大傑作!『マロナと幻想的な物語り』は2020年必見の一本!!
こんにちは。
アニメ映画ライターのネジムラ89です。
今年激推しのアニメ映画があったのでそちらを紹介しますよ!
『マロナと幻想的な物語り』が待望の全国上映開始!
『マロナと幻想的な物語り』を観てきましたよ!
マロナと幻想的な物語り
制作年:2019年 制作国:ルーマニア・フランス・ベルギー
監督:アンカ・ダミアン
日本に初めて上陸したのは、2019年の東京国際映画祭。『マローナの素晴らしき旅』のタイトルで上映されました。
その後、東京アニメアワードフェスティバルの長編コンペにノミネートされまして、見事グランプリを受賞したのですが、その際は新型コロナウイルスの影響で、上映自体は延期されていました。
私はこの2回の観れるチャンスを逃していて、悔しい思いをしていたのですが、今回配給のRiskit様のおかげで無事私も鑑賞できることができた上、吹き替え版まで用意してくれるという大サービスをカマしてくれました。
感謝、感謝でございます。
吹き替えについては以前に以下のノートで紹介しています。↓
日本語吹替版『マロナの幻想的な物語り』のレビュー
というわけで、早速大阪公開の初日となる9月11日に......
マロナの幻想的な物語(吹替版)を観てきました。
本作の感想をざっくり一言で言うと......
大傑作!!
と言う具合の満足の一本でした。もう少し詳しい感想を書いていきますね。
期待通りの圧倒的な美術!これは素敵すぎる!
『マロナの幻想的な物語り』を語る上でなんといっても、最初に感想が漏れるのがその美術!
ポスタービジュアルや予告編を観ると分かると思いますが、基本となる絵のタッチはあるのですが、モブキャラクターであったり、演出であったりが必ずしも画一したデザインに統一されていないのですよ。
やたら立体的なCGで出来たサーカスのスカウトマンとか、咳する前に顔がキュッってなるおばあちゃんとか、あんたダチョウだろって見た目のイシュトバンの奥さんとか、その有象無象が入り乱れるアニメーションがいちいち楽しい。
『シュガーラッシュ』だとか『魔法少女まどかマギカ』だとか、意図的に雰囲気の全く違うアニメーションが並ぶことは近年増えてきましたが、その中でも極地にあるのがこの作品ではないでしょうか。
マロナはトレパネーションしてるのかもしれない。
アニメ版『ホムンクルス』みたいな感じもある映画ですよ(伝わる人に伝われ)。
ついでに直前に『映画クレヨンしんちゃんラクガキングダムとほぼ四人の勇者』を観たので、ビジュアル的にしんちゃん映画の落書きたちがこっちの映画にまで進出してきているような感覚にも。お絵かき映画セットとしてこの二本立てもおすすめです。
決して運命的ではないマロナの人生に泣かされる!
そして、ビジュアルにしっかり負けてない......というよりもこのビジュアルで彩るからこそ見え方が大きく変わってくるのが、ストーリー。
マロナが生まれてからの一生が描かれるのですが、悲しいけど優しい、切ないけど美しい、不思議な味わいのする物語となっています。
運が良い人生を送ったのか?と言われたらすごく不幸にも見えるし、見方を変えると幸せな一生にも見える。まさにいろんな見え方がするのが“人生”っぽくて妙にリアルです。
マロナの独白で語られる犬の哲学も妙に現実味があって、犬って本当にそう思ってるのかも、というシーンが多々あったのは驚き。動物の擬人化ってちょっと警戒してしまうのですが、今作はそこまで気になりませんでした。
人間じゃないものの視点の映画ということで、幽霊視点の映画『ア・ゴースト・ストーリー』を思い出したりも。人間じゃないものからの視点で物語を描くことで、より人間模様が客観的にみえてきますよね。
また、マロナ役ののんさんの声も抜群に合ってました。
字幕版がどんな感じなのかも気になってきたので、どうにかそっちも観ておきたいと思っています。
そんな感じでかなりオススメの映画『マロナの幻想的な物語り』。
なかなか上映館も限られているようですが、近隣でやっていたらぜひ行っておいて欲しい映画です!
みんなもマロナ体験しに行ってみてくださいませ!!
以下、購入者・購読者枠で、監督のコメントなどから読み取れる『マロナの幻想的な物語り』話。
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アンカ・ダミアン監督はこの映画で何を描こうとしたのか
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