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アイスホッケーの「レフェリーダンス」を踊ろう!!

写真 YouTube
Referee Dance Moves - Erotuomaritanssi
MM2019 Ice Hockey Dance Video より

アイスホッケーを10倍楽しく観れる方法!

 アイスホッケーの「レフェリーダンス」をご存じですか?
 アイスホッケーのように激しいぶつかり合いが起こる競技では反則(ペナルティ)はつきものです。
 でも、初見の人には、周りの人が勝手に騒いだりしていて、何が起きたのか自分にはさっぱりわからない。いつの間にか自分が応援していたチームの人数が1人減っていて失点してしまったよ、と。
 そう、実はアイスホッケーは、反則を知れば知るほど試合展開が面白く観れるスポーツなのです。
 レフェリーがなんかジェスチャー(シグナル)しているなあ。
 どういう意味があるのだろう?うん、知りたいよね(よね×10)。

 2019年にフィンランドでPVが撮影され、70年代のディスコ調で「レフェリーのシグナル」をダンスにしたというこのレフェリーダンス。
 世界各地のリンク、アイスホッケーの試合会場で放映され、アイスホッケールール入門編の一つとも言うべき「レフェリーダンス」を解説したい。

レフェリーダンス パート1

①ハンドパス
 アイスホッケーでは選手が浮いた(飛んでる)パックを手で叩き落としても実は構いません(掴むのはダメ)。
 ただし、自陣以外(ニュートラルゾーン及びアタッキングゾーン)でパックの方向を手で変えてしまうと「ハンドパス」として笛が吹かれ、フェイスオフで試合再開。
 近年、手で露骨に味方にパスを出した場合は、マイナーペナルティ(2分退場)が課される場合あり。

②チェッキング・トゥ・ザ・ヘッド
 頭部頸部へのボディチェックは全部ダメ。偶然でも近年ダメ。
 マイナーペナ+ミスコンダクトペナルティ(10分退場)が課せらる。
 近年はメジャーペナルティ(5分退場)+ゲームアウト(ゲームミスコンダクトペナルティ)=一発退場となってしまうので、やっちゃダメ。

③ディレイド(ペナルティ)
 遅延行為をした場合のペナ(ダンスでは選手本人向けの方)。
 アイスホッケーでは、遅延行為に対してかなり厳しいので、ちゃっちゃと試合は進めましょう。さらにディレイ・オブ・ザ・ゲームの適用例をあげるとめちゃくちゃあるので割愛。
 本人に対するマイナーペナかチームに課せられるベンチマイナーペナルティ(代行で誰かが2分退場)となります。

④マッチペナルティ
 オフィシャル席に向かって頭を2回叩いたら「あー退場だー」の意味。
「残り時間全て退場」とアナウンスされ、記録上は20分間の退場。
 プラスしてメジャーペナを代行が消化する必要があります。つまり合計25分。

レフェリーダンス パート2

①タイムアウト
 試合中、双方1回ずつ認められます。30秒間の作戦会議。
 試合終盤で休憩のために取る場合もあります。
 なお、チンタラしてタイムアウトを取ろうとすると、拒否られる場合があります(さっさと申告しないのが悪い)。

②スラッシング
 スティックで相手を叩くペナルティで、頻繁に起こるペナ。
 通常はマイナーペナ。それ以上重い場合もあるが、滅多にない。

③スピアリング
 スティックのブレードの先端で相手を突く、または突こうとするペナ。
 メジャーペナ+ゲームミスコンの一発退場で非常に重い。
 さすがに危ないので、滅多にでない稀なペナでもある。

④ハイスティッキング
 通称ハイスティック。2種類あり、単に浮いたパックを自分の肩より高い位置でスティックで叩いた場合は、笛が吹かれてフェイスオフで試合再開(アドバンテージで流す場合あり)。
 ハイスティックで相手の顔などに当たった場合は最低でもマイナーペナ。
 相手が出血してしまうとダブルマイナー(2分×2)やメジャーペナ以上となる。よくあるペナの一つ。

レフェリーダンス パート3

①ミスコンダクト(ペナルティ)
 ペナ箱に入るペナはマイナー(2分)、ダブルマイナー(2分×2)、メジャー(5分入れ放題)の他にミスコンダクトペナルティがある(通称ミスコン)。選手個人にのみ課され、10分間ペナ箱で反省させられる。
 パワープレイにはならないため一見軽く思われがちだが、ミスコンを複数のDFが連続で喰らうとかなりキツイ。失点しても10分間出てこれないからだ。

②インターフェアランス
 主にパックを持っていない相手選手への妨害行為(進路妨害も含む)など。略称はインターフェア。これもよくあるペナ。

③ペナルティショット
 相手選手がシュートを叩く動作に入った時(それ以前だとPSにならない)に、故意にシュート動作を妨害した場合に課せられる。略称はPS。
 センタースポットからスタートし、GKと1対1の1発勝負。
 成功率は3回に1回(パワープレイより成功率は一般に高い)。

④ウオッシュアウト
 主にノーゴールの時に行うシグナル。ようはセーフ。ゴール前がごちゃごちゃでパックが見えなくなって、ノーゴールの場合も使います。
 レフェリーでなくラインズマンの場合は、ノーアイシングやノーオフサイドの場合に「セーフ!」と毎回叫んでいます。あれです。

レフェリーダンス パート4

①トリッピング
 相手をつまづかせる行為。スティックで引っ掛けた場合、トリッピングで取るのかフッキングで取るかはレフェリー次第の場合がある(定義はちゃんとあるのだが、何でもトリッピングとか実際にある)。
 こちらもお馴染みによく見るマイナーペナ。

②二―イング
 膝を使って相手選手に接触した場合、通常マイナーペナまたはそれ以上。

③ボーディング
 リンクのボード(壁)に相手選手を激しく叩きつけるようにチャージングなどでぶつかる行為。危険なペナのためマイナー+ミスコン以上が課せられる。近年は重く課す場合が増えており、ゲームアウトもある。
 偶発でなく、悪質にやられると見ていてもはっきりわかる。

④チャージング
 相手選手に向かって、不必要な力でチェックしたり、突っ込んだり、飛び掛かるなどをする行為。
 故意でやるので、結構危ない悪質なペナ。マイナーペナかそれ以上。

レフェリーダンスは各リンクで踊れる(はず)

 アジアリーグアイスホッケーでも、栃木日光アイスバックスが率先して取り入れ、霧降ではアイスガールズと一緒に試合前やピリオド間に踊るイベントを行っていました。他にデミョンキラーホエールズ(韓国)の試合会場でも放映されていたりしましたが、異常なコロナ騒ぎで残念ながら中止に追い込まれました。
 しかし、レッドイーグルス北海道主催の「アイスホッケールール講座」などでもレフェリーダンスを取り上げて活用し始めており、「レフェリーダンス復活」の機運は高まっております。
 今シーズンはバックス、レッドイーグルスをはじめ、各チームの試合会場で「レフェリーダンスを放映して踊れるはず」だと信じて。
 
アイスホッケー見て「何をごちゃごちゃやってんだ」から、「おー、こうだったのか」と楽しく観るために変えるには、レフェリーダンスは非常にわかりやすい入口です。
 レフェリーのジャッジや動きにも興味がわくこと間違いなしです。
 ぜひYouTubeであなたもレッスンして、いい準備をしてアイスホッケーシーズンを迎えましょう!!

出典
「2018-2022年度アイスホッケー公式国際競技規則(国際アイスホッケー連盟)」より





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