
助成金でTNRされた山口県の団体様からのご報告
山口県下松市にて飼い主がいない猫が24頭いる現場からTNRの要請がございました。

これまで高齢者が避妊去勢をすることなくご飯だけをあげてきたそうです。
そのため現場の猫たちは近親相姦にて繁殖し似たような色柄の子たちです。
TNRが完了しましたら、地元のボランティアがその高齢者と一緒にご飯などのお世話を継続してくれます。

TNRの最後に乳飲み子を抱えたお母さん猫2匹を最後にと捕獲する機会を待っていましたが子猫の体調が一匹芳しくなく、お母さんはきょう12/7日に保護しました。
子猫も保護し病院に連れて行きました。二組の親子の内、一組は子猫が一匹となり、その一匹も亡くなってしまいました。
環境的にノミダニが多く、子猫はノミダニの影響で(血を吸われ貧血)亡くなったということです。

お母さん猫は避妊手術は済んでいます。
もう一組は3匹の内一匹が低体温で危険な状態と聞いています。外猫がいかに過酷な環境で生きているのかと思うと本当に辛いですが、この場所は これ以上増えることはないと思うとせめてもの幸せです。
生まれて半年、3ヶ月くらいの子猫の片目が白濁していたり、片目がなかったりと、悲しい現状にTNRの必要性をしみじみ感じました。
コロコロワンニャ様の助成金のお陰でこうしてTNRができることを感謝いたします。

どこにでも起きている問題であって非難のまとにされるのが餌やりさんと猫たちや過剰保護で運営も厳しい愛護団体さんの声もよく聞きます。
これらの問題は自然発生したわけでなく政策の負の部分による犠牲ではないかとも思うのです。
雨が降ろうが天気に関係なく365日餌を買い餌場をまわる苦労はやった人しかわからないことが大半ですが、まずなぜ餌やりさんがいるのか、なぜ猫がいるからです。生きている以上おなかがすくのは私たちと同じで、そんな可哀想な猫たちが生まれなければよいわけで問題解決の第一の選択肢が不妊去勢手術が必要なのにそこが完全に抜け落ちています。餌やりマナーや地域の責任者の承諾などTNRの条件を言うところもありますがなぜ管理せざるを得ないか、承諾がなければ結果苦情もふえ環境の悪化は目に見えているにもかかわらず行政が本質を見ず住民の苦情に過敏に反応する体質が見て取れるのは残念ないことです。昔から役所の苦情相談窓口ではいまだ餌をやらなければほかに流れますとよく言う常套文句ですがこれではほかに流れて繁殖するのを黙認し責任回避をする無責任な対応で無策と言わざるを得ないのではないでしょうか?
飼い主のいない犬猫の不妊去勢手術費用を誰が捻出するのか、餌やりさんが費用負担できなければ放置してよいものでもなくそれでは周辺環境問題や虐待対象も増えるのは目に見えています。餌やりと不妊去勢手術は遅くとも同時進行すればよいだけで増えた原因を餌やりにのみ責任を問うのは酷です。
野良猫、地域猫は飼い主がいないので当然費用負担は行政の対応が求められ社会問題でもあり社会で支える姿勢が必要です。
行政は限られた少額予算の不妊手術手術費用の助成金を出してはいますが、全然現状には追い付かず時代の要請にこたえてるとも思われません。
環境省も地域猫活動に不妊去勢手術が必要不可欠と言っており人間も犬猫も困っている今こそ愛護センターの役割が求められる時期に来ております。
令和7年動愛法の改正時期になりました、次の改正は5年後になります。
飼い主のいない犬猫は人間の手を借りてこそ不妊去勢手術が可能であり、犬猫の不妊去勢手術が当たり前の世の中になり誰でもできる、それを愛護センターで形にしていってほしい、今回の動愛法改正でそれに標準を当てて動物が繁殖をするという厳然たる事実に目を向けていただきたいと思います。