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岡山での出張TNRオペ会のご報告

岡山県の南部に位置する総社市と岡山市北区の一部で足守地区の地域猫活動
を行う市民ボランティア2つのグループが主催の中心となって、この度、コロコロワンニャ様の橋本代表理事よりご紹介いただいたアニマイル様の2団体様にご支援を得て県内外の獣医師による猫の不妊・去勢手術を12月11日(水)に「出張TNRオペ会」として開催いたしました。
メス猫17頭、オス猫29頭、合計46頭という多くの不妊去勢手術を2名の獣医
師で行っていただきました。

出張TNR会場(岡山市北区足守コミュニケーションハウス)

私どもの総社市および岡山市の地域では多頭飼育が多軒発見されており、また、ノラ猫達への餌やりも多頭の多い地域となります。
しかしながら、岡山県動物愛護センターでは地域猫の不妊去勢手術を行う常駐の獣医師が3名居りますが、2024年の春以降、愛護センターに収容する犬猫が多頭おり、地域猫申請登録している猫達へ不妊去勢手術に時間も労力も割くことができないという窮状を訴えられていました。
そこで、県愛護センターへ電話等で連絡された方へも今回の出張オペ会をご紹介いただき、岡山県の吉備中央町など県の他の広い地域からも参加されました。

TNR前の猫たち


岡山市保健所では地域猫に対する不妊去勢手術に1頭当たり1万円までの手術費用への助成金制度があります。
しかし、2024年は申請者が多く、上半期で助成金の予算を使い切ってしまい、申請しても今年度中に助成金は得られないという窮状でした。
それは、倉敷市保健所でも同様に下期には予算に逼迫している現状とのことで、地域猫活動の団体の方と協業で不妊去勢手術の助成金を賄うため、クラウドファンディングやふるさと納税の仕組み活用され取り組んでおられました。

準備


岡山市のある山間地域では虐待を受けている数頭のノラ猫達の救済に動いてくださった方々がおられ、まずは、不妊去勢手術をと考えて、捕獲後に、今回の出張オペ会に参加され、同時に虐待当事者の方とも話し合いを持ってくださり、猫達リターンや地域での見守りについても慎重に考えてくださっております。
さらに、経済困窮に陥っている独居の比較的高齢の多頭飼育者が外に30頭ほど、室内にも30頭近い猫を飼育しているとのことで、この度、コロコロワンニャ様の助成金を利用させていただくことにより、不妊去勢手術を10頭以上と一定頭数行えたことは、ありがたいことでした。

2名の医師による手術

今まで、子猫の出産が多頭あり、多頭へ餌やりの方が譲渡に動いていましたが、生育が難しくカラスやロードキルなどの犠牲になる残念な状況が散見されておりました。
今後、不幸な猫達が新たに産みだされる頭数が明らかに減っていくことは餌やりさん他、地域の方々にも安堵感をもたらしております。
地域住民間の糞尿問題なども軽減され状況改善が図れる見込みが得られたことは大いに有難く、このTNRで不妊去勢手術を施していく草の根の活動が大変有意義であることを実感いたし、この機会を与えてくださったことに深く感謝いたしております。

元気でね!


課題としては、多頭飼育に陥った根源となりますが、近くに公園があり、捨て猫も時々されることから、多頭の餌やりさんや地域猫活動の市民の間ではイタチごっことなっております。
そのため、今後、県および市の行政の方々と協業し、TNRと共に動物愛護法違反の注意喚起看板の掲出を強化するなど可能な限り有効な手段を図り、地域に猫が増えることを阻止できるよう、取り組んでいきたいと考えております。
以上、簡単ではございますが、この度、コロコロワンニャ様とアニマイル様の強力なタイアップによる出張オペ会の開催、また、助成金によるご支援と大変貴重な機会を与えてくださった御礼とご報告とさせていただければと存じます。
2024年12月20日岡山県総社市西阿曽地域猫会  活動者 冨岡和恵

思う事

ボランティアさん、アニマイル動物診療所の先生方、お疲れさまでした。
地域に多発する生活困窮者のケースなどは、不妊手術費用の捻出に二の足を踏む方も多く優しい方が抱え込んでしまいどうしようもなくなり、増えすぎた時点でボランティアさんへの相談が多いようです。
これからは赤信号になる前、黄色信号の時にご相談に乗れる体制づくりが必要と思います。
そのための情報の相談窓口を新たに行政なり、愛護団体がうけとれる体制づくりが必要ですね。
火消は小さいうちにが基本ですが、まずその1匹の不妊手術からはじまることを理解しなければならないと思います。野良猫等に準ずる犬猫の不妊手術費用を限りなく無料にしてもらえれば諸問題は解決に近づきます。
助成金の不安要素がありこれからはやはり実現可能な施設を持つ愛護センターでの不妊去勢手術の機能の充実がまずは最優先事項となるのではないでしょうか?


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