっとのことで診察して下さる病院を探し当て、ガタガタ震える彼女を車に乗せ連れて行ったのだった・・・。
結果、杞憂に終わり、彼女が調理した鶏肉にあたってしまったのだろうという結論・・・腸炎で39度も熱出るんだね・・・と驚愕したあの日。

いろいろあって、うっかり寝落ちした私は深夜飛び起き、「へでもねーよ」「青春病」そして藤井風公式アプリをダウンロードして興奮冷めやまぬまま再び寝落ちしたのであった。


デビューはいつからとカウントしたらよいのだろう?
2019年5月にはVivala rock出演していたのでそのあたりからと言ってよいのかな?それにしてもようやく二年ですよ。
その間、HEHN11曲 HEHC11曲 へでもねーよEP4曲 青春病EP4曲 旅路 きらり と合計 32曲のリリース。武道館公演、ホールツアー、MV9本、そして四季折々のライブ配信。またそれをアーカイブで残してくださっている。

ゆえに。

底なし沼は果てしなく。

毎日、来る日も来る日も、藤井風のなんらしかのコンテンツを観て聴いて、にやつく日々を相も変わらず送っている。
近頃は、メガドンキ級のビュジアルにより熱にうなされた「きらり」沼を少し這い出し、へでもねーよEPと青春病EPにひたひたとつかっている。サウナでいうところの水風呂的な?

違うかな。

で、そこでよ。

青春病EPのカバー曲についてはアプリ内でWDMずっずさんが青春にちなんだ曲というお話を書かれていたと思うのだけど。へでもねーよEPのカバー曲3曲はどんなイメージで選ばれたのかなあ、と考え始めたら止まらない。自分の覚書のためにも少し書き出しておこうと思う。

ということで、前編はへでもねーよEPのワタクシ的個人まとめ。後編は青春病EPについて書きたいと思う。

へでもねーよ(hedemone-yo)

まず、タイトルにやられました。そして音を聴いて、度肝抜かれるとはこのことか、と思いましたね。尺八のイントロから始まってメタル的な激しいサウンド、そして「野菜ばっかの生活しょんのに」「おどれ(怒れ)」ときたもんだ。これまでの藤井風の歌詞の世界から更なる飛躍を見せたと感じた。
彼は常に、「メロディが先でメロディに呼ばれた歌詞を当てはめていく。意味のある言葉を当てはめていく」と言っている。
彼の内に秘めた怒りや、怖れ、またはそれらから距離を取ろうともがく姿。そして真実を手繰り寄せる。軸に戻ろうとする。これらがこのMVには描かれている。だからこそなのだが、私はこのMVを好きだが、気軽に見ることができない。自分の内面もえぐるような思いになるからだ。


音楽・映像も含め、芸術作品を見てこういう感情になるとき、いつも岡本太郎の言葉を思い出す。


彼は芸術の3条件として、こう言っている。


「芸術はきれいであってはいけない。うまくあってはいけない。心地よくあってはならない。」

藤井風は、ただ耳障りがよく、小綺麗な整ったものを作ろうとはしていない。他者から見た彼は文句なしにとても美しいのだけれども。

しかし。

美しいけど生々しい。彼は生きている、もがいている、そこを隠さず音楽のかたちで我々に表現して下さる。


それは岡本太郎がいうところの
「美しいものは無条件で絶対的なものである。見て楽しいとか、体裁がいいということは全然無視して、ひたすら生命がひらき高揚したときに、美しいという感動がおこる」
・・・に当たるのかなと思う。この文章は「自分の中に毒を持て」という岡本太郎著書の中の一文である。かれこれ15年ほど前に読んだこの一節がふいによぎった。

藤井風に惹かれて止まないこの病の訳が、私個人として少しわかった気がした。


ずいぶん、話が脱線した。へでもねーよEPに話は戻ります。


Just the two of us

直訳すると「私たち二人だけ」。でいいのかな?
ワタシは英語が得意じゃないので、意訳してくださっている方やGoogle翻訳を頼りに理解するしかないんだけど。
全体的には情景描写がちりばめられていそる。その中で繰り返される言葉に注目したい。

Just the two of us
We can make it if we try
Just the two of us

Just the two of us
Building them castles in the sky
Just the two of us
You and I

二人だけ
その気になればできるよ
二人だけでも

二人だけで
この空に城を作ろう
二人だけで
君と私で

全体を通して、とても情景表現が美しく、曲調とあいまってロマンチックかつ強い結びつきや誠実さを感じます。


藤井風

*この映像、下半身が高校の緑ジャージですね。


Bill Wither


Sunny

この曲は風さんはYouTube未発表です。
ケネディ大統領が暗殺された翌日、ボビー・ヘブの6歳年上のお兄様が強盗に襲われ亡くなるという悲しい事件があり、その悲しみから抜け出そうとしてつくられた曲とのこと。
「Sunny」を「兄」と置き換えて歌詞を読み進めるとなるほど、と思います。風さんももちろんそのような背景を知っていることでしょう。この曲をこのEPに入れた意味、知りたくなりますね。

このあたりが、ギュンギュンきます。

Sunny, yesterday, oh, my life was filled with rain
Sunny, you smiled at me and really, really eased the pain
Now the dark days are done, and the bright days are here
My Sunny one shines so sincere
Sunny one so true, I love you...I love You..

サニー。昨日までは雨の中だった。サニー、あなたの笑顔は痛みを消す。苦しい日々は終わったよ。輝く日がいまここに。サニー、たしかに今ここに真実が。愛してる。愛してる。

BOBBY HEBB


番外編。

風さんの実兄、藤井空さんの演奏。


Sorry

これは。原曲は謝っとんのかーい、というMVで。

いや、MVがね。そう見えちゃうってだけで。曲に込めた想いはまた違うと思うんだけど…。
風さんのアレンジは原曲のMVとは違う方向性ですよ。とても切ないです。語彙力足らずでうまく語れませんが。

切ないんですよ。こんなに謝ってて…。いろいろ行違っちゃったかもしれんけど、彼女も答えたってや、って思っちゃう〜。

風さんのアレンジでこの曲が私的にとても深まったのね。すごいわ。ほんと、すごい。

藤井風

Justin Bieber


というわけで。

この楽曲たちに通じるところ…と考えると、へでもねーよのこの歌詞かな?と思いました。

かと思いえば急展開
自分次第で別世界
作り変えられるみたい
信じたいたい神様力をちょうだい
自分1人じゃ何もできない 
確かなものにしがみつきたい

いろいろ抱える問題もある。
抱えきれない問題もある。
葛藤もある。
だけれども、一人だけの力ではどうにもならんことがある。
力を貸してくださるのは神様なのか仲間なのか。家族なのか。
それはわからんけども。
決して何事も一人で成し遂げるものではない。
それは目標がおっきくなればなるほど、一人では何ともしがたい。

そこで、あなたはどうしますか?どう生きていきますか?どの道を選ぶのですか?

そんなことを問うているのかな?と考察の結果感じた次第です!

終わり

へでもねーよEPについて、少しのつもりがかなり書いてしまいました。もぉ、趣味の世界なので、間違いもあるかも、勘違いもあるかも、そうじゃないよ、という意見もあるかも。

ねぇ。みんなとらえ方は色々だから。

それはそれでいいです。共感して下さる方がいたらそれもよし。違うな、と思われる方がいらっしゃってもよろし。
次は青春病EPについてまとめます。

読んでくださった皆様、ありがとうございます。








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