【映画レビュー】『鶏の墳丘(Chicken of the Mound)』の感想。過酷な状況の中届けられた難解3DCG作品の真意とは?
オタワ国際アニメーション映画祭の長編コンペノミネートしたことで、オンラインパスで鑑賞。そして新千歳空港国際アニメーション映画祭の長編コンペティションにもノミネートということで、劇場でも観てきました。『CHICKEN OF THE MOUND』の感想です。
『Chicken of the Mound』のざっくりとした感想
カニロボットやハードエッジロボット(!?)ら、ロボットチックな生物たちの文明衝突を描いた3DCG長編アニメ映画。どこかキッチュな雰囲気もありながら、独自の世界観で長編作品と仕上げられている一作です。
前述の通り、オタワや新千歳で評価を獲得した他、アヌシー国際アニメーション映画祭のコントルシャン部門にもノミネートを果たしています。
本作を観てみた感想をざっくり一言で言うと
正直よくわからない
世界観が独特すぎるせいなのか、オンラインパスで3周・新千歳空港国際アニメーション映画祭でもう一周してみたけども正直よくわからないというのが本音になってしまいます......。
ただ、一方で
「わからない」で捨て置けない魅力があるのも確か。異国のメッセージを限られたヒントで解き明かしていくような気持ちで作品を見ていくことになりました。
基本中国語なんだけど、たまに日本語も登場するのが面白いところ。一箇所「プラスチックは永遠にここにあります」というセリフだけが日本語の読み上げ機能のような音声で流れてたんだけど、なんなんだろう。
この映画が我々のもとに届けられるまでの苦難
クレジットで発覚するのですが今作はほぼ監督の一人制作!
すごいです。アヌシー国際アニメーション映画祭ノミネートの際に、ドイツとの共作だと発表されていたのですが、どうやら中国では、海外のコンペティションには、中国国内の検閲を通過してからでないと出品ができないという決まりがあるそう。
中国の法律で出品を取り消されないように、合作としての出品を果たした作品.....だといいうことをなんと監督ご本人からDMでお教えいただきました。
閉ざされた中国国内からイリーガルな形で上陸した長編アニメーション映画だと思うと、より本作の意義やメッセージも増してくるところですね。
まさに、というタイミングで中国は創作・報道に関する統制も厳しくなってきています。
「上有政策 下有对策」
上に対策あれば、下に対策ありの精神で、クリエイター陣にはどうにかその筆を止めないで頑張って欲しいです。
以下、もっとコアなあれってこういう意味だったの?とか
踏み込んだ感想を書いていきます。
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