白鳥ねここの人生劇場6話~ナンデドシテ星人となった日~
さてさて。
人生劇場が開幕して約4年半
一時は舞台が大荒れとなり
舞台袖に吹っ飛んでしまった幼女白鳥でありましたが、
舞台は清掃され整い、
幼女白鳥は再び舞台上に戻り
煌々と光るスポットライトを
浴びておりました。
そこへ、ピンク色の花びらが
ひらりはらりと
舞い降りてきたのであります。
1982年(昭和57年)4月
その日の朝、いつもより長い時間
三面鏡の前で睨めっこをしている
母の姿があった。
円柱の形をした箱の
透明な蓋をパカッと開け、
中から何やらもこもことした
黒い物体を取り出し
それをおもむろに被る母。
「おかあさん、それなにぃ?」
『あ~これね、”かつら”って言うんだよ』
「なんできょうはそれつけるの?」
『今日は大事な日だからね~』
そんな会話をしながら母は、
黒いジャケットとタイトスカート
左の胸には桃色の花のコサージュ
という装いになり、
『ねここもそろそろこれに着替えて~』
と、目の前に用意されたのは
瑠璃色のベレー帽
瑠璃色のスモック
瑠璃色の半ズボン
白色のハイソックス
であった。
「ナンデゼンブオナジイロナノ?」
と、幼女白鳥は母に問うた。
『なんでかお母さんもわからぁん
でも決まってるから着替えて。』
そう返され、釈然とせぬまま
全身瑠璃色に染まった幼女白鳥は
仕上げに山吹色の小さな鞄を
肩から斜めに掛けられ、
母とともに家を出た。
白鳥は既にワッパなしのケッタ
(補助輪無しの自転車)
に乗れていたのだが、
母は自転車に乗れない人であったので
徒歩でどこかに向かう。
母と2人で歩くのは、
白鳥の記憶ではこの時以来である。
途中までは見慣れた景色であったが
歩みを進めると、知らない景色が
次々と目に映る。
コーヒーカップの看板
ミント色の建物
白い四角い建物
木の桶がたくさん積まれたお店
坂を上ると橋があり、その下には
水が長い道のようにつづいている。
「このみずのみちはなんていうの?」
『川って言うんだよ。』
「かわ、かぁ。」
そんな会話をしながら坂を下り、
しばらくすると右に線路が見え
赤い電車が走っていった。
「あっ!おとうさんに
あいにいったとき
のったでんしゃだね。」
『ねここよく覚えてるねぇ。
あ、こっちだよ。』
と、電車とは逆の方へ曲がり
またしばらく歩いていると、
幼女白鳥と同じように
全身瑠璃色の子たちの姿が
チラホラ目に入ってきた。
近づくほど、
視界は瑠璃色に染まる。
『ねここ、ついたよ。』
…
……
ナンナンダココハ!!
幼女白鳥の目に飛び込んできたのは、
【○○保育園】の文字と
可愛らしい絵の書いてある
横に長い2階建ての建物。
建物の2階中央辺りから
半螺旋階段と滑り台が伸びている。
家の近くの公園よりも
とても広い敷地には、
鉄棒、ジャングルジム、砂場
ブランコ、大きな半球体のもの
地面に半分埋まっているタイヤ。
そして、
前後左右どこを見ても
自分と同じように
全身瑠璃色の子どもたちが
うじゃうじゃと蠢いている!
#どうかしているとしか
(同化してますね確かに)
おかあさんたちは
みんな黒い服の胸にお花を付けている。
幼女白鳥は面食らった。
えぇっ?ナニコレ、どゆこと!?
「おかあさん!おかあさん!
なんでみんないっしょなの!?」
『お母さんもわからぁん
でも決まってるからねぇ。』
家での会話が再放送されただけであった。
なんで全部同じ色の服着てる?
どうしてみんな同じ格好してる??
今まで色んな服着てたのに…
なんでキマッテル?
誰がキメタ?
(カナにしたらダメ、ゼッタイ)
ナンデナンデ??
ドシテドシテ??
今まで見たことのない世界に
幼女白鳥は、
驚きと戸惑いを隠せない。
そんな白鳥と母は
皆が並んでいる列に並び、
山吹色したペラペラの袋と
たくさんの荷物を受け取った。
『ねここ、これ付けるから
ちょっとじっとしててね。』
そう言うと母は、
中心は白く四角くなっており
そこに【しらとりねここ】
と書いてある、
つるつるとして黄色い花の形をした
ものを白鳥の胸につけてくれた。
(ひらがなの読み書きは出来ていた)
「ねここのなまえかいてある。
これなにぃ?」
『名札って言うんだよ。』
「なふだ、かぁ」
それと、赤いリボンを右腕に
バスの絵が白抜きされている
小さなバッチを左腕に
つけてくれた。
「くるまのやつはなんでつけるの?」
『明日から、ねここは”バス”で
ここに来ますよってしるし。』
「そっかぁ~。」
そして建物の中へと進む。
【たんぽぽ】【さくら】
【あやめ】【ゆり】【ぼたん】
(ぜんぶ”はな”のなまえかな
”ぼたん”はふくについとるけど…)
などと思いながら
しばらく廊下を歩き、
幼女白鳥は
【きく】
と書かれた部屋に母と入った。
その部屋には
1つの長い机に小さな椅子5脚
それが5、6セットあり、
瑠璃色の子どもたちは
自分の名前の貼ってある椅子に
着席し、黒いお母さんたちは
その後ろに並んでいた。
あちらこちらで瑠璃色同士
おしゃべりをしている。
既にお友達のようである。
ほどなくして、
”おばさん”と呼ぶべきか
”おばあちゃん”と呼ぶべか
思索に耽るような
女の人がやって来た。
その女の人は
『みなさんおはようございます。
吉田○○こ、といいます。
今日から○○保育園にきた
お友達ははじめまして~
先生のこと知ってるお友達は
またよろしくお願いしま~す。』
『はーーーーい』
ほとんどの瑠璃色が
元気よく返事した。
そうか、前からここに来ている
子たちが多いんだな。
するとそこへ頭がつるつるで
着物のような服を着た
”おばさま”がにこやかに現れると、
『あ!えんちょーせんせー!』
瑠璃色男の子が叫んだ。
『はい(ニッコリ)
園長の服部です。
新しいお友達も
前からいるお友達も
みなさんよろくお願いしますね。』
『はーーーい!』
園長先生は静かにご退場された。
ナンダココハ…
幼女白鳥の脳内では、
父がレコードをかけながら
よく歌っている曲が流れていた。
なんで服は全身瑠璃色なのか?
なんでみんなも一緒なのか?
どうしてそれが決まっているのか?
母に聞いても 考えてみても
答えが見つからない。
幼女白鳥も踊りながら、
夢の中へ行ってみたいと
思いましたよ。
みなさんはそう思いませんでしたか?ウフッフ~♪
#なんのはなしですか
(保育園入園進級式の話ですね。)
※とても長く歩いた記憶だが、
今実家であった場所から
その保育園までの距離を
Go〇gle mapで調べてみたら
名前は変わっていましたが
まだ存在していました。
900m… へ〜
1㎞無かったんですねぇ。
ここまでを、昨夜
日を跨ぐ前に書き終えた白鳥
今日昼過ぎから、
押入れの奥に眠っていた
ダンボールを引っ張り出しておりました。
先に色々引っ張り出して、
写真ok!卒アルok!おすましok!
とそれらを先に見てしまっては、
白鳥が書いてておもしろくない。
これは白鳥の真剣な遊びなのだ!
(父が作ったアルバムは
度々時系列が前後しているので、
常にネタバレと隣合わせ。
それもまたドキがムネムネで楽しい)
では答え合わせのお時間と
まいりましょうか。
幼女白鳥は、全身瑠璃色で
白のハイソックス
母はカツラを被り、上下黒で
左胸に桃色の花のコサージュ
でありましたね。
ではお写真ドーン!
これ白鳥のお胸にもピンクの
コサージュって事は帰宅後よねぇ。
母がカツラだったかは
迷宮入りですね。(ザンネン)
桃色コサージュはほぼ一致!
しかし…左"肩"についてます?
そこは文鳥が乗る位置では?
惜しくも記憶に少々
ズレがごさいましたね(クゥ〜)
幼女白鳥の全身瑠璃色は一致!
正座してるからハイソかわかんない
のが悔やまれますが。
山吹色の鞄は、また次回の記事
以降探してみましょう。
お次は、保育園は2階建で
建物の中央に半螺旋階段と滑り台
はあったのでしょうか?
ではこちらをドーン!
えーと…半螺旋階段は
見当たらないですねぇ(ザンネン)
が、滑り台はくっ付いてますね!
概ね一致!(yea!)
これ見て、UFO🛸あったのも
思い出しました。
(マワッテマワッテマワッテ酔うやつ〜)
服部園長と吉田◯◯子先生も…
うん一致!(oh yea!)
以上の答え合わせが出来ただけで
わりと満足だったのですが、
父がまさかのお宝を保管していました!
父よ、ありがとう!
白鳥ちょっと感動したわ。
しかしさ…何故名札は無く
バスバッチだけなのよ?
と、問いたい。
だってさ…同じ箱から…
小、中学校の名札出てきちゃった
じゃんよ!(早速ネタバレ笑)
まいっか言っとけまいっか〜♪
(MAICCA〜まいっか
/EAST END×YURI)
バスバッチの感動の方が
上回ったからいいや♡
予は満足じゃ!フォッフォッフォッ
人生劇場開幕から約4年半
(強引に〆に入った)
この頃からナンデドシテ星人を照らす
スポットライトは
日々違う明度彩度色とりどりの
異彩を放つのであった。
毎度長々と白鳥の真剣な遊びに
お付き合いくださいまして
誠にありがとうございます。
それでは今日はこの辺で
ごきげんよう~