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エンダーマグノリア考察(ネタバレあり)本編開始までに煙の国に何があったのか

1.始めに

エンダーマグノリア、リリィズ共に世界観や設定は断片的な開示はあるけど詳細は語られません。またマグノリアは登場人物が自身の思い出語り&みんな元気に記憶喪失なので時系列バラバラで何が起こったのかは正直分かりにくい、ということで記憶とメモを頼りに自分なりの解釈と予想も入れつつまとめてみます。

2.留意点

・エンダーマグノリアのストーリーは全編ネタバレあります。
・リリィズもプレイしている前提の開示はします。
・全セリフ回収とかではなくゲーム内の記憶やメッセージ、プレイしながらのメモ頼りなので記憶違いや間違いも大いにあります。
・デクラン、モトリー、七号周りは流れが分かり易いので省略します。
というのを前提でお願いします。
 

ここからは時系列的な出来事の説明です

3.死の雨が降る前

煙の国はかつて6つに分かれた国の一つ、果ての国と違うのは地下深くに古の民の故郷である根源の魔力があり、この国の魔術師はその根源の魔力の恩恵で魔法を行使していた。
また、機械のような工業的な方面にも成長しており、後のホムンクルス技術の下地があった。そして、国を治める有力な勢力として対立構造にあったミリアス家とフロスト家があった。

ミリアス家
工業方面に長けた技術・技術者が多い勢力。領主はミリアス・ケインであり弟は魔術師でもあるデクラン
フロスト家
根源の魔力を使用する魔術師が多く、またかつての巫女の血を引くものが多かった。領主はアベリア・フロスト。アベリアはフロスト家が存続のために招き入れたかつての古の民の巫女の末裔、ということになっていますが実際は魂移しの儀で体を変えながら生き繋いでいる古の民の生き残りそのものというのが正しい設定だと思われます。

4.煙の国に死の雨が降る

ある時から煙の国に死の雨が降ります。これが果ての国の死の雨とタイミング的に一緒なのかズレているのかは不明、しかし死の雨が降るということは穢者が発生するということ、多くの民が穢者化し、犠牲者が出ます。また、死の雨は雨の姿だけでなく、降った雨が根源の地に届き地下から同じ効果の煙も発生するようになるため、雨と煙の二重苦が始まります。
ミリアス・ケインはこの雨の被害を見た際に、フロスト家の人間の被害が少ないことに気付き、このままでは煙の国がフロスト家しか生き残らないのではといった恐怖を覚えます。フロスト家も耐性が高いだけで無効ではないため被害を減らすために動き出します。このため、両家の技術交流が増え様々な発明や実験が行われることになります。

5.死の雨に対抗するために

死の雨を凌ぐために開発が進められたものが「静寂の光」「ホムンクルス」「天傘の塔」です。
静寂の光
要するに穢者化する時に発動する自爆装置。人の心と思ってしまうような装置ですが穢者の発生を容認してしまうと果ての国の二の舞のため時間稼ぎとしては有用だったんだと思います。
ホムンクルス
人工生命体、穢者の不死の生体を使って作るこれも業の深い技術ですが、コアさえ健在で魔力があれば実質不死身の生命体。死の雨で自由な活動が制限されるようになったため労働力としても需要があり研究が進められます。ただし、中身の元は人間の生体であるため、死の雨の影響は当然あり変異体=ホムンクルスの穢者化といった暴走のリスクが付いて回ります。
天傘の塔
根源の地にあるとされる膨大な魔力を吸い上げ、結界を張って国を守る仕組み。付帯効果として吸い上げた魔力を傘の範囲内に落とすことでホムンクルスの魔力供給も兼ねる国の救済の手段として研究が進められます。この天傘の塔の完成のために、建築を行うホムンクルスだけでなく、根源の地の最下層に到達し魔力を吸い上げる機構を完成させる必要もあり、穢れの耐性の高いホムンクルスも研究されます。
 

6.第1回最下層調査

ゲーム内メッセージで最下層への調査は大きく3回、うち2回は調律師長を中心(リリアは同行を調律師長が拒否)、3回目はリリアが中心だったとなっています。
第1回目の調査の明確な目的や実施内容は記載がないですが、最下層の最深部、根源の魔力の源に辿り着くことだと思われます。この際の生存者は調律師長と鎖の獣、帰還後の様子は鎖の獣の記憶で描かれています。そして目指す魔力の源とそこに至るルートの発見がなされたと思われます。
 

7.第2回最下層調査の準備

第2回の目的は浄化柱の設置と天傘の塔への魔力供給機構の設置の2点でそれがなされたと思われます。天傘の塔が完成しても煙の被害があるため、煙を抑えるための浄化柱とこの設置に成功させるためのより耐性の高いホムンクルスの研究が進められます。
そして、この浄化柱の中身、これが「ライラック」であったと思われます。
理由として
・前作泉の巫女の穢れの軽減方法、ライラック自身穢れ耐性が相当高いこと
・ライラックは最下層で複雑な機械に繋がれていたという記述
・浄化柱は途中で機能不全を起こして現在動いていないという記述
・ヨーランが浄化柱の中を見て後悔した描写
といった点が挙げられます。
そして第2回の調査として浄化柱の設置等が行われ、天傘の塔が稼働するようになり、一端のゴールが見えたのだと思います。ただし、前作を考えればこのやり方だといつか穢れの王が爆誕するのは目に見えているのでただの時限爆弾でもあります。
 

8.ノラの暴走によるアベリアの殺害

ローナの記憶で描かれる場面です。表面的な内容を整理すると
・アベリアは魂移しの儀で転生しており、次の器にリリアを選定していた
・リリアにノラを調律させ、同時にリリアに魂を移すことでアベリアはリリアの体とノラを掌握する予定だった(穢れ耐性の高い肉体が欲しいかった、単純に老衰、天傘の塔の結界を破壊できる危険因子を野放しにしたくなかった、あたりが理由だと思います)
・儀式のタイミングでノラが暴走アベリアを殺害、緊急措置的に魂はリリアではなくヨーランに乗り移る
といった内容ですが、ゲーム内記述を見る限り、全てヨーランが仕組んだ結果というのが分かります。(手記の自分がやったという記述、フロスト家や根源の地、死霊術式の研究していた)
ヨーランは孤児であったのをアベリアに拾われているので実質育ての親殺しです。更にこのような自らを滅ぼす真似をしてまで儀式を止めた理由は「リリアを救いたかった」この一点です。
元々穢れ耐性や調律師としての技能だけでなく、下層に出向き人やホムンクルスに尽くす天性の良性を持ち合わせ誰からも好かれていたリリア、ヨーランが特別な感情を抱いていたかは記載がないですが、リリアをアベリアの器として心を殺すぐらいなら自分を犠牲にしても止めたい、という思いがヨーランにはあったんだと思います。
ローナの記憶では事故的にヨーランに乗り移ったように見えますが、死霊術式を研究していた点からわざと自分に乗り移らせたと考えてます。その理由はこの事件以降、調律師長(アベリア)となるわけですが、手記の記述等明らかに調律師長(ヨーラン)の側面が見える描写もあります。この点から私はヨーランが魂移しで自身に乗り移らせ、二重人格のように完全には心を掌握させない不完全な魂移しにさせたのだと考えます。また、どちらかの側面が出ている時はもう一方の側面はそれを把握していない。という説で考えています。
この事件をきっかけに、ノラはフロスト家領主を手にかけた仇敵、リリアもローナによって追放されています。この後はこの両者が行動を一緒に共にするようになり、改めてリリアがノラを調律したということも記載されています。また、ノラは元々ミリアスの監視役として送り込まれていましたが情が移ったとも言われているので調律前からリリアの人となりに惚れ込んでいたのだと思います。(暴走もヨーランに事前に吹き込まれていた説もあり得ます)
 

9.リリアとノラの放浪時代

フロスト家を追われた後、リリアとノラは様々な場所に出向き多くの人やホムンクルスに出会っています。ガラムやヨルヴァンと出会ったのもこの間の話だと思われます。
 

10.第3回最下層調査

これはノラの依頼を受けてノラ、リリア、ラーシュで行ったのがラーシュの記憶から見て取れます。リリアやノラがどこまで知っていて地下に潜ったかは不明ですがそこで、浄化柱として機会に繋がれたライラックを発見する、という流れです。
リリアはライラックを連れ帰りますがリリアもノラもこの行動の意味するところ(ライラックが浄化柱の基幹部品で連れ帰ることで機能不全を起こすこと)は理解していたのではないかと思います。
この後はライラックが加わり3人行動になります。
 

11.地下実験場への襲撃

ミリアス側にとってノラは裏切り者であり、その処分を目的としてギルロイが襲撃に出向きます。襲撃が行われたのは地下実験場。ここの描写はリュサイとリリアの記憶で描かれていますがノラはギルロイに敗れ剣で貫かれます。ただしギルロイにとっての妹であったためギルロイも排除は出来ずそのままそこに捨て置く形が取られます。ゲーム本編で出会ったノラはこの時からこのままです。
また、リリアとライラックは調査目的に生体研究所へ連れられていきます。リトの記憶はこの場面でこの頃から煙の再発による変異体被害が出始めていることが伺えます。
 

12.生体研究所の日々

生体研究所では様々な実験が行われていましたがリリアは自分の実験結果を提供することを条件にライラックを守ります。またライラックの成長を喜んだりと多少なりとも心に余裕がある日々だったと思われます。
 

13.ライラックとの別れ

生体研究所での生活は何者かの襲撃で終わりを迎えます。ただしこの襲撃者が何かが明確には読み取れませんでした。ギルロイ、変異体ホムンクルス、調律師長(アベリア)のどれかだとは思うのですが「ホムンクルスではなかった」という記述があるのでここでは調律師長(アベリア)と予測します。
アベリアであれば目的は分かり易く、再度魂移しをするためのリリアの回収です。ただし今回は手元にライラックもいます。浄化柱の中身であり穢れ耐性の強いライラックの存在が見つかると器として狙われる可能性が高いため、リリアはライラックを地下実験場へ送る輸送容器で逃がします。これが最初の記憶でゲーム開始時にライラックが地下実験場で目覚めた理由です。
 

14.根源の地へ至るリリア

生体研究所から根源の地へどのように移動したのか、記述が無さ過ぎのため、断片からの予測です。
まず調律師長(アベリア)に捕まりますが調律師長(ヨーラン)にも出会うことになります。また、レイボルグとの会話でリリアが古代呪術の封印の中で根源の魔力に繋がれていたのはアベリアが近づけないように隠すためというのが分かります。これらから私の予想はリリアは自らの意志で根源の魔力に繋がれ、そしてそれを手引きしたのは調律師長(ヨーラン)という予想です。
ライラックを連れ出したことで起こった事を考え、自身であればこの先の被害を減らせるのではないかと思った、また調律師長(ヨーラン)としてもアベリアから物理的に離すことで時間を稼ぎたかった、という考えです。
結果としてリリアは根源の魔力に繋がれ、ノラとライラックと再会するまであの状態ということに。
また、調律師長(ヨーラン)は調律師長(アベリア)が古代呪術の封印を破って接触されないようアベリアの魂を抱えた状態で誰もいない場所で自死することを望んでいたのではないかと思います。自身のホムンクルスのレイボルグにその役目を託して。
 

15.終わりに

これが私のエンダーマグノリアのゲーム本編までに起こった内容の考察です。とにかくヨーラン→リリアへのクソデカ感情が良くも悪くも大きく影響していたなというまとめになりました。
Bエンディング後の煙の国は死の雨は無くなったけど魔力の供給源が消えたのでホムンクルスの活動停止と共に詰んでしまう恐れがあります。でも根源の魔力を使用しない魔法の存在も明らかになあっているので、次回作があればリュサイ作の魔法の箒に跨って魔力の供給方法を探すライラックに会えるかもしれません。
また、異国の旅巫女は誰が何と言ってもあれはリリィです。浄化が昔できたけど今は出来ない、あのブローチを自分も持っている、体の大半を隠しているとリリィでなかったら何なのかと。若すぎる?ほぼ穢者化している以上寿命の概念はあまり影響ないのではないでしょうか。
 
ここまで見て頂いた方、私の考察にお付き合いありがとうございます。また最後のリリアの下りは完全に予想でしかないので確証となる記述があれば是非教えて頂きたいです。
 
それでは。

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