“信じる”物語としてのパワー不足はどこなのか?『ラーヤと龍の王国』の感想
エヴァは初日に観に行ったけど、全然気持ちの整理がついていないので、またいずれ。
先行して週末に上映をスタートしたこちらのレビュー。
『ラーヤと龍の王国』を観に行きました
大阪・シネマート心斎橋さんにて、ディズニー最新作『ラーヤと龍の王国』を観てきました。
ラーヤと龍の王国
制作年:2021年 / 制作:アメリカ
ウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオ制作
監督:ドン・ホール、カルロス・ロペス・エストラーダ
『2分の1の魔法』、『ソウルフル・ワールド』と続けて劇場配信が避けられてきたディズニーの最新作映画が久しぶりに劇場に登場。本家本元ウォルト・ディズニー・アニメーションスタジオの新作という意味では『アナと雪の女王2』ぶりの新作でもあります。
今回は珍しいことにTOHOシネマズや109シネマなどの大手シネコンでの上映がないというディズニー映画にしては近年珍しいパターン。やはり昨年の『ムーラン』『ソウルフルワールド』の劇場上映を突然中止にした事件が響いているようです。細野真宏さんのコラムで詳細が書かれていました。
そんな状況下での上映となった『ラーヤと龍の王国』。
本作を観てきた感想をざっくり一言で言うと
佳作。
東南アジア風のファンタジーを圧倒的クオリティで見られるというのが想像以上に新鮮な体験でした。ガムランっぽいBGMだったり、あまり見かけないキャラクターたちの服装であったりと“観ていて楽しい”がそこにありました。
一方でストーリーは言いたいこともあり。
ゴールとなる「人々の融和」のスケールが壮大すぎて、ご都合主義に思えてしまうのが惜しい作品でした。あくまでもこの映画が描いたのは、登場人物たちが踏み出し始めた一歩の部分......と思えば、好意的に受け取れるといった感じでしょうか。
ドラゴン物ということで、ディズニー版『ヒックとドラゴン』みたいなものをぶつけてくるのかと思いきや、『ボスベイビー』を不意打ちで投げつけてきたところは、ちょっとしたサプライズでしたね。
キャラクターデザインでは、ラーヤの相棒兼乗り物のトゥクトゥクがまた可愛い。
この名前って、多分タイの三輪車の呼称“トゥクトゥク”から来てますよね。小学生の頃一年ぐらいタイで生活していたので、めっちゃトゥクトゥク使ってました。一周回ってこっちのトゥクトゥクを乗り回しているラーヤも観たい。
ラジコンとかあったら面白いなぁ、と思ったらトランスフォームぐらいはさせられるトゥクトゥクは存在するようです。コロコロさせられたらもっと良いんだけどなぁ。
出典:https://www.target.com/p/disney-raya-and-the-last-dragon-raya-and-tuk-tuk/-/A-79398693
忘れちゃいけないのが、同時上映短編アニメの『あの頃をもう一度(Us Again)』がハンパない一本。
この短編のおかげでいきなりボロ泣きスタートさせられました。
ナチュラルに“魔法”を描けるところがディズニーらしい一級品なので、これ目的で足を運ぶのも全然アリでしょう。
ネタバレありでもっと詳しい感想を書いていきます。
ちょっと厳しめかも。
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『ラーヤと龍の王国』の“信じる”物語の粗
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