パニちゃん
私は親しみを込めて呼んでいる、パニック障害のことを"パニちゃん"と。
20歳ぐらいの頃、大変な状況が重なって、突然パニちゃんはやってきた。食べられず、寝られず、体重も減った。寝られないため高ぶった神経によって大学の授業で座るのも難しくなり、絶望した。当時は心臓の病気か?とも思ったけど心臓に痛みはないし、家族からさえも気のせいじゃないかと言われたりして、病名も分からず私は絶望した。特に夏休みに入ってからは毎日いかに消えるかしか頭に無かった。寝たかった。食べたかった。電車に普通に乗れるようになりたかった。
その後、偏見を持っていた精神科に渋々ではあるけれど行く機会を得て、最初はいわゆる誤診でちっとも薬が合わず、確か週2〜3ぐらいで大学病院に行き、ひたすら合う薬を探し。たまたま出された睡眠導入剤が合い、私は寝られるようになった!そこから神経や思考は正常さを取り戻し、食欲も戻った。
その後、セカンドオピニオンを受けようやく自分の症状が何なのかをおぼろげながら理解した私は、そこから十数年を生きてきた。
私は電車に乗るのが割と苦手だ。すぐに降りれないのがネックなのである。厳密には恐怖でいてもたってもいられなくなるので、乗る前に頓服を飲むことが多い。早くて5分で効くのはありがたい。とはいえすぐに大丈夫になるときも、ならないときもあるけれど。路面バスとか車は平気なので、電車がどうしても難しいときはタクシーに乗るのが早い。お金はかかるけど。いつもありがとうS.RIDE。
私は英語が好きで英会話も好きなので、大学時代から海外に留学したり、海外旅行に憧れてきた。飛行機や新幹線も、元々好きだったけど長らく乗ってないのでまたいつか乗れたら良いなと思っている。
移動に制限があるのは不便だ。だけど、20歳の頃死ぬしかないと思っていた私は、再び生きる運命を与えられた。今だって、悲喜交々の出来事が起こるけれど、とりあえず生きていれば、これからも人生の美しい景色を見ることがたくさんあるはずだ、と思いながら生きている。
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