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日常記録|猫を保護してしまった話



夕飯前にのんびり過ごしていると祖母が「家の前で猫が死んでる」と言ってきました。
我が家の前は大きな道路が走っていて、そこから横にそれる形で細めの道が一本ある。
「もしかしたら轢かれたのかも、でも頭が動いた気がした」と言うので、ならばちょっと様子を見てみようかと行ってみると本当に家の真ん前で、しかも道のど真ん中にうずくまってるやつがいました。

さすがに一本それるとはいえどそれなりに車の通りは多く、スピードを落とさずに進入してくる車も少なくない道。
声をかけてみると猫がムクっと顔だけを起こしてこちらを見てきました。
ここは危ないから端っこに行こう?と言うとノソノソ歩き出し、そのまま大きい道路に向かっていくじゃないですか。

私の脳内「いや!どうしよう!轢かれちゃうかも!でも保護したとしてもううちでは飼いきれないし触ってパニックになっちゃってそのまま道路に飛び出されたらどうしよう!いやその前に今まさに道に向かってるけどどうしよう!でも追いかけてびっくりさせちゃったら?道路に出ちゃうのが1番危ない!噛まれたら嫌だしそもそも素手で触って大丈夫か?!ああでも使わないタオル取ってくる間に轢かれちゃったらどうしよう!」とパニック。
ちゃんと周りを把握してるのか?と心配になるくらいに危ない道に向かっていく猫を見守る事しかできませんでした(とても不甲斐ない)

するとちょうど帰宅した父が「どっちみちあのままでは轢かれちゃうから」とほぼ道路が目と鼻の先くらいまで歩いて行ってしまった猫を無事保護し、自宅の庭まで連れてきました。
父に抱っこされてる時あまりに無抵抗だったのでそもそも暴れるとか走って逃げるって選択肢はなかったのかと思いました。

見た感じシニアっぽいけどとにかく痩せ細っていて健康面も良くはない感じ。病院に行くにしてもかかりつけ医も閉まっているし、今すぐどうにかするのは難しいと、とりあえずダンボールに入れるとこれまた無抵抗で座ったまま動かず。
れふとに食べさせようと買っていたハイカロリーチュールが一本残っていたので食べさせてみるとすごくゆっくり食べ始めました。

ご近所の保護猫活動をしている方にたまらず助けを求めるといろんなアドバイスと共に猫を入れておく簡易的なゲージを貸してくださり、栄養価の高いペーストのご飯までいただきました。
我が家のかかりつけ医は少し遠いと伝えると近くの動物病院を教えてくださり、しかもノミダニ+💩の虫下しができるお薬までつけてくれてとにかくありがたかったです。

いただいたご飯を教えてもらった分量上げてみると割とすぐ食べ始めた。水は飲んでなさそうだけどエナジーチュールとペーストご飯で多少水分は取れてると思って今は完全隔離でそっとしております。

祖母の家にて完全隔離

なんとか息をしている、といった様子で結構どころかかなり心配。
今まで見かけたことのない猫ちゃん。捨てられちゃったのか、迷って帰れなくなったのか。昨晩は雷雨がすごくて今日も日中はムシムシとして熱中症警戒アラートまで出てた。
我が家のフカフカの毛並みの猫たちと嫌でも比較してしまって、改めてお外の環境が猫にとって過酷だと思い知らされる。

フスフス鼻息が聞こえる

明日病院に連れて行きます。
設置したペットカメラで様子を伺ってみるとちょこちょこ動いてるみたいで位置が変わってるしご飯も食べたって点では今夜急に何か起きるとも限らないかなとは思ってます(思いたいだけ)


成り行きとはいえ保護してしまったけど、先日テレビで坂上忍さんが「安易な保護」について話をしていた事が脳で反芻されてこびりついて離れない。
保護するってこんなに葛藤するのか。1番は自宅の猫たちだけど、目の前にある命も見捨てられない。見捨てられないその命ひとつがとてつもなく重い。

私は我が家の猫と今日目の前にいた猫を実際天秤にかけて保護することを躊躇した。
結果的に自宅にいるけれど、一度は自宅の猫たちの安全を優先して見捨てようとした。様子まで見に行ったのになんのための様子見だよ。なら最初から首を突っ込まなければよかったのに。そう考えると完全に自分のエゴでしかなくて、自分の身勝手さに腹が立つ。あのまま何もしなかったらあの猫はどうなっていたんだろう。

水の器に頭乗せてる

いろいろ自己反省しちゃうけどいい感じのポジション探して寝返りしてる猫見てたら自分の葛藤とかどうでも良くなってきました。
この子がこの先安心して生きていける様にできる事はするからね。まずはしっかり食べてしっかり寝てちゃんと元気になろうね。頑張ろうね。


わっしょい(薄味)

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