ちょうど半世紀
生まれて初めて50回忌の法事に呼ばれた。私自身は、50年前のこの日に病気で若くして亡くなったということ以外はあまりよくは知らない。そんな彼を偲ぶ一日
その方がどんな方だったのか尋ねると、皆さん口を揃えて同じことを言う。「とてもいい人だった」と
ところが写っている写真を見せてもらうと、バイクにまたがって加えタバコにグラサン姿で、どの辺がいい人だったのか、正直、首を傾げてしまう彼がそこにいた
死ねば大概はいい人。本当にいい方だったかは定かではないが、その写真に写っている笑顔の彼からは、長々と行きながらえて人生を楽しみたかった、生に対する執着心だけは不思議と強く感じることができた
夢がいっぱいありすぎて死にたくなかったんだね
死にたいと思っている人と同じ数だけ死にたくないと思っている人がいる。終わってみれば、漠然とした人の感情を学ぶ貴重な一日でもあった気がする
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