
子供は、教えるより自然と学んでいく。
小学生の娘は、箸を持つのが苦手だ。
もしかしたら、私がうまく教えられなかったせいかもしれない。
反対に、学校のテストでは高得点が多い。
ただし、勉強づけにさせたことは一度もない。
子供にも苦手なことから得意なことが当然あるが、必ずしも大人が教えたからと言って身につくと言い切れないと思っている。
とはいえ、個人的には口うるさく言っていることは、伸び悩むことが多い。
それが、まさに箸の持ち方だ。
私はつい気になって「箸がおかしいよ」と娘に言ってしまうが、本来なら食事以外のシーンで箸の練習をしたり、子供自身で意識できる声かけに変えたりする方がいいと思う。(これらも実践してきたが、結局は今のやり方が中心となってる)
反対に、勉強では口うるさく言うことはあまりなかったように思う。日々の宿題に対して「いつやろうか」というタイミングの確認や、夏休みの学習の計画を一緒に立てることはあった。
そもそも、口うるさく言われるものは嫌になり、
静かに見守ってくれるものは苦になりにくのかもしれない。
(また個人差もあると思う)
そして、子供は大人の行動をよく見ている。
過去に教えてもないことを娘がさらっとやり終えてしまったことがあった。
たしか家事の何かだったと思う。
「ありがとう!上手にできたね!でも、どうして分かったの?」と娘に聞くと、「ママのを見てたから!」と娘は即答した。
娘が6歳くらいの時期だったと思う。
こういう出来事が重なり、子供ってよく見ているんだなと、あらためて思った。
さらに、聞く耳を立てて大人の声や音も聞いている。
たとえば、私が夕暮れ時に慌ただしくキッチンに立つと、冷蔵庫や棚の引き出しを「バンッ」「ドンッ」と、大きく音を立ててしまうことがある。
すると、子供がキッチンに立った時には、同じように「バンッ」「ドンッ」と音を立ていることがあるのだ。
また、私は地方出身者なので、自宅だと標準語とは異なるイントネーションがや話し方が出てしまう。
そのイントネーションや話し方もしっかりと子供の耳にインプットされ、話すときはきちんとアウトプットできている。
一度も言葉で教えたことはないのに。
子供は、良いも悪いも周りを見て学ぶ。
もちろん言葉で伝えることも大切だし、必要なこともあるのだが、自然と学び吸収していくのに長けているのだと思う。
そう思うと、大人が子供に対してできることは限られていると感じる。
むしろ「やってあげてる」ことが裏目に出ることがある。
子育て14年目。
子供から教えてもらうことの方が、圧倒的に多いと実感している。