「持たざる者」の集客方法
マシュマロでこんなメッセージをもらいました。
これには以下の回答をしました。
回答はごく短い文章なのでほとんど使ってないのですが、実は「持たざる者」の集客について書きながら考えていたら、とても長い文章が生まれてしまいました。集客ネタに対するニーズも高そうですし、ちょっとnoteにまとめてみることにしました。
というわけで「持たざる者」の集客についてのおすすめ戦術を書き連ねてみます。「持てる者」の戦術についてはググればわかると思うので、ググってください。
戦略が最優先
これから戦術、つまり戦い方に関して述べますが、でもぶっちゃけ戦略、つまり戦術以前の選択のほうが重要です。そもそも集客できないと敗北するような戦いを「持たざる者」がすること自体が悪手です。だからまずは集客が弱くても回せるところで勝負するのがより良い一手です。本当は戦術なんかグダグダでも勝てなきゃ駄目なんです。なのでもし可能なら、なるべくそういう手を選んでください。
とはいえ、それでも集客の壁に立ち向かいたい場合があると思います。人間は勝つ手を選ぶんじゃなく、すでに選んだ手で勝ちたい場合がほとんどです。そういう場合にいかにして勝つか? という方法として以下の戦術が必要になります。
短期戦術
短期的な集客戦術としては、やはりグロースハックでしょう。その中でも特に、「使われる=拡散する」という状態を作るというシンプルなやり方がおすすめです。キャンペーンや紹介プログラム等を使うグロースハックは完全に「持てる者」の戦術なのであまりおすすめできません。
「使われる=拡散する」という仕様にも、2つのタイプがあります。1つはユーザーが任意で拡散するタイプで、もう1つはサービスが使われると必然的に拡散するタイプです。
任意拡散タイプ
1つめのタイプである任意拡散タイプのわかりやすい例を挙げると、診断メーカーや弊社のアプリ☆メーカーがそうです。要するにコンテンツ下部にシェアボタンが付いていて、コンテンツを評価したユーザーに任意で拡散してもらう方式です。ブログなんかも同様の構造なので、このタイプといっていいでしょうし、かなりの割合のサービスがこのタイプを採用できます。
このタイプの一番重要なポイントは導線設計です。つまり、いかにシェアボタンまで導くかということです。ユーザーが酔っ払って適当に押してもちゃんとシェアが成功するようなレベルで強い導線を作ることが重要です。例えばシェアのほとんどがツイートなのに、ツイートボタンやFacebookのシェアボタンが各種シェアボタンとしてごちゃっとまとめられているとしたら、導線設計が雑すぎます。ツイートしたいと思った後に、探し、見つけ、選ぶという行為を多くのユーザーにさせてしまってたら敗北なのです。コンテンツを受け取った直後、なおかつツイートしたいと思う前に、「ツイートするかどうか」の選択肢を提示すべきです。もし何もせずに離脱する人がいたとしても、それは「ツイートしない」という決断をした人であるという状態を作るべきです。
任意拡散タイプはこういう風に、ページに来てコンテンツに対して好意的に感じたユーザーのうち、なるべく多くがシェアするような導線を作ることが重要です。ユーザーというのは、たとえ「あー最高だった!」と思っても、思うだけで終わらせることが多いものです。そのロスをなくすものが導線設計なのです。
ある程度までロスをなくし、なおかつある程度の割合でコンテンツが好意的に受け止められると、使った人<これから使う人という状態になります。これから使う人は使った人に転化していくものなので、つまり使った人が増え続けるというわけです。グロースハックでよく用いられる「バイラル係数」という指標で言えば、1.0以上になっている状態です。この指標さえ高まればいいというわけではありませんが、多くのサービスはこの指標が壊滅的なせいでほぼ理論上流行ることなどない状態なので、ケアしてあげる価値のある指標です。
必然拡散タイプ
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