極楽とんぼ山本さんの空白の10年-WinWinWiiin第3回の感想-
オリラジの中田敦彦さんと雨上がりの宮迫博之さんのYouTubeの番組WinWinWiiinの3回目のゲストは極楽とんぼの山本圭壱さんだった。
この番組の熱心なファンである私は、リアルタイムでぶっ通しで視聴し、最後は言葉では形容し難い気持ちになってしまった。
この番組は、ユーチューバーや芸人などをゲストで呼び、中田さんがゲストのプレゼンをし、宮迫さんが深掘りする。
そして、今回の中田さんの焦点はたった一つだった。
なぜ、山本さんは10年も吉本に復帰できなかったのか。
山本さんは人気絶頂の2006年にある事件により、吉本を解雇される。しかし、その事件は、不起訴となる。そもそも、山本さんに全面的に非があるとは言えない事件だった。ようは、巻き込まれた不運な事故だった。
それから、山本さんはテレビにもでれなくなり、地元で、静かに生活していた。
吉本から、いつか復帰の連絡がくることを信じて。
しかし、いつまで待っても復帰の連絡はない。
そして、なぜか、1年か2年に一度、事実とは違う山本さんの報道がされる。
まだ、反省が足りないのではないか?
そう世間に言うためだけにあるような報道だ。
実際は、ただ、頑張って生きているだけなのに。
復帰を待っているだけなのに。
なんと、復帰のために今田耕司さんや松本人志さんの提案で寺に一年修行に行ったという。
常軌を逸している。
芸能界に復帰することと寺に一年修行することは何の関係もない。それがまかりとおる倫理観や常識に驚愕するしかない。
今では、吉本に復帰され、YouTubeも好調な山本さんだが、たった1人の人生が、会社に、社会に潰されそうになっていたかと思うとぞっとする。
はっきり言う。
何も悪いことなんてしていないのだ。
そして、それは宮迫さんも同じだ。
犯罪なんてなにもおかしていない。
なのに、解雇されテレビにもでれない。
唯一、間違っていたことは、ギャラを受け取ったのに、受け取っていないと言ってしまったことだろうか。
それだけで、そこまで、、、?
明らかにおかしい。
オーバーキルだ。
中田さんの疑問は、そこにあり、シンガポールに移住する理由もそのへんにある気がする。
同調圧力。
みんなが悪いって言ってるから、どうせあいつは何かすごく悪いことしたんだろ。
という、魔女狩りが、メディアで増幅され行われている。
しかし、そんなメディアや大手企業に操られ、思考停止した群衆の同調圧力で、1人の人生が簡単に台無しになるのだ。
私が、この番組を見て感じたなんとも言えない感情が、ここまで書いてようやくわかってきた。
それは、恐怖だ。
とてつもないホラー。
しかし、それは、現実に起こったのだ。
山本さんは、社会は理不尽であり、それはうけいれていると言う。本当に悟り開いているかのように。
それを聞いて、宮迫さん、中田さんは、とてつもなく渋い顔をした。
言いたかったはずだ。
山さん、そんなことないっす!社会には希望もあります!
けれど、言えない。言えるはずがない。
10年間の地獄を見た人の言葉は重みが違ったのだ。