【映画レビュー】隠れた名作!WAGが斬り込むビッグフットの物語『スモールフット』の感想
※この記事は過去にアメーバブログで投稿した記事の再編集版として無料公開としております。
https://ameblo.jp/nejimakikoibumi/entry-12412885042.html
近年、民族・人種・思想などをテーマに分断・分裂、そして共存を描いた映画が多くなってきました。そんな映画たちの中で、一際大きな一歩に踏み込んでいると思っている映画が存在します。
その映画がWAG(ワーナー・アニメーション・グループ)が2018年に公開した映画『スモールフット』。改めてどんな映画かを紹介します。
傑作!『スモールフット』とは?
スモールフット
製作年:2018年 / 製作国:アメリカ
監督:キャリー・カークパトリック
『コウノトリ大作戦!』や『LEGOムービー』のWAGが繰り出した本作は、人間を“スモールフット”として怖がるビッグフットを主人公に据えた一作。 日本では音楽面をピックアップした広告をしており、歌手活動もしている声優の早見沙織さんの歌声もPRにて推されていました。
ちなみに監督にはドリームワークスアニメーションの『森のリトルギャング』のキャリー・カークパトリック氏の名前が並んでおります。
本作を観た感想をざっくり一言でいうと......
かんっ......ぺき!
というベスト級の一本でした。
より詳しい感想を書いていきます。
感動的なラストに涙!見事なエンターテイメント作品
この映画、もうね......すっごく、よくできている!
互いを未知の生物扱いしているイエティと人間の交流をコミカルに描きながら、後半にになるにつれて、変化を是とするべきかや、大衆の幸福と真実が天秤にかけられるなど重い命題に挑むという、ライトな笑いから深ーい物語までを網羅する見事な作品です。
対立する2つの集団を描く作品といえば本作の公開以前にも『ズートピア』や『トロールズ』など、すでに何作も登場してきているのですが、本作もこれまた素晴らしいそのジャンルの中の傑作でした。
そして問題提起として全然終わってもいいぐらいの終盤......この映画では人間とビッグフットの二種族の対立に対して、逃げずにこの作品なりの答えをしっかり描ききるところが驚異的。
本作のラストで描かれている嘘みたいな平和の形が、理想を追うアニメーションというメディアだからこそできるような素敵なものになっており、最後は涙をボロボロ流しながらエンドロールを観るという最高の体験ができました。ありがとうございました。
ワーナー、侮りがたし!今後に注目
ワーナー作品ということもあってか『ルーニー・テューンズ』を意識して制作されたことが明言されているのですが、映画を観てみると確かにその通り。主人公のミーゴが崖を渡ろうとするくだりのドタバタ感はまさに『ルーニー・テューンズ』。
動きだけでなくキャラクターの目力にも「ルーニー・テューンズ」の面影を感じたのにもちょっとグッと来ました。しっかりワーナーの魂が受け継がれていたと感じられるのは、ちょっと別の意味でも感動です。
ワーナーがレゴムービーシリーズの一本槍だけでなく、他キャラクターブランドも創設してディズニーやドリワに並ぶアニメ映画の一勢力になる日も近いのかもしれないとも思った次第ですが、なかなか次なる大ヒット作に恵まれないのはちょっと惜しいところかもしれませんね。
『コウノトリ大作戦!』も素晴らしかったので、今後もワーナーのアニメグループにもどんどん活躍していってくれることに期待です。
ちなみに公開当時、アニギャラREWさんにも紹介記事を書いているので、良ければこちらもチェックしてくれたら嬉しいです。
今となっては劇場公開にしっかりこの作品をヒットに押し上げられなかったのがファンとしては悔しい限りですが、『スモールフット』は現在もディスクリリースであったり、VOD配信を実施中。ぜひ、未見の方はおさえてお惜しい映画です。DVDならアマゾンだと1000円ほどで買えるみたいです。
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