DTMerがYoutubeへ最高画質・最高音質でアップロードするための覚書
①音圧のIntegratedは-14LUFSを下回ってはならない。
Youtubeの謎リミッターに波形を歪められるので、アタックが丸くなったり、ポンポングで音量が波打つ可能性があります。
②音圧のIntegratedは-14LUFSを上回ってもよいが、上げすぎてもGainを下げられるため、音質を失ってでも音圧を上げるべきではない。
つまりみんな同じ音量に聞こえるように調整されるので、-6LUFSで海苔波形にしても音量は下げられて、-14LUFSと-6LUFSでマスターを調整しても音圧が同じにされます。
つまり音圧を稼ごうとした分は規定音圧(-14LUFS)を超えると、歪みやオーバーコンプレッションなどの損失になり音質が損するだけになります。
プラグインのリミッターで聴感上の音量を変わらないように設定できるなら、その機能を使って-14LUFS以上で最も効き心地の良い音量を探しましょう。
余談気味になりますが、-14LUFSにすればいいってもんじゃありません。潰したほうが音がまとまったり厚みが出たりするので、あくまで「音質を損なっていない良い音」になるまで音圧は稼ぎましょう。giga氏とかは動画のマスターでもかなり稼いでます
③32bitFloatで上げられるからディザもいらないし、トゥルーピークリミットもつけてはいけない。
ディザ(Dither)はエイリアスノイズを防ぐためにありますが、高Bitではエイリアスノイズはほとんど聞こえないですし、32bitFloatのアップロードからOpusにエンコードするYoutubeには無用です。
トゥルーピークリミットは、ビットパーフェクトなCDやPCM、ハイレゾには必須ですが、リミッターの挙動を不安定にさせることがほとんどのため不要です。
そして、Youtubeはロシーでエンコードするため、後からインターサンプルクリップを抑制するために独自にトゥルーピークリミットさせるため、2重に音質が劣化します。
④Youtube投稿用のエンコード設定はPCM 48kHz/32bitFloatにする
Youtubeの音声処理は48kHz/32bitFloatでリミッティングをすることがわかっています。というかYoutubeの音声コーデックであるOpus自体の仕様がそうです。
なので、インターサンプルクリップを気にせずにエイリアスノイズも気にせずに32bitFloatで、Youtubeのリミッターで音を曇らせられないよう、-1dB程度のマージンをとって書き出しましょう。
Youtubeの推奨設定であるmp4. H.264は罠なので、AAC(ロシー)しか書き出せず、PremierやAEなどの動画ソフトでのAAC劣化→Youtube再エンコのOpus劣化の多重音質劣化を喰らいます。
なので、動画はファイルサイズはデカめですが画質がかなりいい、Apple ProresかDNxHR、音声はPCM 48kHz 32bitFloatで書き出しましょう。
Youtubeくんはめっちゃデカい動画ファイルも受け止めてくれます。再エンコするけど。どうせ再エンコされちゃうので画質の良いデカいファイルをぶつけましょう。
⑤4kの解像度で動画を作って無くても最後にでも4kへアプコンして動画を上げたほうが良い
Youtubeの気まぐれで、4kの時しかビットレートあたりの画質効率がいいVP9を使ってくれません。
なので、1080pで動画を作っても最後に4kへアプコンの上、Apple ProresかDNxHRにしてYoutubeに投げると、1080p/720pなどの中・低解像度再生時の画質が向上します。