【映画レビュー】『リクはよわくない』がとてつもない映画だったのでご報告しておきます
かなりビックリする映画体験をしてきました。
『リクはよわくない』というびっくりする映画に出会った話
リクはよわくない
制作年:2021年 / 制作国:日本
監督:荒川眞嗣
テレビでも活躍する坂上忍さんが書き下ろし、お笑いコンビ「野性爆弾」のくっきー!さんが絵を担当した絵本をアニメ映画化した企画。5歳の男の子と犬たちの物語が描かれるようで、犬たちには豪華声優陣を起用!原作にはないエピソードを加えたオリジナルストーリーが展開されるそうです。
監督はアニメ「東京ガンボ」などの荒川眞嗣さんです。
本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと
ヤバい!
ヤバすぎる!!
といった感じのちょっとエゲツない一本でした。
ちょっと2021年の日本の商業アニメ映画でこのレベルが出てくるのはマジですごい!ってぐらい個人制作ものなんじゃないかってクオリティ。犬の入浴シーンは誇張なしの紙芝居だわ、両親は不自然に横顔しか見せないわ、短い尺の中でパーツもシーンも使い回しだらけだわ......衝撃の連続。
ポスターに映ってるこのカモメとかすごかったですね。
多分これと同じパーツが映画でも使われていて、拡縮もなくウネウネ動かして飛んでる姿を表現するだけ。しかもなぜかアップ。正気か!?数秒とはいえ、TOHOシネマズの大スクリーンに耐えられると思ったのか!?
件の犬の会話シーンにも言いたいことはあり
アニメーション自体へのツッコミを置いとても、本作では犬同士が会話するシーンが設けられています。私、この演出が結構苦手。人間の行動心理に当てはめてアフレコするタイプの動物番組みたいで、強めの言い方をすると犬に対する傲慢さみたいなものにも感じるのですよね......。
これが『パウパトロール』みたいな世界だったら気にならないのですが、飼い主と飼い犬の関係で持ってこられると、すごく嫌ですね。飼い主がこう思ってるんだろうな......と想像する域までの表現であれば全然問題ないのですが、そのまま喋らせてしまうと途端に萎えます。
大好きな『僕のワンダフルライフ』ですら人語に訳されるのどうかと思っていたので本作なんて尚更気になりましたよ。
どうせサトシみたいになるんじゃないかと想像していた(ごめんなさい)松本梨香さんによる少年の演技が、まったくご本人の顔が浮かんでこないステルスぶりにさすがのプロの実力を感じさせられたり、実家では犬を飼っていたこともあるので、犬に対する思い入れみたいなところで犬派として親身に感じられる場面ももちろん多数あったのですが、それを差し引いても.....ちょっと今作は酷すぎます。
これに関してはアニメーションの制作陣の問題というより、プロデューサー側が問題と思うんですがどうなんですかね。
まだまだ文句は溢れてきますが、そんなネガティブなことばっかり言ってると「この映画好き!」という人に悪いので、マガジン購読者枠で話します。輪郭線太くなったり細くなったりおかしいだろ、とか、日本のアニメ映画は確かにクオリティ基準が高すぎるけどそれでも相対的に低いものは低いと評価していかないといけないって話とかしてると思ってください。
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