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2024/04/11


今年の春、私は桜が見える部屋に住んでいたことを知った

数年前私は「桜を見ると白い下着を見たような気持ちになる」と書いていた
確かに当時はその通りであった
でも今はそれはしっくりこなくなって
今では桜を見ると生ぬるい温度を感じる
前ほどの嫌悪感は無くなっていた
桜の花びらが颯爽とコンクリートの地面を這う、波のように足元を攫って舞ってゆく、荷物の中にひそみ変色してまで私のもとまでやってくる
「いつまで咲いてるんだろう」なんて思うようになった
24年

▱▱▱


一人暮らしをはじめて
生活はままならくて、机にトントンしてもなかなか端っこが揃わない紙のように
絶望の部屋の中で目覚めます
色々やってないことがある
なにもこれも足りない
パチンと音がして振り返る
書類をファイルにまとめられない

労働は祈りに近い
ただなんとかなりますようにと願っている
罪滅ぼしの気持ちで人より働く
これをやっていれば私は救われるはずだ、と信じている
あの時特定の宗教に傾倒していた母親と同じように、私は考えることをやめて受動的に根拠のない期待を抱きながら働いている
まだ若いから



「人生はこうした方がいいよ」って誰かがつらつらと啓蒙的で自己啓発的な文章を私に読ませるけど
私は理解できてます


▱▱▱


四月は箱根に行ったし、ディズニーにも2日間行った

ディズニーはミッキーを見たことより、センターオブジアースで前の席に座った金髪ギャル2人が「全然怖くねーし!」ってはしゃいでるところを見れたことの方が嬉しかった


非日常よかった
でも全部あんこが足りない

だってもう私のことを話す人がいない

▱▱▱

私が10年近く好きなアイドルグループが終わりを迎えるんだって

永遠にきらきらしてる 輝いている
唯一無二だもん
彼女達が私を救ってくれた
歌って踊って笑顔を届けてくれた
ずっと聴いてた
真似して踊った
彼女達の歌う言葉は、私に言ってくれているような気がした

ねむきゅんの蛍の光

▱▱▱



もう夢は見れないけど、それでもなんとなくやってる
評価はなんとなくされているみたい
私はもう見る側で 見ているから
応援もしないけど
見て
思い出しているから 忘れずにいるから

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