現代的なアグレッションとの戦い方
はじめに
今回の記事では、過度にベットやレイズを行うプレイに対する適切なディフェンスについて考えてみたいと思います。
このような相手に対しては、以下のように抵抗するのが正しいと繰り返し言われてきたと思います。
「アグレッシブすぎる相手に対して、こちらは強いハンドで徹底的にチェックやコールをして、とにかく相手に打たせて勝とう」
しかし、ウサギさんが「気合太郎はなぜ手強いのか」の記事で指摘したように、このような戦略には弱点があります。
気合太郎はフロップ時点では全体的に弱いハンドでベットしすぎてしまっているのですが、それに対してコールかフォールドで対抗しようとすると、気合太郎だけが一方的にハンドのエクイティを実現できてしまうのです。
同様の傾向は「レンジ全体の戦略を意識したExploitの考え方」の記事で分析した状況にも表れています。
フロップでCBを打ってレイズされたらコールに留めるような戦略は、CBに対して全レンジでレイズしてくる気合太郎スタイルによって、強烈にエクスプロイトされてしまうのでした。
アグレッシブな相手には打たせてコールという以前広く信じられていた考えは、フロップにおいてはオールドセオリーであり、現代的には甘い戦略だと思います。
現代的なカウンター戦略として、アグレッションに対してアグレッションで制する戦略を考えてみましょう。
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