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海運における中国の支配力拡大

商業海上部門における中国の優位性は、米国や他の地政学的ライバルにとって、今後、脆弱性を招く要因となる可能性がある。

マシュー・ロシャー
2021年12月18日

 先月、ジョー・バイデン大統領はロングビーチ港で24時間365日体制で操業開始されたことを受け、ロサンゼルス港でも同様の措置を執る計画を発表した。この二つの港の取扱量を合わせると、米国に入港するコンテナの約40%を占めることになる。ホリデーシーズンが近づく中、港湾の稼働時間延長は世界のサプライチェーンの混乱に対処し、サンディエゴの海岸にまで広がる輸送コンテナの積み残し増加を緩和することを目的としている。米国の港湾における貨物の滞留は、インフレ率の上昇を懸念させるだけでなく、世界経済における海運業の重要な役割に改めて注目を集めることになったのである。

 世界の物資の9割が海を渡って目的地に到着することを考えると、海運業の重要性は計り知れないものがある。歴史的に見ても、世界の航路を掌握することは、国家運営において経済的にも軍事的にも中心的な目標であった。大航海時代の昔から、世界の水路への確実なアクセスを維持することは、国力の重要な源泉であると理解されている。

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