大反響御礼! 【連載】猪木とは何か?〈親族編〉サイモン・ケリー・猪木、その半生を激白!(3)「猪木による、あの小川×橋本戦の真意」
アントニオ猪木の娘婿にして、元・新日本プロレス社長と現IGF取締役の肩書きを持つ男。それがサイモン・ケリー・猪木である。その肩書きが示す通り、サイモンの人生は常に激動の中にあった。
そんなサイモンが半生を振り返る大反響の連載第3回は、あの小川×橋本戦! そして「破壊王」の本心とは? 迷わず読めよ。読めばわかるさ!(聞き手◉“Show”大谷泰顕)
〈前回までの内容はこちら⬇︎〉
【連載】猪木とは何か?〈親族編〉サイモン猪木、半生を語る!
(素顔のA猪木とその愛娘・猪木寛子、そして倍賞美津子…、親族のみが知る真実!)
▪︎猪木による、あの小川×橋本戦の真意
――例の、物議を醸した小川直也×橋本真也戦が99年1月4日の東京ドーム大会なんですけど、あの時はUFO(世界格闘技連盟)が新日本に乗り込んできた、みたいな感じだったと思うんです。あの時のサイモンさんのスタンスはどんな感じだったんですか?
サイモン こっちはUFOの仕事もしていたから、じゃ、観に行こうっていう感じでしたね。その試合の直前の12月30日に大阪(城ホール)でUFOの大会が終わったばっかりだったんですよ。
――旗揚げ第2戦でしたね。
サイモン それもあって日本に来ていたんですよね。あの日は普通に(猪木)寛子と一緒に試合を観ていたんですけど、あんなことになっちゃったから。すぐに選手含め、凄いことになっちゃったんで。
――いわゆる不穏試合になって、リング上が大乱闘になりました。
サイモン 自分としてはすぐには理解できなかったんですよ。ただ、あれだけの人を巻き込んで行った時に、あの試合の凄さがわかるようになっていったんですよね。
――もちろん、ああなるとは思っていないまでも、試合前の段階で、新日本とUFOが揉めていたっていうのわかっていたじゃないですか。
サイモン それもあんまりわかっていなかったですね。その時は、UFOの仕事をしながら関わってはいたけど、そこまで内部に入り込んでいたわけじゃないから、ファンじゃないけど、ただ観に行くっていうスタンスでした。だから余計にビックリしたっていう感じでしたね。
――あの当時、猪木さんが言っていた話で覚えているものはありますか?
サイモン あの試合に直接関わることなのかはわからないけど、新日本プロレスが「闘い」よりもエンターテインメントに寄ってしまって、少し違う路線に行ってしまっていた時に、やっぱり猪木さんはあまり好きではない雰囲気のことを言ってましたよね。例えば、そのドーム大会では、(佐々木)健介×大仁田厚戦もあったと思うんですよ。
――同じ大会でしたね。
サイモン 大仁田が出るって聞いた猪木さんが「バカか。新日本が全部喰われるぞ」って。
――要は、新日本批判じゃなくて、新日本のことを思ってそう言っていたんですよね。大将(大仁田厚)は、出ることに、電流爆破をやることに意義があるのであって、猪木さんからすれば「勝負論」で生きていないから、ということになる。
サイモン その危機感が猪木さんにはあって、それを計算して言っていたんですよね。
――新日本は大前提として「勝負論」があってこその新日本だ、ということを猪木さんは見抜いていたからですよね。
サイモン 確かに健介×大仁田戦もそれなりに凄かったのかもしれないけど、結果的にあの日、誰もが口にしたのは小川×橋本戦なんですよね。
――未だに語り継がれているわけだから。
サイモン そういう意味でもあの日は奥が深いんですよね。
以下、その内容を一部紹介
▪︎L.A.で聞いた「破壊王」の本心
▪︎最初の『INOKI BOM-BA-YE』
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