登録社員名簿:095 『獣王』ヴィジャーヤ
「どうせクソみたいな称号だが、カネになるならもらっといてやるよ」
【名前】ヴィジャーヤ
【通り名】『獣王』(元『凶眼虎』)
【所属】フリー(現在は個人専属)
【年齢】28
【容姿】暴威が人型を取ったようなアジア系の男
【正業】傭兵→用心棒
【経歴】
エージェントの中でも戦闘能力に優れる獣人、その頂点に立つ者にのみ許される『獣王』の銘を持つ最強格の戦士。
他の二つ名と異なり、『獣王』の銘は、先代『獣王』を打ち倒した者が次代の『獣王』を継承する、文字通り実力のある者にしか名乗ることが許されない銘。
もっとも、身体能力がものを言う獣人の世界では『どうせすぐにもっと若い奴に負けて持ってかれるさ』とのことで、数年~十年程度で推移する、ボクシングのチャンピオンのイメージに近いとのこと。とはいえ、現時点の彼の強さには一点の疑いもない。
東南アジアの森林に住まう某少数民族出身の獣人。姓を持つことを許されない被差別階層を抜けだすために戦争に身を投じ、少年兵から傭兵、独立したエージェントへと長じるにつれ、その戦闘力を開花させていった。
東欧での任務に従事した際、戦場の影で暗躍していたエージェント達と遭遇。『獣王』の称号を持つ狼の獣人と昼夜にわたる壮絶な死闘を繰り広げ、これを打ち倒し、『獣王』の銘を継承することとなった。
当人は銘には興味がなかったが、『獣王』のブランドにより割の良い任務がまわってくるようになると気を良くし、次の挑戦者が現れるまでとりあえずは『王座』に就いている。現在はアジアに勢力を拡大する貿易商『イザブ・グループ』に、高額報酬の専属用心棒として勤めている。
美食と女、縄張りさえ確保されていれば、惰眠と享楽にふける獣そのもの。こちらから喧嘩を売らない限り危害はない。しかしひとたび戦闘となれば、その強大な戦闘能力を文字通り骨の髄まで思い知らされることとなるだろう。マラッカ海峡で商船警備に当たっていたCCCの海上部隊『ディッパーブレイク』の精鋭が襲撃され、商船は守り切ったものの部隊が全壊に追い込まれた事件は記憶に新しい。
【スキル】
『獣王』
獣人としての彼の異能に特殊なものはない。獣の膂力で暴れまわり、爪と牙で敵を砕く。ただその力、速度が桁はずれているだけのことである。五感や霊的な感覚も研ぎ澄まされており、襲撃者、あるいは門番と化した彼から逃れることは不可能に近い。
『王の雄叫び』
頂点に君臨する者の放つ重圧。彼の咆哮を耳にした者は恐慌状態をきたし、抵抗に成功しても精神集中に重いペナルティを受ける。トップエージェントの戦いで『集中を欠く』事は敗北に直結するため、シンプルでありながら極めて有用な能力。