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高知の八彩帖(ヤイロチョウ)61・「おひとりさま」

 かつてとある会社のサイトに連載していたショートエッセイです。高知のあれこれや、私のつぶやきを書いています。

 今回のテーマは「おひとりさま」。気ままなおひとりさまライフを送る様子を書いてみました。それではどうぞ。

 アラフォー独身のこの私。出会いの機会が無かったというより、誰にも相手にされなかった(!)が故のおひとりさまである。

 当然だろう。美人と誉れ高かった母の娘とは思えない、オカメとヒョットコを足して2で割ったような顔。天然パーマぐるぐるの髪の毛は、湿気を前にさらに激しく巻き上がっている。

 それだけならまだしも、標準体重プラス数10kgの巨体。嗚呼、この世に平等の神はいないのか!?

 しかしだ。おひとりさまのこの境遇、私は大変満足している。この容姿と引き換えに手に入れた(?)、自由という素晴らしい宝物♪
 何をするにも、なんの気兼ねも遠慮もない。好きな時間に好きな場所で好きなことができるなんて、こんな幸せあるかね♡

 ダンナとコドモの話題しかないツマラン人もいるけど、そんなのに比べて何万倍も人生が豊かだぞ!

 例えばカラオケ。コロナ前はよく行ってた。ドリンクバーのグラスやカップをトレーいっぱいに並べ、ポテトひとつで5時間は粘れる。おひとりさまだから人目は全く気にならない。

 ボカロから演歌まで、1人何役もこなして悦に入る。キワどい歌詞もへっちゃら。片手にマイク、片手にタンバリン持って、腰をクネクネしながらサザンとか歌ってみたり。う〜ん、気持ちE♪

 はたまたお買い物。ぐずる子どもや行方不明になる旦那はいない。心ゆくまでショッピングを楽しむことができる。

 到底入らないようなサイズの若い子が着るヒラヒラフリフリを胸に当て、鏡でウットリ♡文句を言うものは誰もいない。

 店員さんの冷ややかな視線も何のその。見るだけ見て、何にも買わずに帰るのがミソですよ。

 そんな私がいつか試してみたいのが、ソロキャンプ。アウトドアは好きだけど、さすがに1人では心細いのだ。

 それに私みたいな中年女がテントから顔を出したら、職務質問どころか猛獣狩りでもされかねぬ。あーでも憧れますねぇ、これぞ女のロマン☆

 女性のおひとりさま率が全国でもトップクラスの高知県。はちきんパワー炸裂で、おひとりさま街道を猪突猛進しようじゃないか。おまんら、なめたらいかんぜよ!

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