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引きこもりニートはダークヒーローになれるか
体育会系ニートマンです!!
初めてのnoteではあるのですが、自己紹介は今はしません!
元引きこもりで大学中退、現在ニート、この3種の神器だけ覚えて帰ってください!
さて、表題どういう意味だよというところではあるのですが・・・
1.引きこもりニートって?
表題に入る前に、まずは引きこもりの基本的な知識として、少し堅苦しいですが3点だけお話しさせてください。
①引きこもりの定義(内閣府『令和元年版 子供・若者白書』より ※例外あり)
「ふだんどのくらい外出しますか。」との問いについて、下記の1~4に当てはまる者であって、「現在の状態となってどのくらい経ちますか。」との問いにおいて、6か月以上と回答した者
1.趣味の用事のときだけ外出する
2.近所のコンビニなどには出かける
3.自室からは出るが、家からは出ない
4.自室からほとんど出ない
ニートの定義(厚生労働省より)
「15∼34歳の非労働力(仕事をしていない、また失業者として求職活動をしていない者)のうち、主に通学でも、主に家事でもない独身者」
②引きこもりの各数値(内閣府『令和元年版 子供・若者白書』より)
・男女比
・引きこもっている期間
・引きこもりになったきっかけ
・引きこもりになった年齢
③引きこもり経験者が引きこもりの状態ではなくなったきっかけや役に立ったこと(内閣府『令和元年版 子供・若者白書』より ※回答抜粋)
・粘り強く職安で自分が出来そうな仕事を探したからだと思う。
・気にしてくれる家族、友だちが、ときどき声をかけてくれたこと。
・病院のデイケア
・社会と関わりたいと思った。毎日が退屈に感じた。
・特にない。自然と。
・友達に趣味に誘われて出かけるようになりました。
さて、ここまで基本的な知識を書いてきましたが、超簡単にデータをまとめます。
❶引きこもりは男性約8割、女性約2割。
❷仕事、対人関係で引きこもる人が多い。また、引きこもりから脱出するきっかけも似ている。
❸3~5年引きこもっている人が多く、20代から引きこもる人も多い。
2.実際の引きこもりは?
ここで突然ワイの話になるのですが、ワイの引きこもりストーリーをお伝えいたします!
18歳~ 東北の大学に入学。なまりについていけず、友達が全くできない。加えて一人暮らしでとても自由。結果、引きこもる。
21歳~ 東日本大震災発生。新潟の実家に帰る。大学中退→ニートへ。
23歳~ 専門学校入学。晴れて引きこもり解消。
そう!つまり約5年の引きこもりです!!!
しかし、引きこもりとは言いますが、部屋に閉じこもるタイプではありませんでした。
一人暮らしの時は、大学の学食バイキングに行きポテサラを山盛り買ったり、折り畳み自転車を購入し隣町へ行ったり、東京までアイドルを見に行ったりもしていました。もちろん、徹夜でゲームやネットをすることも多かったですが・・・
・・・ここまで見てわかるように、引きこもりは完全に自分の意思、気持ちを優先してやっていた。家族や周りの人に全く責任はないんです。
これはワイ以外の引きこもりの方も同じだと思います。そして、わかっているのだと思います。
話がとっ散らかっていますね。ここまで読んでいただいてありがとうございます。まだもうちっと続くんじゃ。
3.働いている人は幸せなの?
東洋経済ONLINE『日本人が「幸せ」を外国人より感じない根本理由(URL:https://toyokeizai.net/articles/-/337637)内データ』
日本の『幸福度ランキング2020』では156か国中62位。その中でも「寛容さ」の項目では92位です。この順位は年々下がっており、日本は、どんどん幸せを感じにくい国になっています。
一方で、記事内でも触れているように、ボランティアはすればするほど生活満足度が上がるものです。内閣府『満足度・生活の質に関する調査』によると、回答者の半分以上がボランティアを行っていないそうです。
ちなみに厚労省はボランティア活動を「『自発的な意志に基づき他人や社会に貢献する行為』」と考え、活動の性格として、「自主性(主体性)」「社会性(連帯性)」「無償性(無給性)」等をあげています。
記事筆者である金森重樹は、職業による生活満足度の違いについて
生活を自分で管理できる機会が与えられて初めて、人は幸せを感じることができる。
と述べています。
以上2点から「自分の生活を自分自身で管理し、かつ人のために行動しているという実感をもつと、人は人生に幸福を覚える」と結論づけられるのではないでしょうか。
今の日本の現状では、幸せを感じにくい日本で生活満足度を上げるボランティア活動をしないがためになおさら幸せを感じにくくなっている、とも言えるかもしれませんね・・・
4.引きこもりニートはダークヒーローになれる?
さて、本題に入りましょう。
引きこもりニートにはいろいろな人や様々なきっかけがありますが、現状に満足して引きこもっている人はほとんどいません。
口では「うるせぇ!!!」なんて言っていても、現状を変えないといけないのは重々承知している。
ただ、引きこもりには必ずきっかけがあります。現状を壊した先に、そのきっかけがまたやってくるんじゃないかと不安だから壊せないのです。
これを現状維持バイアスといいます。
逆を言えば、壊した先に幸福が待っていることが確約されていれば、壊すことに対して何も怖さを感じることはない。今感じているを楽々ぶっ壊せます。
「自分の生活を自分自身で管理し、かつ人のために行動しているという実感をもつと、人は人生に幸福を覚える」
満足度を高めるこれ、
「自分の生活を自分で管理」≒自分の身の回りの家事をする
「人のために行動」≒誰かにご飯を作る
と置き換えることもできると思うんです。
引きこもりニートになるって仕事をするよりよっぽど楽でハードルが低いんですね。
仕事って不条理がいっぱい。自分の生活リズムは他人の影響を受け、人のためにしたつもりの行動で理不尽に怒られることもありますよね。先輩後輩関係も学校の時とは違います。
だから初めて社会に出る年齢に当たる20代の引きこもり発症数が多いんです。社会でくじけて楽な方に向かってしまう。もちろんうつ病や精神的な問題の発症が関係したりもしますが。
自分の行動ハードルを「何もしない」という最低にまで下げるからこそ、その状態で現状維持バイアスがかかってしまう。
現状維持バイアスをぶっ壊したい。
なので普段しない家事、例えばオナニーしたティッシュのごみを捨てるでも積み上げたゲームを棚に戻すでもカップヌードルを2つ作るでもいい、をすることで、「何もしない」状態から「何か1つした」に持っていけます。1つハードルを超えました。現状維持バイアスが壊れましたね。
2人でカップヌードルを食べたら、今度はカップヌードルを2つコンビニで買ってきましょう。「何か2つもした」になります。
それができたら、今度は入ったことのないスーパーでお惣菜を買いましょう。「初めてのことも出来た」になります。
その行動が、実は人生の幸福に繋がっていると科学的に証明されているものであったら。
引きこもりニートは「家事をしてたまにご飯の買い物に行く」、この当たり前とも思える2つの行動だけで自分の設定したハードルを超え、なおかつ働いている人より自分の人生への満足度を高めることができるのです。
引きこもりニートは、行動することで幸福感を高められる。
相手はご飯をタダで作ってもらえる。なんなら家事もしてもらえるかもしれない。
Win-Winですね!!!
そして、実は幸福は人から人に伝わっていきます。
Framingham Heart Studyが発表した論文(URL:https://www.bmj.com/content/bmj/337/bmj.a2338.full.pdf)によると、
・ネットワーク上で幸福な人たちとつながっている人は、将来幸福になる確率が高まる
・近くに住んでいる友人、一緒に住んでいる配偶者、兄弟など、近接している人の影響をより受ける。逆に、友人でも近くに住んでいない場合は影響が見られない。
・この結果は感情が伝播するという過去の知見と一致する
これが引きこもりニートが誰かのダークヒーローになれる可能性です。
料理は1つの例なんです。
大事なのは行動の先に幸福があるとわかること。
そして、自分のための行動も人のための行動もしていること。
行動の先に存在意義と感謝があることが重要なのです。
5.ヒーローはどこから現れる?
机上の空論なのは間違いありません。ただ、引きこもりから復帰した者として、1つの可能性を提示したかったのです。
家事手伝いからお金に繋がることもある。なんでも屋が一時期流行りましたし、家政婦や家事代行、ハウスキーパーといった職に繋がることもある。
料理を喜んでもらう喜びから調理の専門学校に行き調理士免許取得、なんてこともあるかもしれませんね。
どうせ引きこもっている間はお金なんて稼げないんだから、なんだっていいんです!
だからこそ、行動するまで環境を整えてあげないといけない。
自覚するまでメリットを提示し続けてあげなければいけない。
1番大切なことは、引きこもりニートが行動に移せるようになるその心境の変化を導くことです。
ヒーローは生まれながらにしてヒーローだったわけじゃない。
ヒロアカのデクは無個性だった。仮面ライダーは改造されてヒーローとなった。ウルトラマンは事故だった。
ダークヒーローであるDEATH NOTEの夜神月でさえ、高校生になってノートを手にしたからああなったんです。
誰かがきっかけを与えたから、ヒーローとしての自覚と責任を持てるようになった。
引きこもりニートにおいてそのきっかけとなるのが、ワイはご家族の行動と元引きこもりニートの経験談、現引きこもりニートの行動録だと思います。
今はネガティブに捉えられがちな引きこもりニート。
その実は、もしかしたら誰かを幸福にさせるダークヒーローなのかもしれません。
(参考:久世芽亜里『コンビニは通える引きこもりたち』新潮社 発行日:2020.09.20)
(参考∶mimi『R&D社会科学班の論文読み会 vol. 2(URL:https://jp.corp-sansan.com/mimi/2018/06/journal-reading-2.html)』)