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リスクと文化
メアリ・ダグラス(1921-2007)はイギリスの女性の人類学者で、『汚染と禁忌』『象徴としての身体』などの著作が有名です。個人の考え方と社会の形は密接に結びついているという考え方から、穢れ、身体、リスク、消費などのテーマについて取り組みました。
今回は彼女の本の中から『Risk and Culture』(リスクと文化)という一冊の前半部分(序章~第4章)を中心に紹介します。メアリ・ダグラスとアーロン・ウィダフスキーの共著の本で、誰もが当たり前のように共通認識だと思っていた”リスク”が、実は、文化、というか社会の在り方によって異なっているということを論じています。
この本の一ページ目には、このように書かれています。
In sum, substantial disagreement remains over what is risky, how risky it is, and what to do about it.
まとめると、何がリスクなのか、どの程度のリスクなのか、それに対してどうすべきなのかについては、依然として大きな意見の相違がある。
はじめっから、リスクなんて一言で言いきれたものじゃない!と高らかに宣言しているのがとても好きです。
この本を通じて、このようなパンチラインがちりばめられていて、読んでいてとても刺激的な本なので、ところどころ引用しながら私が読んでみて思った感想について書こうと思います。日本語訳はなく、英語版に基づいて紹介しますが、すべての引用に日本語訳をつけているので英語が分からなくても問題なく読めます!
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