灰谷健次郎の『兎の眼』を読んだ
タイトル通り。
灰谷健次郎さんの『兎の眼』という小説を読んだという話です。
この小説を手に取ったきっかけは祖母の家でなんとなく目についたから、という非常にテキトーなものである。
有名作品なので、多分どこかでタイトルを見たことがあったのだ。
「この本貰ってもいい?」と訊いたら祖母は「いいよ」とすんなりくれた。それから半年程度の積み本期間を経て、ようやく読んだ。
とても雑にあらすじ紹介をすると、若い小学校教諭の成長譚という感じだった。
もう少しだけ説明すると、若い小学校教諭に始まり、その生徒、保護者の在り方や成長する姿を社会的な問題も交えながら描いた作品だった。
1974年に刊行された作品というだけあって、文章に難しさを感じる部分もあったし、現代と比べたら社会問題の違いもあったけれど、それをもってしてもめちゃめちゃ面白い本だった。
新潮版のものを読んだのだけど、あとがきに教育系の短大でこの作品を扱ったときの話が載っていた。確かに教員を目指す人は一読すると面白い本かもしれない。
でもなんだか、かつて子どもだった大人たちなら面白く読める作品なのではないかと個人的には思った。大人びた考え方をする人なら高校生とかで読んでみても面白いのかもしれない。
300ページくらいあるのだけど、一日で一気に読み切ってしまうくらいには面白かったのでみなさんぜひ読んでみて下さい。
個人的には親になる前に読んでよかったな~と思った作品でした。
角川版はカバーがめちゃ可愛いのでおすすめです。
あと個人的には足立先生推しです。