荻窪随想録番外ーークリスマスツリー余談
そう言えば、幼稚園生の時から中学1年ぐらいまでの間は、
自分は山ほど童話を書いていたけれど、
きわめて小さな頃に書いたものの中に、
双子の天使がどこかに出かけて、帰ってきたら、とてもきれいなクリスマスツリーが出迎えてくれた、というのがあった。
別にその日がクリスマスであった、という説明は、それまでに話のどこにも出てこないんだけど……まあ、その年齢だから書いたと言ってもたあいのないものばかりで。
あれは今思うと、団地の大きなクリスマスツリーを毎年見ていて、
クリスマスツリーの美しさが心に刻みつけられていたからだったんだな、と今頃になって気がついた。
と、書いているうちに、いや、もしかして、『マッチ売りの少女』などを読んだり聞かされたりしていたから、むしろその影響ではないか、という気もしてきた。
いやいや、それよりも、そもそも幼稚園がカソリックだったから、キリストが生まれた日を教え込まれるのとともに、クリスマスツリーという美しい存在が心の中に植えつけられていたのではないか?
いずれにしてもクリスマスは、昭和の中頃には子どもにとって、今よりもずっと特別で夢の詰まったものだった。
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