幸せになる勇気 三角柱と前田裕二
「嫌われる勇気」の続編となる「幸せになる勇気」
その中で、次の文言が最も自分の心に残った。
”悪いあの人、かわいそうな私”
あなたが誰かに相談する時、悩みを話す時、はたまた普段から、この2つで大切な人との時間を過ごしてしまっていないだろうか。
意識せずに話していると、そうなってしまっている人たちのなんと多いことか。自分も家で家族の話を聞いている時や友人から悩みを相談される時、この話題で終始してしまう事がある。
一見うまく同情していると、相談しがいがある人たちに思えがちだが、実際それによって自体が好転しているように感じるのはせいぜいその場限りである。では、どうすれば本当の意味で前を向いて歩けるのか。
”これからどうするか”
幸せの勇気の中ではこの”悪いあの人、かわいそうなわたし、これからどうするか”と3つの面に書かれた三角柱にして表現する。
意識せずに話を始めると、相手には常に前者2つの面を交互に見せ、もう1つの大事な面で話を始めない。しかしいざ実際にその三角柱を渡し、「どの面で話したいですか」と聞くと、”これからどうするか”を選ぶ人が多い。
本当に意識を少し変えるだけで、より建設的にその時間、その人との時間を大切に使う事ができる。
もう1つ、タイトルにSHOWROOM代表の前田裕二さんの名前を拝借したのは理由が次にある。
”尊敬とは、人間の姿をありのままに見て、その人が唯一無二の存在であることを知る能力のことをいう”
これを見ると毎回前田裕二さんを思い出してしまう(ちなみに私もメモ魔塾会員の1人である)。確か「人生の勝算」に書かれていた気がするのだが、前田裕二さんはたとえその時だけの関係の人(タクシーの運転手の人たち など)であってもその人のことを好きになろうとするらしい。その人が生まれた瞬間のこと、待っている家族や愛する人たちのことなどのことまで思考を広げ、まさしくその人を唯一無二の存在として受け入れようとしているその姿勢である。
そして、”幸せになる勇気”では、”愛”についての話で終話し、青年は哲人のもとから羽ばたいたのであった。
簡単にいうと、本当の”愛”とは、”わたしたちの幸せ”について考えられる力。いうのは簡単だが、”わたしの幸せ”だけでなく”あなたの幸せ”だけでもなく、”わたしたちの幸せ”を考えられるようになること。それが自己中心性からの逸脱であり、本当の意味での”自立”になる。
しかし、自分のライフスタイル(価値観)は自ら決定できる。
そうなろうとならないも自分次第である。建設的に考える姿勢、前田裕二さんのように人々を”尊敬”する姿勢を忘れず、”自立”するために悩み、壁にぶち当たっていこうと思う。