人災派遣RPGリプレイ最終話『仇星、闇を駆ける時』09
●柳沢のターン
柳沢:さて手番。だけど猫くん来ないとどうにもならないって言われちゃったし、ここでおじさんがんばる意味あるのかしら。
GM:意外とリソース残ってるねえ。
柳沢:減ってるわ!(笑)SP1/4しかねーよ!!
紗綾:なんだかんだで軍港部隊、アダシ部隊、『共工』部隊とずっと連戦ですし。私ももう半分しかないです。
カヤカ:俺は『気魄』あるからSPはまだいけそうなんだよな。
GM:(カヤカ、ダイス数は目立たないけど、継戦能力と耐久力がすごいのよね)
秀史:猫がくる前に、下調べを済ませてもらえるとありがたいですかね。
チシャ猫:それはお願いしたいです。
柳沢:確かに。みんなのSPも回復したいが、猫くんには到着して即クリアしてもらいたいからなぁ。ここは下調べ判定。PP使って『臨機応変』で無理やりハッキング。5Dで(ころころ)……24で抜いた。LP2くらいは覚悟してたので助かる。
カヤカ:お、やったあ!
GM:了解。最後に『埋め込まれていた人は誰か』クイズ、答えてみたい人います?
柳沢:うーん、おじさんはお手上げ。モブや兵士まで候補だと想像がつかない。
秀史:MBSのチャイナ少女?
カヤカ:まさかの『大賢良師』、とか。……もしかして、おれ?!(笑)
チシャ猫:前回の依頼人、人質だった若社長のお父さん。
柳沢:それも考えたんだけど、今回まったく登場してないしねえ。
GM:君はカヤカくんの調査を受け継ぐ。結論として、管制プログラムは壊滅。デバイスもショートしており、物理、ソフト両方の抜本的な修理が必要だ。チシャ猫さんが現着して、デバイスの状態を見ながら新たなプログラムを組むしかないだろう。
チシャ猫:管制プログラムはともかく、物理ダメージは治せる気がしない(苦笑)。
GM:そしてそれだけなら、まだ何とかなるかも知れなかったのだが……。
『緊急通信 緊急通信。こちら宇宙ステーション 紫微垣。ステーション作業者の日本人の一人が 突如コンソールを操作。制御プログラムを変更した!このままでは当ステーションは大気圏に落下する!』
一同:そっちかい!
GM:『繰り返す、このままでは当ステーションは大気圏に落下する!管制塔からの補正を乞う!繰り返す……!!』
紗綾:ソラにもう上がっていたとは……!
カヤカ:うわぁ、星が落ちる。
柳沢:知らない人のことは思い当たらないなあ。
チシャ猫:だにゃ。それにどうやって宇宙に送り込んだのっていう疑問があるにゃ!
GM:ええっと、みなさん今回の依頼人を覚えているかな?
カヤカ:もちろん。ヨイチストライクって会社でしたよね。
GM:依頼の時にですね。『暴漢に襲われたときにかばってくれた』大事な友人が、今宇宙ステーションに居るって言ってたんですねよえ。
カヤカ:そこーッ!?
柳沢:さすがに覚えてない(笑)。
紗綾:フレーバーテキストだと思ってましたよ!(笑)
チシャ猫:実プレイ時間で何ヶ月前だ(笑)。
GM:社会人セッション最大の敵は日程調整ということで。
カヤカ:ああ、数年前から分け御霊してたんなら、宇宙に上がる前に埋められるのか。ずいぶん遠大な計画だなあ。
柳沢:まあ、お父さんが犯人でなくてよかったよ。それはあまりに辛い。
GM:ということで、調査の結果……。ええっとね……。誰かが宇宙ステーションに乗り込んでなんとかしなきゃだめっぽい。
カヤカ:のりこ……えっ?
秀史:カヤカか。
カヤカ:即答!?(一同爆笑)
GM:はい、判定がこちらとなります。
●最終判定:衛星の落下を食い止めろ!
1、2双方を達成する必要がある。
達成すればミッションクリア!
1.『管制塔』エリアでハッカー判定に成功する
目標値 20
達成値 6
2. 『宇宙ステーション』エリアで、マニピュレータ判定に成功する
目標値 10
達成値 6
2つの判定は同時進行する必要がある。片方の目標値+3までしか進めることができない!
GM:1:誰かが管制等でハッキング判定。2:誰かが宇宙ステーションでマニピュ判定。両方達成すれば、宇宙ステーションは墜落を免れ、任務完了です。
柳沢:冗談抜きで、マニピもってるのカヤカ君だけだからなあ。
紗綾:ていうかどうやって移動?
チシャ猫:そりゃシタナガがカヤカを投擲でしょ。
柳沢:落ちるやんけ!(一同笑)
カヤカ:大陸間弾道スリケンの伏線そこで回収すんの?
柳沢:むしろスリケンで迎撃するのかと思ってたよ(苦笑)。
秀史:カラテあるのみ。
GM:「いや。出来なくはない、……ぞ」と『大賢良師』。
紗綾:届くんだ!?
カヤカ:「は?」
チシャ猫:まじで!?カヤカ投擲するの?(笑)
GM:「いや(笑)、宇宙ステーションへの移動だ。この『轟天雷』がテレポーター能力を持っているのは知っているな?」
チシャ猫:大砲召喚してたね。
秀史:人間砲弾!?
カヤカ:やだーッ!(笑)
柳沢:『アポーツ』があるなら自動取得で『瞬間移動』も持ってるってことか。
GM:「もちろん、通常はそんな都合の良い便利なテレポートはできない。だが、ちょうどこちらとあちらに『神の本体』と『分体』が存在している。これほど強力な『縁』が通っていれば、物理的にどれほど離れていても、呪術的には『近い』と言えるだろう。それを私の道術で座標を固定すれば……!」
カヤカ:星が落ちても生きてられるらしいけど、衛星軌道まで吹っ飛ばされるのはどうなんすかね。
GM:「たぶん可能アルよ」と『轟天雷』。「ただ、私自身は行けないアルね。自分が行ってしまうと、帰り道を確保できなくなっちゃうアル。……行けるなら一人。誰が行くアル?」
一同:(一箇所に視線を集中させる)」
カヤカ:……全力で顔を背けます。(一同爆笑)
紗綾:ここは主人公に行ってもらうしかないですぅ。
チシャ猫:紗綾さん送り込んでステーションごと叩き切るとか。
紗綾:ああ、いっそ壊しちゃうのもありですね!
秀史:それ依頼失敗(笑)!
柳沢:「まあ、最悪、行って事態を収拾すれば、帰りは国産ロケットなりなんなりでお迎えにいってあげるよ、カヤカくん」
カヤカ:「……マジで言ってる?」
柳沢:「このメンバーで機械いじりができるのは猫君と君だけだ。そして、猫君は管制塔で仕事をしてもらわなければならない。……そして、事態は一刻を争う。言いたいこと、わかるよね?(にっこり)」
カヤカ:「……だーもう、わかった!わかりました!」(一同爆笑)「仕事だもんな!宇宙でもなんでもいってやらァよ!!プロ意識とか!色々考えてたけど!この業界やっぱ頭おかしいわちくしょぉーッ!うがーッ!」(じたばた)(笑)
チシャ猫:やっぱ最終的にカヤカに来るんだにゃ。
紗綾:がんばってきてくださいっ!
柳沢:「せめてもの手向けだ」と、ここはカヤカ君を『治療』。高級傷薬と『神の癒し手』を使って……(ころころ)32点回復。ここで罰則3回め(ころころ)。『叱責』でのHP10点マイナス。
カヤカ:うーすSP全快っ!
紗綾:他の人が手出しできないとか、はじめてのおつかい風味ありますね……。
秀史:「一応言っておくと、アダシの本体には触るなよ。お前が触った
『戻れなくなる』からな」
カヤカ:「わぁってるよ」……ついにスペースカヤカか(笑)。
●チシャ猫のターン
チシャ猫:では最後、私の番。
GM:軍港か、砂浜から妨害をどうにかして管制塔に突入。チシャさんが管制塔でハック、カヤカくんがマニピュレーターでなんとかすればミッションクリア!
チシャ猫:どうにかってどうやって!?(笑)
紗綾:着ぐるみの下から超兵器とかでてこないんです?
チシャ猫:出てくる超兵器バトルスーツと電磁バリア(笑)。……うーん、マニピュとハッカー、どちらかの+3までしか進められないのか。カヤカが3まで進めて、私が6進めて、カヤカが3進めるのが最短かな。
柳沢:いや、6進めるには120必要なんだけどね(苦笑)。
紗綾:判定を同時進行とか、ザッピングシステムみたい。
柳沢:システムの有効活用だねえ。
チシャ猫:まず私は、東京から砂浜エリアに行けばいいのかな。
秀史:いや、俺がまだ砂浜に移動できてないので、砂浜へは次のファストで。今回は砂浜のハッキングで事前に難易度を下げてほしい。
柳沢:次のラウンドでシタナガくんと合流、突破が一番合理的かもだね。
紗綾:次回のイニシアの調整が重要になりそうですね……。
チシャ猫:チシャ、なにげにメンバーの中でイニシア早いんだよね。
GM:なお、『共工』部隊は本気を出した時点で通信妨害の効果がリセットされており、かつ、目標値もちょっと厳しくなってるから注意してね!!
チシャ猫:リソースのえぐられ方がきついにゃあ。あと移動が久しぶりだからルール再確認しないと(笑)。
紗綾:シタナガさんが乗せていくか、あるいはシタナガさんが一人倒したところでチシャさんが自力で突破するか。
チシャ猫:実はトラフィッカーをハッキングで代用して強行突破もアリなのよね。
柳沢:今回メイン移動、次回ファストで突破、次回メインでハッキングもアリだが。
GM:ここらへんは悩みどころなので、ぜひ戦術を協議してください!
※最終ミッション、リソースの減少も著しく、一手間違うと詰みかねない。
しばらく、プレイヤー達による作戦会議が行われた。
チシャ猫:……方針決まりました。
GM:はい、今回はどうされますか?
チシャ猫:通信妨害、実は結構SPが減るので、このターンで砂浜に移動します。
秀史:次回の行動順が不安要素なので、俺との合流を手段として確保しつつ、ファストでの自力突破に挑戦する、という形になりました。
チシャ猫:ま、折角チシャが外に出るし、ここはロールさせてもらおう。管制塔のネットは遮断されてるけど、CCCの通信網と、C国部隊と母艦のラインから情報を収集、シタナガくんと回線をつなぐ。
GM:了解です!
チシャ猫:「ねぇ、シタナガ君。こっちに情報がぜんぜん来ないけどどうなってるのそっち!?みんな大丈夫なの!?」
秀史:「とりあえず第一波は凌いだだな。……次は耐えられないだろうが」
チシャ猫:「そんなに状況悪いの!?」
秀史:「詰む一歩手前だ」
チシャ猫:「……(絶句)」
秀史:「管制塔システムを掌握しないかぎり、俺たちは負ける。だがこの島にそれができる人間がいない」
GM:シタナガくん経由で管制塔メンバーの間の戦闘ログを閲覧できる。通信が寸断されており、テキストデータレベルだが、絶望的な状況は間違いないようだ。
チシャ猫:「こっちと繋げてくれたらなんとかするけど。……それも駄目って訳ね」
秀史:「ああ」
チシャ猫:「……あーーーーもーーーー!貴方やっぱりいい性格してるわね」
秀史:「言っておくが俺は強制はしてないぞ」
チシャ猫:「素直にお前も戦場に来いって、……先読みするなーーー!」(一同笑)
秀史:「お前の言いそうなことくらいお見通しだ」
紗綾:完全に息があっている(笑)。
チシャ猫:「付き合い長いしね」
秀史:「まったくだ」
GM:(いやあほんとキャンペーンやってきてよかったなあって思いますねえ)
チシャ猫:「まぁ、行くわ。なんか、カヤカが面白そうな事になってそうだし」
秀史:「……これが終わったらラーメンくらい奢ってやるから行ってこい」
チシャ猫:「目の前で食べるのは遠慮するわ。シタナガ君持ちでウーバーの一番高いやつ注文させて」
秀史:「チッ。契約成立だ」
チシャ猫:「うひひ、ステーキのたっかいの頼むんだにゃーーん。今回の報酬、たんまーり貰うんだにゃ」
秀史:「言っておくがこっちは素寒貧だからな!」
紗綾:「チシャさんってメンバーで一番お金持ちだったような?」(笑)
柳沢:「払わせることに意義があるんだよ、こういうのは」(笑)。
秀史:「経費で落とせないかな……」カトリーヌ女史に土下座か。
柳沢:こんなの不可抗力だよ。ここはケチケチすんなよ真旗くぅん(笑)。
GM:移動するのであれば、CCCとMSBがルートを用立ててくれる。パイロット系エージェントがあれこれして運んでくれるって感じかな。
紗綾:輸送機から空挺団よろしく落下?
チシャ猫:砂浜にパラシュートだと着陸前に死にそう(笑)。航空基地から戦闘機、C国の母艦に着艦、船で上陸のルートが早そうね。
GM:『侵入移動』、イントルーダーの6でお願いします。
チシャ猫:PPも使って(ころころ)成功!CCCのバックアップをもらいつつ、あれこれシステムをだまくらかして、オモテとウラから出国ルートをあれこれ確保した。
カヤカ:お金の力ってすごい!
チシャ猫:着ぐるみのままで載せてもらうのに追加料金払ったにゃ。
GM:君は鮮やかに移動経路を設定し……メルジャヒ島に飛んだ。久方ぶりに外……外出と言うには遠すぎる距離を移動する。
秀史:空飛ぶピ○チュウみたくぬいぐるみの腹に風船巻いてる絵が浮かぶ。
カヤカ:ああ、カードの絵みたいなやつ(笑)。
チシャ猫:露出が厳しいので、天候判定(ころり)、6で豪雨。助かるにゃ。
GM:島に向けて揚陸艇は進む。豪雨に紛れて、君の船は密かに接近する。眼前に迫るのはメルジャヒの砂浜。そこには万全の準備を整えた『共工』部隊が待ち構えているのであった……。次回に続くっ!
一同:お疲れさまでした!
カヤカ:……この業界でも、大気圏外まで飛んだエージェントはそんなにいないんじゃないかなあ?
GM:世界設定者として言いますと、たぶん生身の人間だと業界初じゃないかな?
カヤカ:わーうれしいなー(棒)。すぐ落ちそうだけど!
紗綾:「居垣カヤカは伊達じゃない!」
チシャ猫:落ちなくても地球の周回軌道逸れて宇宙に行けばOK。
カヤカ:それ永遠に宇宙をさまようヤツじゃん!!(笑)