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【雑学】映画『アビゲイル』に登場するアニメーション『パントリー・パニック』とその狙いとは?
映画下剋上のお題になったので映画『アビゲイル』を観てきました。
悪い人たちが女の子をさらったら、実は吸血鬼だった……というホラー映画です。
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これが掘り出し物にして秀作。
設定で終わらない面白さ。
アビちゃんのバレエ拳法や愛用レコードなど手数の充実ぶりに加え、人間チームも個性的で異常なタフさを見せるメンバーも居たりと、バトルが逐一熱かったです。
R15+てことで犠牲者は基本無残な状態になっちゃう点は注意が必要ですが。
そんな『アビゲイル』では『名探偵ピカチュウ』のヒロインも演じたキャスリン・ニュートンさんも人間チームのハッカーとして出てるんですが、彼女がのあるシーンに注目。
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彼女が屋敷で暇を持て余してテレビを観ているシーンがあるのですが、そこにはなんとアニメーションが流れているのですよ。
そのアニメーションのチョイスがよかったので紹介します。
本作に登場するのは、アニメは
ウッディー・ウッドペッカーの『パントリー・パニック(Pantry Panic)』(1941)です。
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ウッドペッカーの登場が1940年なのでかなり初期の作品です。
作中では怖い作品に見えるかもしれませんが、実際はそうでもありません。
冬を迎え、他の鳥たちが冬支度をする中、余裕をぶっこいていたウッディ。
しかし、冬の風によってたちまち食べ物を奪われたウッディは、飢餓状態に陥り、ついには死神と対峙するほどになります。
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それが作中にも登場したシーン。
『アビゲイル』では不気味に映ったかもしれないですが、本当はギャグシーンです。
しかし、そんなウッドペッカーのところへやってくるのがウッディと同じくお腹を空かせたネコ。
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よくある展開では主人公が食べられそうになるわけですが……
このエピソードではウッディもネコを食べようとしているんですよ、これ。
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そんなわけでウッディとネコが互いに食べ合おうとする愉快で激しいバトルに発展するわけですね。
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『アビゲイル』はまさに獲物だと思ってた女の子に逆に襲われそうになる──という点で、このエピソードはまさに展開の暗示をしていたと言えるでしょう。
ちなみにこの『パントリー・パニック』のオチは偶然やってきたヘラジカを一緒に襲って一旦仲良く食事をするというもの。
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さすがに『アビゲイル』にはヘラジカは登場しませんが、この展開まで知っていると、もう一つなぜ『アビゲイル』に『パントリー・パニック』を引用したのかが『アビゲイル』のクライマックスで分かるかもしれません。
ついでに『パントリー・パニック』はすでにアメリカではパブリック・ドメイン化しており、いっぱいYouTubeに上がっていたりします。
『アビゲイル』の予習・復習にどうぞ。
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