私生(無属性ぬい)オーダー記録③
自分でデザインした無属性ぬい(あちらでは「棉花娃娃」と呼ばれるタイプのコットンドールです)を、中国のぬいぐるみ工場さんへオーダーし、無事手元にやってくるまでの記録です。
随時更新して行きます。
※スクショの一部等を掲載することは、事前に工場の担当者様に許可を頂いています。
2024/03/01
「面皮」と呼ばれる、ぬいのガワの写真が届きました!!!!!
うわぁあああああああああ!!!?!?
ア゛ーーーーーーーーーーッッッッ!!!?!??
か、可愛いーーーーーーーー!!!!!!
は!!?
え、待って!!?
私、刺繍してないの!!!
私が刺繍してないのにウカの顔できてる!!!
どうして!!!?!?!?
すごい!!!!!!!!!
すごいーーーーーーー!!!!!!
というか、電子刺繍の修正お願いしたのが2日前なんですが!!?
早すぎない!!?
かわいい!!
かわいい!!!
ありがとうございます、早くてびっくりしました!!
と言ったら
せやな!!!?!?(真顔)
ありがとうございます、師匠!!
(※HongLiさんの担当者さんは職人さんのことを「師匠」と呼ばれていて、職人さんへの敬意が見えてとても好きです)
指示書を提出してから、電子刺繍の修正を挟んでもここまで1週間経っていません。
私が先輩方の私生ぬい進捗を拝見していた限りでは、1週間くらいで電子刺繍の初稿が到着すれば比較的早い方…という感じだったので、本当にびっくりしました。
爆速超えて神速ではないだろうか……。
こんなことある!!!?と狼狽える私に
「安心してください、早すぎです」
「バカ早くて笑ってます」
「ネコマルさんが死んだ音がした!」
と優しく声をかけて下さる先輩方。
で、ですよねーーーー!!?!?
(この異例の速さは、新設の工場でまだ大量複製の注文や新規オーダーが少ないからだとは思うので、今後は納期も変わってくるとは思います。
当記事をご覧頂いている方は、その点はご留意くださいね)
多分、なのですが、工場へ最初に製作依頼のお声がけをした順番で作業を進めて下さっている気がします。
私が最初にコンタクトを取ったのは2/5ですが、工場が春節のお休み中で、作りたかった体型(福瑞体)の素体サンプルが2/21のお休み明けまで製作進行出来ないということを了承した上で(お休みはちゃんと休んで欲しいので当然なのですが)サンプル完成を待っていました。
工場のお休み中も電子刺繍は進行可能と仰っていたので(いや休んで!?)、お休み期間中に図案と指示書を提出した方は、ファーストコンタクトの日時が私より後でも可能な範囲の作業が先に進んでいたのだと思います。
最初から了承していることなので全く問題ないのですが、それでも担当者さんが「素体サンプル完成を待っていた分の遅れを取り戻してあげよう」と頑張ってくれている気配がとってもします。
でも早いからと言って仕事が雑なことは決してなく、ご覧の通り細かい刺繍も本当に綺麗。
刺繍糸の色選びは職人さんにお任せしていたのですが、今後の参考&自分の記録用にカラーチャートを教えて欲しいとお願いしていたため改めて確認させて頂くと
……快く色の指定データを下さって、見方まで教えてくれる担当さん。
が、私がド素人すぎて見方が全く解りません。
隣の数字!?
各色ブロック!!?
と狼狽えて、見方が解らないことをどう聞こうか、翻訳に悪戦苦闘していたところ
うわぁああーーん!!!!
担当さん、本当に好きーーー!!!!
なんと、気を利かせた担当者さんが別資料を用意して見せて下さいました。
(数字が小さくて見えにくいかも、と仰ってますが、拡大画像をくださったので見えました!)
この、小さな緑色の数字のマッピングと赤線で囲んだ部分の数字が相対しているようです。
ハイフンの右側が実際の糸の色番号とのこと。
そして、
ギャーーーーーー!!!?!?
……通知が止まらない勢いで送られてくる糸の色見本画像!!
これでもほんの一部分で、まだ4倍くらいあります。
ごめんなさい、ごめんなさい!!
こんな手間のかかることを軽々しくお願いしてしまった!!!
嫌な反応ひとつせず、本当にありがとうございます…!!
頂いた面皮の刺繍は本当に綺麗でほぼ不満はなかったのですが、アイラインの縁取りのグレーと白眼の落ち影部分の水色だけもう少し明るい色にしたかったので、そこだけ変更をお願いしました。
とは言え、膨大な数の刺繍糸。
変更後の糸を選ぶのにお時間ください!とお願いして、一旦次の工程に進むのを待って頂きました。
これでもまだ一部。
最初から自分で全部刺繍糸を指定するとなったら、余裕で何ヶ月もかかる自信があります。
職人さんに色選びをお任せできて、本当によかったと思いました。
歴戦の私生依頼猛者でない限りは、刺繍糸の色選びは工場の職人さんにお任せするのを個人的にはお勧めします!
ただし、面皮からは修正費用が実費でかかってくる工場が殆どだと思うので、選んで頂いた糸の色を変えるなどの修正はどのタイミングでお願いするかよく考えたほうがいいですね。
今回お願いしている工場では面皮〜縫製完了(俗にいう『立ち上がり後』)まで、1回無料で修正して頂けるとのことでした。
なので、刺繍糸の色は立ち上がり後に気になる部分があったらまとめて一緒に変更して貰う方がいいだろうかと悩んだのですが……もしも縫製後のウカに糸の色以外の修正点がなかった場合、それはそれで後悔すると思ったので面皮段階で修正をお願いすることにしました。
だって面皮でこんなに可愛いんだもん!!
ぬいぐるみの形になったのを見たら、絶対情が湧いちゃうし、テンションぶち上がっちゃって正気でいられないかもしれない!!
それに、現時点で本当に良くして頂いているので、修正費用くらい喜んで出します、課金させて!!という気持ちになっています。(根がオタク)
そう決めたからにはきちんと伝わる修正指示資料を用意せねばなりません。
まずは選んでいただいた糸で自分用の資料から作ろう!と思ったのですが……
これがまた、とんでもなく大変でした。
だって、色見本、番号通りに並んでない!!!
泣きそう!!
1から順に並んでるかと思いきや、101、2011、1786、598……みたいに糸の色番号は無視した色相順に並んでるんです。
もう目が滑る滑る。
眼精疲労がかなりやばかった…。
そんな中、どうにか該当の色を探し出して画像を切り抜き、私が作った資料がこちらです。
「頑張ったね…」って言ってあげてください。
何でわざわざこんな手間のかかることをしたかと言うと、
面皮の写真と糸の色見本を比較して、どのくらい色が違って見えているのかを認識したかったからです。
全体的に糸の色見本の方がやや濃い色に見えているなと感じたので、それを念頭に置きながら変更後の候補になる色をいくつかピックアップし、実際の糸の写真を見せてもらうようお願いしました。
(これにも爆速で了承のお返事と糸の写真を頂きました)
最終的に、こんな感じの資料を作って糸の色変更をお願いしました。
「1と8の部分の糸のみを変えてください」
「1は2249から1153へ。8は1611から2330へ」
と簡潔に書き込みしてます。
それから、もう1点。
この時の担当者さんの対応があまりにも素晴らしくて感動してしまったので、共有させてください…!!
ウカの胸に入る予定の、鳥居と稲穂、雲のモチーフ刺繍。
細かい部分ではあるのですが、青い丸で囲んだ部分の刺繍糸が欠けているように見えます。
なので、「この部分は糸が欠けているように見えます、直せますか?」とお聞きしました。
それに対する答えがこちら。
「(その部分は糸の欠けではなくて)ボアの毛で覆われてしまってそう見えるだけですよ、(毛を)トリミングしておきますね」
というお返事。
痒いところに手が届き過ぎるぅううう!!!
これが、どれだけホスピタリティの高い対応か!!
担当者さんはさらっと言ってくださってますが、本当に気が利いて頭の回転が早い方なんだなと思いました。
だってね、「糸が欠けているように見える、直せますか?」という問いに対しては「そこはボアの毛を巻き込んでしまっているだけで、欠けではないです」って回答だけで足りてるんですよ。
そこに、私が要望するより前に『顧客がして欲しいだろうこと』という、言葉にしていないニーズまで汲み取って「巻き込んでいる毛の部分はトリミングしますね」っていう+αをあちらから申し出て下さってるんです。
接客業やサービス業、CS業務を経験された事がある方なら、これがいかに難しいか解って頂けるかと…!!
大変なんだよ、相手が口にしていない潜在ニーズを読み取るのって……!
言葉の壁もあって、私の翻訳が本当に意味不明なこともきっと多々あると思うのですが、こうやって素晴らしく気配りの行き届いた対応をして下さるので感謝しかないです。
ご本人様にも「いつも素晴らしい対応をありがとうございます!」とはお伝えしましたが、改めてありがとうございます、HongLi Doll Factoryさん!
3024/03/02
相変わらず、確認とお互いの認識のすり合わせが丁寧。
私が色変更をお願いした2249番の糸と1611番の糸は全て変更でいいですか?という確認がありました。
ん?と思って頂いたカラーチャートを再確認すると、顔の部分以外にも鳥居や注連縄のモチーフにも2249番と1611番の糸が使われている部分がある…!!
完全に私の見落としです。
お渡しした修正資料には顔の部分の画像しか載せていないのですが、念のために確認して下さったようで、図案をチェックする職人さんもお仕事が丁寧だなぁと感謝。
ただ、刺繍ミシンの構造上使える糸の数には限りがあるはずなので「顔の糸だけ変更したいです、そのようにお願いできますか?」と一応確認。
(9色までという工場が多くて、それ以上は追加料金になったり、色の数を減らすよう言われることもあると諸先輩がたの体験談で学びました。なのでウカも9色の範囲内で顔、胸、左腿、右足の刺繍をデザインしていたのですが、カラーチャートを見たら12色使ってくれていました)
いいですよ!とOKを頂き、修正後の面皮を待ちます。
この日は金曜日だったのですが
「急がなくていいよと言ったけど、まさか土日に修正面皮来ないよね!? 工場の皆さん、ちゃんと休んでくれるよね!? 身体壊しちゃうから、休んでね!?」
と逆の意味でハラハラしているの、私生ぬいオーダーにおいてはなかなか出来ない体験だろうなあと思いました。
……本当にそれくらいレスポンスも作業も早い。
無理しないで、休んで…!!
2024/03/04
週明け、月曜日。
工場の営業時間を考えたら、ほぼ朝イチくらいの時間に修正済みの面皮の写真が届きました!
早い、早い!!!
思わず「わあ!!」ってしてから「おはようございます」を返す体たらく。
もう、本当にありがとうございます…。
わーーーーーー!!!
理想通りだーーーーー!!!!!
特に瞳の白目部分の落ち影(水色の部分)はこのくらい淡いグラデにしたかったので、本当に嬉しくて!
アイラインも睫毛もシャープに再現して頂いてるし、瞳の中に入れた稲穂の形のハイライトも綺麗!
特に、赤い瞳の糸の色、職人さんが選んでくださった色が私のイメージにぴったりです。
トリミングするよ、と言って下さっていた胸の鳥居部分も、綺麗になった写真をくださいました!
お礼をお伝えして、いよいよ縫製に入って頂くことに…!!
ウカにはモフモフの尻尾とキツネ耳もつけて貰うようお願いしているので、ケモ要素のパーツがどう仕上がるかもとても楽しみです!!
HongLiさんのアカウントでもウカの面皮を載せて下さったのですが、事前に「載せていいですか?」ときちんと確認して下さって、そこも好印象でした!
この記事は、ウカが立ち上がった後も、送料の国際送金やぬいの国際発送の手続き含め、私の手元に届くまでの全てを記録するつもりです。
私自身が調べた時、ぬいが立ち上がるまでを記録して下さっているレポはいくつか拝見したのですが、国境を超えてぬいが届くまでも知りたい!と思ったので……。
おうちに着くまでが私生ぬい製作です!!のつもりで書きますので、お付き合い頂けましたら幸いです。
ウカ、早く会いたいよー!!