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アキのエッセイNo.15ーまたまた作ってみました!「やり取りの構築・成長段階表」
こんばんは、アキです。
以前、やり取りについてFIMを改訂して作成した評価を作成しましたが
今回もノリで何となく作ってみました。名付けて「やり取りの構築・成長段階表」です!
やり取りについてFIMを改訂して作成した評価の記事を以下に載せます。気になる方は読んで頂けると幸いです。
1「やり取りの構築・成長段階表」
・幼児期のイヤイヤ期や自己主張などは全て必要な成長過程である(自己の形成が成長の基盤)
・自己形成の基盤→自分の気持ち・反応・考えを自分でどういうものか気づき(認知)、外部に向かって安心して発信する、また発信することを許可する、展開する
・外部に対し働きかけが出来るには、先に「上記の自己形成が基盤」にないといけない
やり取りの構築・成長段階表の項目
1.自己形成の構築(認知・安心して発信・発信の許可・発信の展開)
2.他者への関心
3.他者との情緒的交流
4.ルールを知り、従って行動する
以上を学習してやり取りのスキルを習得していく。
※「自分がされたら嬉しい、嫌」つまり「自分と他人の感覚、考えの合致」があって相手の立場に立って考える、感じることができる。それが基盤にないと「感謝」、「挨拶」などのマナーはただの形式的条件行動となり、「能動的作業」によってストレスを来すと思われる
「やり取りの構築・成長段階表」
1.自己形成の構築(認知・安心して発信・発信の許可・発信の展開)
外部の働きかけ・効果
→支援者が対象者(児)の気持ち・反応・考えを気付かせ、共感する、受容する(言葉、表情、手振りなどを使って表現する)。自分の感情・考えを発信することに安心・許可を得て(外部に受け入れられる感情・行動であると学習)、展開する(自己の感情・考えの幅が広がる)。
成長段階の例
→対象者が怪我している場合、「痛いね」と言って(表情にも出して)表現することで、対象者が「怪我すると痛い」と学習する。痛みを出すことなど、自分の気持ちを出すことは周囲に受け入れられると学習し、他にもサインを出すようになる。そして自己を形成する。
2.他者への関心
外部の働きかけ・効果
→支援者が対象者(児)の気持ちに共感、受容をすることで、次第に対象者(児)が他者に関心・共感できるようになる。
成長段階の例
→一緒に笑う。話しかけに返答はなくても耳を傾ける。
3.他者との情緒的交流
外部の働きかけ・効果
→対象者(児)が他者に共感することで、対象者(児)の他者との情緒的交流が目立ってくる。
成長段階の例
→会話が出来る。誰かと一緒に遊ぶ、行動を共にする(ただし「自己中心性が目つ」)。
4.ルールを知り、従って行動する。
外部の働きかけ・効果
→情緒的交流(共感・受容は必須)の中で、次第に他者への配慮、ルールの有効性・自他へのメリットの理解が可能となる。
成長段階の例
→他者を配慮し、ルールに従って遊ぶ、集団で行動する。常識やマナーを守る。
ちなみに、作業療法士国家試験問題のクエスチョン・バンクに参照されている「子供の成長と遊びの変化」から抜粋した記事を参考にしました。
クエスチョン・バンク 作業療法士 国家試験問題解説2017 専門問題第8版/岡庭 豊/株式会社メディックメディア/平成28年9月27日/p987から抜粋
●社会関係から見た遊び
ひとり遊び:他児と関係なくひとりで遊ぶ。他の子供がいても周囲に無関心。(やり取りの成長段階表の「1」に相当)
平行遊び:他児が同じ場所で他児と同じような行動をしているが、互いに関係なくバラバラに遊ぶ。(やり取りの正著段階の「1~2」に相当)
傍観遊び:他児の遊びに関心あり。言葉をかける、じっと見つめるが遊びに加われない(遊び方を学び、だんだんと真似て遊ぶようになる)。(やり取りの成長段階表の「2」に相当)
連合遊び:他児と一緒に遊ぶが、遊びの役割がはっきりせず役割分担がない。連帯感がある。(やり取りの成長段階表の「3」に相当)
協調遊び:ルールや役割を決め、共通の目的を持って遊ぶ(野球、共同作業など)。(やり取りの成長段階表の「4」に相当)
2.やり取りの成長段階が上手く構築されていないために生じること
自己の形成は、エリクソンの発達課題の第一段階にある「基本的信頼VS不信」というものがあります。信頼関係を結ぶ第一の相手といえば、一番は「母親」となるわけです。つまり、母親(または、それに近い養育者)との関係が希薄、または偏りがあるなどなで、自己の形成がうまくなされていないと、基盤が脆弱ですから(つまり不信の状態)、その上の段階である他者への関心、情緒的交流、ルールを知り、従って行動するなどのやり取りがうまく機能しなくなると考えられます。
おそらく、やり取りが上手くいかない場合、上記の段階のいずれかに、特に「自己の形成」の部分に形成不全があるかもしれません。愛着形成不全と類似するところもあると思います。知識不足でしたらすみません。
ですから、自分はどの段階でつまずき、上手く形成されていないか気づくことが大切ですね。
例えば、自分の気持ちや考えを訴えるのが苦手な一人はいると思いますが、自分の発するサインを外に出して、受容、共感されずに放置されたことがきっかけで、他者との交流が苦手な人はいると思います。自己形成が上手くいかなくても交流はある程度はできます。しかし、自分を抑えこみ、我慢しながら他人と付き合っている(人はの顔色を伺いすぎる)人もいますよね。
また、発達障害と呼ばれる人でも、共感や受容を繰り返し他者(主に母親)が行っていけば、次第に情緒的な交流は出来てきます。(実際、そういった家族・セラピストの患児との交流の現場を病院の実習先で見ましたし、我が家のADHDの兄もそうです)。
3.やり取りの問題を解決するには?
1.「やり取りの構築・成長段階表」にも記載しましたが、問題を解決するには気持ち、考えを「共感し、受容する」ことです。自分がいくらそうしようとしても難しいところがあります。なぜならば、自分がそれをされて、体験により学習していかなければ身につけられないからです。ですから、自分が共感・受容しようとする前に、「誰かに共感、受容してもらう経験を積む」必要があると言えます。そうしてくれる相手が身近にいること、いなければ探すしかありません。いない場合は、相談に乗ってくれる機関(心療内科や心の相談所など、何か心配事を相談に乗ってくれるところ)を探したり、そこまで手間をかけなくても、身近な人に思い切って話しかけ、雑談を交えながらそれとなく悩みを打ち明けるなどをして、共感・受容の経験を積むのが良いかもしれません。
まだ知識不足なところはあると思いますが、加筆修正をしながら臨床で応用していきたいと思います。
いやぁ、創作するのって楽しいですね。燃えます。
お読み下さりありがとうございます!