偽物・パチモノカードを知ろう［２０２４年編］

こんにちは。
前回のパチモノカード紹介から数年経ちました。
もはやパチモノという冗談みたいな言い方ではなく、笑えない偽物・フェイクカードが大量に出回る時代となりましたね。
一時期はよく見たSR・RRの粗悪なレアやゴールド仕様のフェイクカードは「偽物だ」とわかるようになったせいか、随分と数が減ってきました。

当然、フェイクカードを作っている方々、売る方々にとっては死活問題です。彼らも新しい手口を考え、より巧妙に売るようになってきております。
特に最近のポケカ高騰により、誤って大金を払って購入し、ショップに持ってきてフェイクだと判明する悲惨なケースも増えてきています。
今回は某オークション・某フリマアプリで増え始めている偽物の特徴・見分け方・売り方の手口をお伝えしようと思います。

なお、今回の記事後も、おそらく多くの新しいフェイクカードが作られると思います。
この記事はあくまでも参考であり、最も確実なことは「信頼できるショップで買う」こと、「買う前に一呼吸置いて、販売履歴等を確認する」ことです。

まずはこちらをご覧ください。

こちらはみんな大好きリザードンの初版・・・・のフェイクカードです。

裏面はこちらです。

精巧ですね。
最近のフェイクカード、裏面は写真で見るとかなり精巧に作るようになってきております。
以前「偽物・パチモノカードを知ろう［旧裏面～e編］」で紹介したときに、「裏面を見るとだいたいわかる」という説明をしたと思いますが、もはやそれは通用しなくなってきております。
なんなら、ここ最近の偽物販売業者は裏面をガッツリ載せてきております。

リザードンだけではなくフシギバナ、カメックスももちろん存在します。

ではまず表面の見分け方をお伝えします。
こちらが本物の英語版リザードンです。

偽物の簡単な見分け方はここです。

初版の場合、HPのフォントがシャドーレス同様になっているはずですが、通常版のフォントになっています。技のフォントや色合いもだいぶ違いますね。

前回のガーディのフェイクカード（上）と本物のカード（下）の写真を見るとEDITIONの英語が雑にプリントされているのもわかりますね。（相変わらずツメが甘い・・・）

また、背景のキラキラについても鮮明すぎます。形も微妙に違いますね。

偽物は色味も違います。というか質感が全然違います。ペットボトルに近いというか、ツルツルしていますね。ただ、これは写真ではわかりにくいです。たまに裏面の写真でライトが不自然に反射しているのがわかるものもありますが・・・。

「そうか！じゃあ、HPとエディションマークもキラキラも間違いないなら本物なんだ！」という方はご注意ください。おそらく、そのあたりも対策されたフェイクカードが出回るはずです・・・・。
2024/6/15追記
既に出回ってました（汗）光り方に違和感があったり加工が違うパターンがあるようです。

カメックスもみていきましょう。こちらは本物。初版ではないですが、シャドーレスのため、わかりやすいです。

並べるとすごくわかりやすいですね。個別で見ると「ちょっと違うかな・・・？」と思うぐらいでしたが・・・。リザードンもカメックスもそうですが、偽物はだいたい眼が怖いですね。慣れてきたら雰囲気や絵で見破れるようになってくるかもしれません。（慢心は危ないですが）

フシギバナやカメックスの場合、更に手を抜いているのでポケモンの身長体重の枠が一目瞭然ですね。技や下の文字フォントだけでなく、水エネルギーの位置までズレてます。背景も変ですね。

裏面も比べてみます。左が偽物。ちなみに裏面については商品写真の色味をガッツリ変更してくるので、実際に売られている写真だと右に近くなります。というか、裏面については別の本物のカードを載せている可能性が高いです。慣れてきている人ほど、微妙な傷等でうっかり引っかかります。届いたときに別のカードだと言っても悪魔の証明になるため、もはや手遅れです。

最近はTMや影等をちゃんと載せてますね。インクについてはやはりまったく同じ色合いを出すのはまだ無理なんでしょうが・・・。そのうちでてきそうです。

横は僕が前回黄色が滲み出てるというのを指摘したせいか、頑張って滲まなくなってますね。ただこれは頑張りすぎて白くて綺麗になりすぎちゃってますね。

この３匹はよく単体で売られていますが、最近多い手口についてもお伝えします。
まず某オークションでよく見られるのが、セット商法です。

見たほうが早いです。「ポケモンカード 旧裏面 海外版」等で落札相場を検索してください。
ポケモンカードeのレアやクリスタルタイプ、スター等の高額レア、旧裏面のレアやひかるポケモンがセット販売されています。
でも、よく見るといつも同じセットが売られているのがわかります。
そうなんです。これが最近増えてきたセット商法です。

彼らに共通していることは
①新規または新規に近いアカウント（本人確認済も含む）
②複数のフェイクカードをセット販売する。
③裏面の写真を見せているがどの出品も同じ。
④商品が数万円超えないと入札者を片っ端からブラックリストに入れて終了させるor１円で自演入札したアカウントに落札させる（おそらく手数料対策）
⑤露骨な釣り上げ、終了後５分前で何度も延長し、カモを待つ。

中には本物のノーマルやレアを混ぜたり、カードをいくつか変えて売るアカウントもありますが、まあだいたい同じです。とりあえずこの落札履歴を見ておけば自衛はできると思います。
なんなら画像をじっくり見て、最新の偽物や手口をよく見せていただけると思いましょう。
「観賞用」「海外製品なのでよくわかりません」とか書いているものも全部ブラックです。
「海外PSA」等の文字が羅列していたり、説明文に英語と日本語が混じっていたり、翻訳したような書き方等もかなりグレーです。
裏面だけでなく、表も完全に本物の写真を使ってフェイクを送り運営も判断できない悪魔の証明にしたり、手口はどんどん増えています。

ちなみに一番購入されたことが多いのは海外代行業者です。（バ●●ーとかZ●N●AR●ETとか）海外の人が海外製品のフェイクを見抜けずに日本のマーケットで買ってしまうという・・・。
まあ今は海外の方がお金持っており、海外代行業者同士で熱くなって高騰する場合があるので、日本の方は相手にしていない可能性もありますね。

じゃあもう海外版のポケカについては諦めるしかないのか！？というわけではありません。某フリマや某オークションでも高額レアではない本物はちゃんと売られています。某大手ショップや通販サイトでも海外版は取り扱っています。まずは本物を何枚か入手して眼を鍛えてからでもいいと思います。
ただし、リザードン等の御三家やクリスタルタイプ等は海外でもレアです。手放さない方が多く、まして綺麗なものなんて、そんな簡単に出てこないんです。日本版でも貴重なんです。

この記事を読んでいる方は「ポケカって偽物があるんじゃないか」という思いが頭の片隅にあるため大丈夫だと思いますが、欲望が絡むと判断能力が鈍るのが人間です。
知識のないご友人の方やご家族の方が「トレカってこんなに高いんだ」と食べられる可能性はゼロではないので「トレカも偽物はあるよ」ということを共有していただけると幸いです。

また、コレクターの方で「もう偽物でもいい！」と思う方も中には居ると思いますが、先程の邪悪な顔付きの粗悪な量産品のカードが本当に欲しかった物では無いと思います。購入前にまずは深呼吸をして考えてみてください。

本記事を作成するにあたって情報を頂けた方々、ご協力を頂いた方々、本当にありがとうございました。

2024/6/19 追記
ポケモンカードダスの偽物も出回っている情報をいただきました。
こちらに関しては角が丸角ではなく四角になっており、キラの加工もサイケ的な光り方や滲んだ光り方をしています。
また、早くも文字フォントなどを修正した１EDリザードンや他のカードのセットもありました。（対策が早いのか既に出回っていたのか・・・）
こちらについては光り方が鈍かったり、ポケモン数字のフォントが微妙に違ったりします。
リザードンについては歴代リザードンのセットフェイクもありました。こちらのフェイクについてはキラ加工が全然違うのですぐわかります。

オマケ　噂のゴッホピカチュウのフェイク

手に取ると色合いが薄く、斑点がきちゃない気がします。あとこのフェイクカード、某フリマ等でよく見かけますが、だいたいどこかしらに皺が寄ってるんですよね。たいして高騰しなかったから投げやりになっているのか変なフェイクもいっぱい出してますね。もうやめとけばいいのに。

下部の文字もぼやけています。２０２３～あたりはもはや掠れていますね。あとやはり本物よりかなり余白が少ないです。やはり見分けるポイントはここみたいですね。

裏面も表面も質感はやはりフェイク特有のプラっぽい作りでした。
こいつは有名になりすぎてるのが逆に問題な気がしますね・・・。
当然、これを売っている人は倫理観が壊れている人なので、買うリスクを考えたほうがいいと思います。「手軽に買えるフェイク」という考えは捨てたほうがいいです。

某大手通販サイトの某福袋ごちゃまぜセットとかにも、ポケカやアイドルのフェイクカードが混じっていますが、あれはいいんでしょうかね・・・。さすがに検品で弾いたほうがいいのでは・・・？