日記 音楽好きとは付き合うな
攻めのタイトルである。
こんなこと世に発信しては、顔も知らない誰かから静かに怒りの矢が飛んできそう。
ごめんなさい。
単なる記録としての私めの日記である。
大目に見てください。
私自身、音楽が好きである。
でも詳しいことは何も知らない。
ジャンルの話とかされても分からない。
音楽の歴史も全然知らない。
ただ好きな曲は無数にある。
好きへの道がみんなみたいにしっかりしていないから、好きとは公言したくない、だが好きである。
恋する度にたくさんの音楽を聴かせてもらった。そしていろんな曲を好きになった。
今だに大好きな元彼にも、それはもうたくさんの曲を聴かせてもらった。
付き合った人には花の名前を教えなさい、毎年咲くその花はその度にあなたを思い出させるから。
どこかでこんな感じの言葉を聞いた気がする。
だが音楽だって全然負けていない。
何気なく聴きたくなって曲をかける。始まって終わるまでのせいぜい4、5分、私は身震いするほどの情報に包まれる。
例えばだ、一緒に聴いた部屋の温度感、彼に対する私の愛情、体温、座ったソファ、匂い、もたれかかった肩の感覚、会話、足を伸ばした時のまだぬくもっていない布団の冷たさ、歌詞にのせた私の思い、食器の模様、空の缶ビール、パソコンに貼ってあったシール
そういう数々、言い出したらキリがない。
センチメンタルで何かの歌詞みたいだ。
だけど本当に全部思い出しちゃうのだ。
これら全てが、私を責めるように強烈に私の深い部分を突き刺す。
別れてから聴くと、もう居ても立っても居られなくなりラインでもしてしまおうかと大胆な気持ちになる。
結局しないけど、せめて向こうも同じように私を思い出せ、なんて未練がましいことこの上ない。女、未だ彼との思い出の曲を聴いては夜中に涙を流す後腐れ野郎なり。
だらだらと書き綴ったがこの日記の言いたいことはシンプルで、
曲ひとつで人間の心をめちゃくちゃに動かせる音楽というものは本当に素晴らしい。
アホのようなまとめ方で我ながら草である。
そして音楽好きと付き合っても別に後悔はしていない。
音楽が好き、彼のこともずっと好き。
いつか堂々と誰かに言えるようになりたい。
最後に大好きな曲を一つ。