子供の矯正治療、大人の矯正治療の違い
矯正治療には、治療する時期として「子供の矯正治療」と「大人の矯正治療」の2つに分かれています。
子供の矯正治療を「一期治療」、大人の矯正治療を「二期治療」と言います。
では、この一期治療と二期治療とではどのように治療法が違うのか
・一期治療とは
一期治療の時期としては、子供の歯(乳歯)が抜けて大人の歯に生え代わるまでの間に行う治療です。
基本的に乳歯と永久歯が混ざっている時期の小学生の患者さんに行います。
装置としては取り外しができるタイプと、取り外しができないタイプがあります。
装置の種類もほんとにたくさんあるので歯医者さんによって得意な装置を使うと思います。
一期治療のメリット
1.子どもの内に矯正治療することによって、二期治療時に永久歯を抜かなくても済む可能性を高くする。
2.二期治療に進む時に永久歯を抜くことになったとしても、二期治療を容易にすることができる。
3.成長期に行うので骨格を矯正することができる。
子供の成長期を利用することによって骨格的に問題のある出っ歯や受け口を治すということ。
(先生によって意見が分かれます。)
簡単に言うとこのようなメリットがあります。
一期治療のデメリット
1.治療期間が長くなる。それに伴って虫歯のリスクも上がる。
2.患者さんのモチベーションが続かない。
3.二期治療時に歯を抜くことになったら結局一期治療の意味がなかったのでは?となる。
このようなデメリットも考えなければなりません。
僕個人の意見としてはできれば一期治療を行った方がいいです。
永久歯を抜かなくていい確率を上げることができるのと、二期治療を容易にすることができますので。
しかし、気を付けなければならないのが何度も言いますが専門の先生に診てもらわないと逆に歯並びや咬み合わせが悪くなってしまい、最悪、二期治療時に手術が必要になることもあります。
成長期に咬み合わせが悪くなると顎の成長に悪影響を及ぼすので、顎が歪んでしまうことがあります。
この骨格の歪みを治すには、手術が必要なこともあるので注意してください。
・二期治療とは
二期治療は大人の歯(永久歯)に生え代わってから行う治療です。
つまり、大人の矯正治療(二期治療)というのは成人した方の矯正治療ではなくて、永久歯に生え代わっている中学生以降の大人の歯に対しての治療ということです。
すべての歯が永久歯に生え代わってから行う治療で、よくブラケットという装置を使って治療します。
一期治療で完全に治せなかった歯並びと咬み合わせを完璧に仕上げていく治療です。
二期治療のメリット
1.一期治療で治しきれなかった歯並びと咬み合わせをしっかりと仕上げる。
2.抜歯によって口元を下げることも可能になる。
この2つのメリットはかなり大きいです。
特に出っ歯の方は抜歯によって歯を後ろに下げると口元も下げることができるというメリットが大きいと思います。
二期治療のデメリット
1.取り外しができない装置だとしっかり歯磨きしなければ虫歯になりやすい。
取り外しができるマウスピース矯正だったとしても、歯磨きをしないと虫歯になりやすい。
2.痛みが出やすいこと。
ざっくり説明するとこんな感じです。
できれば一期治療から二期治療に移行するのがベストなのですが、一期治療で歯並びが気にならなくなったら一期治療で終えることも可能です。
参考になればうれしいです(⌒∇⌒)。