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登録社員名簿:067 『暗黒魔道士』クロイゼル伯爵
「より効率的な災厄を。この世界を安らかに逝かせるために……」
【名前】クロイゼル伯爵 ※ファーストネームは失伝
【通り名】『暗黒魔道士』
【所属】モノクローム S級
【年齢】900歳程度と推測される
【容姿】
底冷えのする視線。老人の乾きひび割れた皮膚と、壮漢の鍛え上げた筋肉が同居する異相
【正業】現モノクローム専務、元秘密結社『モノクロム』総帥
【経歴】
人材派遣会社『モノクローム』最高幹部のひとり。その正体は禁断の魔術により中世から現代まで生き続ける邪悪な魔人。
かつては神の栄光を湛え、聖地を奪い返すために戦い国をうち立てた敬虔な騎士だったとされる。異教徒達の反撃を受け籠城、飢えと恐怖の中でも神の名を唱え戦い続けるが本隊の王達が異国の地に彼らを置き去りにし帰還してしまった事を知る。信仰が憎悪に転じたそのとき、聖地に封じられていた一冊の書物が彼を魔道へと誘い魔人へと転生させた。
以後は神の名に泥を塗るべく、多くの人々を魔術で惑わし取り込み秘密結社『モノクロム』を設立。戦乱の世にはそれに乗じた虐殺を、平和な世にはテロを長きにわたって巻き起こしてきた。
ところが何を思ったか、現代になってからは稀代の億万長者ゲオルグ・クレインの傘下に入り、秘密結社を母体として人材派遣会社モノクロームを設立、様々な能力者を取り込み現在の形を生み出した立役者となった。このためバケモノ揃いのモノクローム幹部陣の中でも古参として敬意を以て扱われている。
【スキル】
『暗黒魔術』
呪い、災い、生け贄など現代の『悪い魔法使い』のイメージの原典ともされる、最も邪悪な魔術のひとつ。
おそらくは紀元前に発生し、人類によって封印されていた。クロイゼル伯爵は極北に達した使い手であり、生け贄を捧げた儀式に基づくことで『干魃』『竜巻』『津波』『地鳴り』『疫病』『星落とし』など、天変地異レベルの災厄を引き起こすことが可能。
個人戦闘においては炎、雷、風、氷、毒等々あらゆる戦闘用の魔術を凄まじい練度と速度で行使し、並の能力者など束になっても足下に寄せ付けない。
『不老の誘い』
暗黒魔術の精髄。他者の血と魂をむさぼることで己の若さを得る。自然に逆らう邪術であり、彼一人の若さのためには無数の人間の命が必要。
また、若さを他者に与えることも出来る。かつては『永遠の命の誘惑』で時の権力者達を籠絡、秘密結社を拡大させてきた。この誘惑が通じなかったのは、現社長のゲオルグ・クレインのみとも言われる。
『邪剣翼落とし』『魔眼の盾』
魔術を操るクロイゼル伯爵だが、戦闘における本領はむしろ肉弾戦にある。かつて騎士だった頃からその武勇は群を抜いており、長い時間をかけて戦場で鍛錬されたその剣技はすでに人外の域に達している。
彼が愛用した武器も長き時間を経て変質しており、その剣は天使の翼を切り落とした事で神殺しの属性を得ており、盾は人血によって染められた紋章によりそれ自体が魔眼の効果を持つに至っている。