『糖尿病の真実~なぜ患者は増え続けるのか~』の感想
『糖尿病の真実~なぜ患者は増え続けるのか~』/水野 雅登
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自身も糖尿病になった身で、厳格な糖質制限食をススメる水野さんの本。
糖尿病にまつわる、データに基づいたシリアスな現実について学べるんだ
けれども。(それはそれで、とても参考になるんだけれども)
水野さんのいってることが全部正しいのかといえばそうでもなくて、
何といえばいいのか、糖尿病という迷いの森の辺境に住む異端の学者に、
「それどうなの…?」と眉に唾を付けながら話を聞くような感じです。
(ーωー;
でも、この本は読んでよかったなと思うところも多々あって、
(1)病院のカロリー制限食(高糖質食)を続けて、血糖値を爆上げ
しながらインスリン製剤をたくさん打ってたら、すい臓は回復しない
どころか衰えて萎縮していくよ。(実例をたくさん見てきたよ)
とか、(ーωー;;;
(2)肥満+高糖質生活が続くと、不可避に高インスリン血症状態が
慢性化するから、それが原因で『発がん率が上昇する』し、『過剰な
インスリンの効果によって目の網膜がヤラレたりするよ』(失明するよ)
とか、現場で患者さんを診てないと分からないことが多々乗っていて、
参考になるわけです。
私は以前に、「まだ日本の糖尿病に対する医療対応は開拓期だ」という
ようなことをいいましたが、インスリン製剤というおもいっきし切れる
聖剣(魔剣?)を手に入れたがばっかりに、その扱い方に慣れないまま
剣に振り回されるというような、笑えない現実が展開されているような
気がするのです。
『インスリン製剤は、万能ではありません』。
インスリンは、細胞に血糖を押し込めることによって血糖値を下げる
ホルモンなのいであって、血糖そのものを無化してくれるものではないん
ですね。
だから、本人のキャパを超えた糖質をバンバカ仕入れ続けていたら、必ず
どこかで破綻、崩壊するわけです。
『本人の適正な糖質の許容量って何なの?』という話に行きつくと思うん
ですが、それは多分、日常の運動量や筋肉量、後本人の遺伝的な体質など
によるんでしょうね。
(決して、カロリーベースで計算できるような固定されたものではないと
今の私は思っています)
まあとにかく、そんな感じでいろいろと勉強になったわけですが。
著者の水野さんがガチめの糖質制限食信者なので、彼のススメる肉食中心の
食生活は、「それどうなの???」と思わざるを得ません。(ーωー;
大分前に読んだ、『肉と卵とチーズを食べてたら痩せれるし、血糖値も上がらないから糖尿病にも対応できるよね!』みたいなことをいってた、
某氏の漫画本みたいだなと思いました。
(「それそのまんまじゃん…」と)
あくまで私の個人的な意見ですが、肉食依存沼みたいなのがあって、それに
ドブッと浸かってしまうと、腸内細菌の環境が変わってしまって、そこから
ぬけれなくなるのではないのでしょうか?(アルコール依存のように、です)
水野さんも、高タンパク脂質食の良いところのみをクローズアップして伝えている(ように見える)けれど、実はそれは、糖尿病の糖質依存沼から抜けだせたように見えて、また別の肉食依存沼にハマりこんでるだけなんじゃないの?と、私には思えるわけです。(どうなの?(ーωー;)
別の方のnoteの記事から知ったことですが、水野さんなどの厳格な糖質制限派の方の食生活は、1日1食で、しかもほとんど肉類中心のおかずばっかり
食べるというものなんだそうです。(どうなの、それは…?)
とてもではないけれど、継続する気がしません。(ーωー;;;
そうでもないのでしょうか?(どう思います?)
こんな感じで、病院側の言い分にも一理あり、辺境に住む糖質制限派の
言い分にも一理あるというのが、今現在の糖尿病対応の現状だったり
するわけです。(分かってもらえるでしょうか、このままならなさが…)
『この迷いの森、実は出口なんてないんじゃないの???」って思っちゃう
人が出てくるような気がするんですが。
『まだ確立されたものとしては見つかっていない』とされていますが、
出口は確実に存在すると思っています。(私は)
とにかく、何事も盲信せず、自分自身すら疑って、絶望せずに道を求めて
ください。
あなた自身の希望は、あなた自身が創り出して見いだされるものかもしれ
ませんので!
そのために、あらゆる『これじゃなかった道の全て』が、より望ましい道を示す道しるべになる(可能性がある)んですね。(ーωー
というわけで、この本も学ぶべき道しるべの一つなのでした。
にゃおおおおおおおおおおおおおおおおーーーーー。