【映画レビュー】やっぱり今回も悩ましい『名探偵コナンvs.怪盗キッド』の感想
コナン映画を悪く言うとファンに恨まれるから怖いけど、
総集編の方だし許して。
『名探偵コナンvs.怪盗キッド』のざっくりとした感想
『名探偵コナンvs.怪盗キッド』を観てきました。
TVアニメ『名探偵コナン』の中から劇場版27作目『名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)』でキーパーソンとなる怪盗キッドの登場回を再編集したテレビシリーズ特別総集編。
一部には新規映像も含まれるという事ですが、昨年の『灰原哀物語』は冒頭とラストの映画予告ぐらいだったのが残念。ただし今年はこの特別編集版のためのWANDSによるテーマソングが用意されているぞ!
そんな本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと……
ビミョー
「こういう話あったなー、なつかしー」以上の感想が漏れない悩ましい総集編でした。
もっと映画の内容に踏み込んだ感想を書いていきます。
『名探偵コナンvs.怪盗キッド』のもっと踏み込んだ感想
■総集編と言ってもあんまり上手くない?
本作、良くも悪くもただの“テレビシリーズ特別総集編”でした。
正直今年の映画の予習として活きてくるような気もしなければ、この総集編一本を観たところでコナン初心者が楽しめるかどうかは怪しめ。
本作で楽しめるのは、「工藤新一vs怪盗キッド」と「怪盗キッドの空中歩行」の2編。そして、この2つの話をコナンとキッドの出会いの事件で強引にブリッジした内容となっています。
キッドのファンだったらクリアな映像と映画館ナイズされた音響で体験する昔懐かしい怪盗キッド回という意味は乗ってくるのかもしれないですけど、ファンでもなければ、前後の話に大した繋がりもないしそれほど映画館映えするような内容でもないので割と退屈。
その上、話の構造がおかしい。
これからコナンと出会うというタイミングのキッドを軸に、コナンと出会った後の話を回想するというかなり意味のわからない状態になっていてすっごく変。(多分この映画全体がキッドの回想という構造なんでしょうけど)
これはちょっとお世辞にも褒めにくいですよ……
コナンファン、キッドファンのみなさま、ごめんなさいね。
■懐かしい映像が観れるという意味では一見の価値あり?
一方で昨年の『灰原哀物語』がかなり映像的にも厳しい状態のパートがあったので心配していたのに対して、今回の『コナンvs.怪盗キッド』は初期エピソードもしっかりリマスターされているものを流して、しっかりスクリーンサイズに耐えられる(いや、正直それでもやっぱりスクリーンサイズで見ると俯瞰の絵で簡略化された顔に目が行っちゃうという難点はある)映像になっていたのは良かったです。
受話器みたいなでかい携帯電話や伸びるタイプのアンテナの携帯電話が入り乱れていて時代感がバグっているのもご愛嬌。コナンの歴史を感じるところでした。
何より、懐かしい声優陣の声が聞けるのが嬉しいところ。
石塚運昇さんや、永井一郎さん、肝付兼太さんといったすでに亡くなられている方々の声を久しぶりに映画館で聞くことができたのは感慨深かったです。小五郎のおっちゃんの声が神谷さんなのも、今となってはレアですよね。
そういうところを変にいじらずにそのままやってくれるのは嬉しいです。
こうなってくるとついぞ、新規ファン向けに新規キャストの新録とかしないならこの総集編ってなんのためにあるんだよ、って感じはしてくるんだけどさ。
コナンの歴史の重さを知れ!ってことか。
まとめ
と言った感じで、正直不満足な体験でした。
まぁ本番は今春の『名探偵コナン 100万ドルの五稜星』か。
タイアップ主題歌を足してくれるのは嬉しいけど、この出来なら歌ってくれたWANDSがちょっとかわいそう。
もはや恒例のコナンのキャラクター紹介パロディの怪盗キッド紹介も映画のタイアップですぐYouTubeあたりに上がるんだろうなぁ。
『緋色の不在証明』『灰原哀物語』『コナンvs.怪盗キッド』と続いているこの総集編シリーズ、もうフルプライスは辞めない?
これじゃただの集金コンテンツだよ。
関連記事
noteはほぼ毎日更新実施中!
更新情報が届くので、ぜひフォローよろしくお願いします。
コアな内容をお届けする月額480円の購読マガジンもやってます。
購読者増加中!ありがとうございます。
過去のアーカイブも月間ベースでご購入いただけます。
買い切りの方で買ってくれても嬉しいです。
お仕事も引き続き募集中ですので、お気軽にご連絡くださいませ。
nejimura@gmail.com
ここから先は
読むと “アニメ映画” 知識が結構増えるラブレター
アニメ映画に関する最新情報、イベントレポート、古今東西のアニメ映画作品レコメンド、海外アニメ映画事情、Tipsなどなど…アニメ映画に関する…
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?