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【映画レビュー】ちゃんと最新!?『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ・ゲームの世界で大冒険!』の感想
今年も秋のプリキュア映画の季節がやってきました。
気候は全然夏ですが。
『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ・ゲームの世界で大冒険!』のざっくりとした感想
『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ・ゲームの世界で大冒険!』を観てきました。
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わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ・ゲームの世界で大冒険!
制作年:2024年 / 制作国:日本
71分 / 東映アニメーション
監督:宮原直樹
「プリキュア」シリーズの21作目『わんだふるぷりきゅあ!』の劇場版が登場。ゲームの世界に吸い込まれてしまったこむぎたちの冒険が描かれる他、前シリーズ『ひろがるスカイ!プリキュア』やシリーズ13作目にあたる『魔法つかいプリキュア!』のキャラクターもゲスト出演。
監督は『ポッピンQ』の監督を務めた宮原直樹監督です。
本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと……
あと一歩乗り切れない快作。
といった感じ。
以下、
映画の内容にもっと踏み込んだネタバレ感想を書いていきます。
『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!ドキドキ・ゲームの世界で大冒険!』のもっと踏み込んだ感想
■いろはとこむぎの絆が熱い!異色の愛犬物語
今年のプリキュア映画はゲームがテーマ!
前半はフォールガイズ的なポップな勝ち残りゲームの世界で、いろはやまゆと現実世界に戻るためにこむぎとユキが大奮闘するという内容になっています。
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元の世界に戻るためにも、こむぎとユキが次々と仕掛けられるミニゲームに挑戦していき、ついにゲームの世界を牛耳っているムジナに認められ、永遠にゲームの世界で一緒に暮らせるように配慮してくれるのですが……
「それじゃダメだ」といろは達は、ゲーム製作者であるナツキの手も借りてゲームの世界から意地でも脱出しようとします。
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そんな中盤の山場ではバグの世界(バグとは)に迷い込んでしまったこむぎが、なんとかしていろは達の世界に帰ろうと『オトナ帝国』のしんちゃんよろしく階段を駆け上ります。
このシーンは個人的にこの映画随一。
こむぎを導くために客席を含めて、みんなで“フレンドリング”を掲げてこむぎを応援する様子に感激。「いろはと一緒におばあちゃんになる」というこむぎの叫びには現実世界の尊さと、人間と犬では寿命も全然違うだろという願いの切なさを感じましたよ。
毎年、プリキュア映画は週末の賑やかなスクリーンで観たいと思っていますが、今年もそれが正解。客席の各所で輝く光はよりこのシーンを感動的にしてくれましたよ。
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唯一惜しいのは、TVアニメシリーズはしんちゃんとのコラボ回しか観てなかったので、いろはとこむぎの絆にあと一歩、気持ちを乗せきれなかったのが残念です。
いろはとこむぎの絆に感激!シリーズを追ってないことが惜しいぐらい!
■気になる?ナツキとムジナのエピソード
一方で後半のクライマックスで描かれるエピソードは、ちょっと首を傾げる内容。
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現実世界に戻ったのも束の間、ムジナが現実世界に出現。自分を開発したナツキさんのところに向かって暴れまくる展開へと突入!実はムジナはナツキが幼い頃に親しくしてたタヌキへの思いが込められていたのだ──
という背景が語られるわけですけど
きっかけの狸が置いてけぼりの事件すぎて、なんでムジナがナツキのところへやってくるのかも謎であれば、目的もぼんやりしてるし、そもそもゲームってそんなことまでプログラムできないだろとか、いろんなモヤモヤが詰まっていて正直、真剣に観られませんでした。
そもそもペットとの絆と今回のゲームの話がうまく連動してないので、根本的な上手くなさは気になります。
ゲームテーマとストーリーとの繋がりや事件の原因はうまくできてない。
■ 2024年のプリキュア映画ならではの感慨あり!
結局のところ、ストーリーは良かったとこも悪かったとこもある…..という身も蓋もない感想になってしまったけど、
何よりも今年のプリキュア映画の見所は“3DCG”ですよ!
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ゲームの中のパートは全編3DCGで描かれているのですが、さすが東映アニメーション、セルルック風が極まっていて3DCGとは思えないビジュアルに感動しました。
前シリーズに引き続き、男性プリキュアっぽい存在も登場。
どうしても中性的な見た目になっちゃうところに限界はありつつも、こういうのは徐々に、徐々に表現の幅を広げていくのが大事ですよ。
⌢⌢⌢⌢⌢ᕱ⌢⌢ᕱ⌢⌢⌢⌢⌢
— 『わんだふるぷりきゅあ!ざ・むーびー!』 (@precure_movie) September 13, 2024
大福&悟の
変身した姿を解禁🐰❣️
⌣⌣⌣⌣⌣⌣⌣⌣⌣⌣⌣⌣⌣⌣
ついに!!ふたりも変身🌟
かっこいい大福と悟を
映画館で応援してね🧡#わんぷりむーびー #わんぷり #precure pic.twitter.com/Q8PiQIwsxc
これまでもプリキュアの映画シリーズといえば3DCGをエンディングのダンスに用いてその映像力を見せつけてきたりと歴史を経てきましたがついに、映画の前半パートのほとんどを3DCGで描いてしまうし、それをゲームの世界ということで無理のない説得力で見せるアイディア……この一点でアイディアと技術の合わせ方はさすがです。
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最新という意味では、携帯ゲーム機がNintendo Switchタイプのデザインだったり、ゲームがオンラインの対人対戦物なところもすごく2024って感じです。
当時のトレンドを押さえているという意味でも、毎年新作を投下するプリキュア映画として有意味ですよ。
しっかりプリキュア映画最新作の意味を持った映画!
まとめ
●いろはとこむぎの絆描写は格別!
●設定や後半の描写などはそんなに上手いと思えない。
●でもしっかり2024年最新作として有意味。
というわけで今年もしっかり見応えのあるプリキュア映画でしたよ。
最近はプリキュア映画も年一に戻ってしまったし、最新プリキュアを楽しむ機会が減ってしまったのは少し寂しくもあったり。
無限の時間があればTVシリーズも追いかけるのに……。
と思うのは、そういった思い入れがあればもっと楽しめたと確信を持てる映画だったからこそです。
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