カネは時間に投資することで増幅する

人間にとって唯一共通しているものが時間だ。その時間をいかに有効に使うかがその人のその後の人生を決めると言っても過言ではない。

Time is moneyとはよく聞くが、Money makes timeの方がしっくりくる場面が多いと思う。つまり価値創造の場面において、カネを生み出すために必要な時間をカネで買うということは企業においては特に多用されるのではないかと思っている。「面倒なことに時間を割いている暇はない。それよりも俺には大事なことがある。誰かカネ払うから代わりにやって」ということだ。コンサルタントは大抵このような場面で必要とされるのだと感じている。

そしてこれは日常の場面でもよくある話で、探したい情報がなかなか見つからないとき、我々はサポートセンター等に電話して答えを求める。そして5、6回案内に従ってダイヤルを押してやっとオペレーターに繋がったら、我々は疑問をイチから説明し、オペレーターの調査を待って答えを得る。最近では自動翻訳によってリアルタイムのチャットによりある程度煩雑なプロセスは簡略化された。

しかし、必要な情報は本当に聞かなければ見つからないのかというと絶対そうではない。情報過多の現代、ネットにいくらでも情報は落ちている。ただ、我々はその答えにたどり着かないままギブアップしているだけなのだ。つまり、調べ方すら分かっていれば、わざわざ時間をかけてオペレーターからの答えをもらわずとも自らの手で問題解決に持っていけるのである。

その例として、私の知り合いに検索能力に長けている人物がいる。何か自分の力では解決できない問題が生じたとき、彼に相談すれば少ししたらサイトのリンクを貼ってくれてそれが私の抱いている疑問点の答えだったりするわけだ。もちろん彼は私と変わらないごく普通の一般人であるが、私との違いは検索能力の差である。

要はググりかたを鍛えなければ我々は不要な時間を搾取されるだけだということだ。当然私も知り合いに助けを求めているようではまだまだなのだが、語弊を恐れずに言えば、機密な情報なんていうのは現代ではほとんど存在しないんじゃないかと思っている。ネット環境がある以上、我々はあらゆる情報に接することのできる状況にいる。ただ調べ方が分からないだけで、本来は消費せずに済んだかもしれない貴重な時間を費やし、その時間で創造できたかもしれない価値が失われた(機会損失に繋がった)可能性があるとすると、なんとももったいないことをしていると思う。

となればやはりTime makes moneyもしっくりくるわけで、Money makes time, and time makes moneyであるならば、カネを時間に投資することで、その価値は増幅させられるかもしれない。時間を有効に使うというのは投資の正攻法、資産増大への近道である可能性も秘めているんだなということを最近ひしひしと感じる。

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