スマホ社会の中でデジタルデータと向き合う覚悟

「デジタルデータは永遠に残る」


そう思ってた時代がわたしにもありました。

ということで、デジタルデータを残そうとすることに意味があるのか無いのか考えています。

ここ2年ほど、スマホのデータ移行に四苦八苦して過ごしていました。もちろんGoogleシステムを使えばその場で手軽にサクッと済ませて解決する話なのだけど、どうしてもGoogleが信用出来なかったんですよね。肌色関連の判定でアカウント凍結された人達の話を度々目にするので、それがどうにも心配で。僕は過去にTwitterを凍結されて、連携していたサイトへのログインも封じられた苦い経験があるので、人一倍アカウント凍結には敏感なのであります。しかもGoogleアカウントとなれば尚更。そんなこんなでクラウド経由での保存を渋って先延ばしにし続けた結果、最終的にローカル保存しようと決意して去年人生初パソコンを購入したのですが、家のコンセントが壊れて未だに起動すらしていません。デジタルと言っても結局最後は色々物理的というか…その他にも様々な記録メディアを調べましたがどれもこれも劣化や破損や置き場所問題はあるもので、将来的に互換機器が販売されなくなれば終わりだし、移行出来たとしても時代が変わればガビカビ画質やスカスカ音質で見れたもんじゃないかも知れないし、その上コピーを繰り返すとより劣化すると言われますしね。
ニコニコKADOKAWAのハッキング問題でも、どうしようも無くなって最終的にエンジニアがサーバーからケーブル引っこ抜いた話聞いて笑っちゃいました、笑い事じゃないんだけど。大企業に預けたデータですらそれですからね、個人で持つのはいくらデータでも限界がある。

キャリアを格安に乗り換える時に、それまで入ってたキャリア独自のクラウドも解約になったので昔預けてたデータをダウンロードしました。自分にとってとても嫌な時期のトラウマ的なデータだと思い込んで先延ばしにしまくってたんですが、何とか腹括ってダウンロードしてみると全然勘違いでした。実際の中身は10年ほど前のニチアサのデータ放送画面とか、アニメコラボのお菓子とか、亡くなった飼い猫の動画とか。亡くなった飼い猫の動画は掘り出し物でしたが(というかちゃんと管理しろ)、他はまあ今見るとどうでもいいですねー…こんなもん預けるのに有料サービス入ってたのか、しかも結局手元にダウンロードし直すんかいっていう虚しさ。
そういえばガラケーの時にメールお預かりサービスで学生時代に片想いしてた女の子とのメールを預けてたのにいつの間にかサービス終了して消え去ったこともありましたね、まあ半分黒歴史なのでその方が良かったかも知れないけど…

昔のスマホも扱いに困るんですよね、既に壊れてるんだけど、データを取り出す方法自体はあるらしい。ただ有料ですからそこまでするべきか…。調べたらキャリアが格安でデータ復旧してくれるサービスがあったんですけど、店員に訊いたら「もうサービス終了しました」って回答を貰いました、じゃあなんでwebページは残ってんだよって思ったけど。よくわからないスマホ修理専門店に頼むの不安だし高いんですよね。しかも出てくるデータなんて大昔のインターネットで拾った画像ばっかだろうから、今見るとくだらないネタ画像やらエロ画像やら著作権的に怪しいものやら出てきそうで、虚しくなりそう。セキュリティ的にはスマホを物理的に粉砕するサービスがいいらしいけど、それ頼むのも手間とコストが…めんどいな~デジタルデータって。

あとオンラインでアクセスして見てる時は楽しいのに、保存してオフラインで見ると微妙に感じるって無いですか?何となく高揚感が無いというか。見返してもあんまり当時の楽しさが湧き上がらないな〜ってことが割とあります。

デジタルデータによって文化的な歴史が保存共有されること自体は好きなんですよ。昔アニメ録画にハマってた頃「サンテレビとKBS京都では『部屋を明るくして離れてご覧ください』の文字が入る位置が違うから」とかわけわかんない拘りでわざわざ同じアニメの各局録画残したりしてたくらい。今考えると「そんなことよりパッケージ(円盤)買ってディレクターズカット版でも観たら?」って話ですけど。
YouTubeに昔のテレビ放送の貴重映像だとかCM集だとか上げてる人だったり、ソシャゲのカードやイベントまとめてサイト作ってる人とか結構憧れます。文化のアーカイブが残って共有されるのはインターネットの良い部分だと思うので。だけど自分でそれをするには経済力だったり体力だったり技術力だったり、色々と不足していたことをここ数年で痛感しました。そしてなにより著作権侵害になるのが怖い。

「違法だよ!あげるクン」になっちゃうのが怖い。

あのCM嫌いなんだよな…(笑)

note書いててもしょっちゅう思うけど、法律的な引用条件を守って投稿するの本当クソめんどいしやる気失くすんですよね…。
でも貴重なデジタルデータを自分一人で楽しんで誰とも共有しないって限界あるなって感じます。

まあ最近は「デジタルデータに向き合う覚悟」が失くなってきた…というか老化なんでしょうね、体力が持たなくて、保存ボタンひたすら押す作業すら大変に感じるし(もういいかな保存しなくても…)ってなってきました。
大企業に全てを委ねて安心したいところですが、でもな〜、最近インターネットも頼りにならんよね(笑)。電子書籍とか意外と販売停止になってたり。「続刊買えなくなってるじゃねーか!」とかありましたから。

自分自身は色々と諦めてデータを「残す」から素直に「忘れる」方に切り替えたくなってきてるのを感じます。皆さんはどうなんですかね?

終わり

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