巨深ポセイドンはやっぱり良い。
久々にアイシールド21を読み返し、やっぱり名作だなぁと感じた。
特に読者アンケートでも人気の高い巨深戦。
長身を武器にしたライン戦や高波(ハイウェーブ)を切り札に泥門をピンチに追い詰めるが、セナとモン太の鳥の叉骨や瀧へのパス、最後にはセナが筧をデビルバットハリケーンで抜き去り、勝利。
と、思ったところに水町が信じられない形相で追いつきタッチダウンを食い止めるのは名場面である。
天性の運動神経と高身長、それに努力の天才である水町は入学当初から運動部に引っ張りだこ。その中でも水泳部は廃部危機をでっち上げ、水町の獲得に成功。最初はカナヅチだったものの、廃部を阻止するため1年間必死で練習し、中学の水泳大会で優勝。
次は団体で優勝を目指す水町だが、水泳部員たちがその練習量に引いてしまい、水町は孤立。授業中に居眠りをしながらチームで表彰台に立つ夢を見るほどの思いがあった水町にとっては辛いことだったに違いない。
だが良いタイミングで筧が帰国し、巨深高校のアメフト部に入部。時期外れの部活勧誘を行なっていた筧の、「勝つためなら恥くらいいくらだってかいてやる」「目指すのは全国優勝」という言葉に水町はアメフト部への入部を決意する。
水町・筧を筆頭に、小判鮫たち3年生も圧倒的な練習量にも付いていき、それぞれクリスマスボウルへの思いを強くしていく。
水町は恐らく、それまでの人生の中で全力を尽くして敗北するという結果には遠い存在だっただろう。最後の最後にセナに追いつくシーンからもわかる通り、才能に加え、仲間のために貪欲に勝利を目指す事ができる選手だったのだ。
巨深ファンからすると、筧の本物のアイシールド21への思い、突飛な校舎周り100周ランのシーン、何より試合終了後の小判鮫の涙を見ると巨深の勝利も良かったな…とまで思ってしまう。
しかし水町にはまだ1年後の大会もあったのだ。
どれだけ成長し、どんな水町旋風を巻き起こしていたのだろう。
ぜひ叶うならば巨深高校に入学し、ポセイドンに入部したいのは私だけではないはずだ。