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【映画レビュー】『光輪の超魔神フーパ』の感想!興収は最悪な記録だったけど今年の映画は褒めたいぞ!!!
※この記事は過去にアメーバブログで投稿した記事の再編集版として無料公開としております。
https://ameblo.jp/nejimakikoibumi/entry-12082036371.html
当時は中国に長期滞在しており、一時帰国のタイミングで久しぶりに劇場で見れたポケモン映画の話。
『ポケモンザ・ムービー光輪の超魔人フーパ』のざっくりとした感想
『ポケモンザ・ムービー光輪の超魔人フーパ』を観てきました。
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ポケモンザ・ムービー光輪の超魔人フーパ
制作年:2015年 / 制作国:日本
監督:湯山邦彦
興行的には残念なことに、ポケモン映画史上最低興行収入作品という不名誉を当時得てしまった本作。(興行収入約24億ということで最低記録ラティ兄妹の26億を下回る!!)
脚本をいつもと違う人にしたのに!とか今更な改革があっただけに少しでも効果が出てくれればよかったのですが客足への影響はあまりなかったということに・・・残念。
一方、見てきた私の感想は、といえば。
いいじゃん!
近年のポケモン映画では
意外と健闘作じゃないの!?
って感じで、かなりの好感触。
これで最低記録更新はちょっと惜しいなぁ……と思うぐらいだったので、もう少し詳しい感想を書いていこうと思います。
これもポケモンしゃべっちゃう問題解消の一つの解法
私はやたらと、映画だけポケモンを喋らせてしまうことに苦言を呈してきたのですが、今作もまさにそんな「ポケモン喋っちゃう映画」なわけです。
が、今回はそんなにポケモンが喋っちゃうことを悪く思いませんでした。
なぜなら、今回のゲストポケモンである
フーパは言葉を喋る土台がしっかりできているからです。
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フーパは人間の集落で長きにわたって生活してきた、という設定があるので、フーパが言葉を喋ることは自然に見えるように出来ていました。
人と全然関わってきていないポケモンが、テレパシーというご都合主義設定でペラペラ喋っちゃう映画なんかも過去にはありましたが
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フーパが片言でしか喋れない具合が妙にリアルで、今作はそれだけでも「あっいいじゃん!」と思えた次第でございます。
これこそ『ポケモンのリアリティ』ですよ!!
この部分だけでも、今年のポケモン映画はすごく評価したいという気持ちになりました。
仕草や声を務める釘宮さん効果も相まって、映画でフーパのファンになりました。グッジョブです。
熱い戦いを楽しめる!!と期待したものの……
一方、今回の売りでもある伝説VS伝説という、伝説のポケモン大集合の激闘なんですが。
これが意外とイマイチ。
もっと「怪獣大進撃」状態を期待していたのですが、思った以上にぐだぐだしていて、なんなら全体の中で一番つまらないパートが伝説ポケモンが揃って戦い合うあたりでした。
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そもそもおでましてきたポケモン達が従順すぎるのも「え?」って感じ。
もっと、伝説ポケモンそれぞれの特徴を引き出したおもしろい戦い方はできないのか!?、という不満が出るぐらいの安っぽい力技のぶつけあいだけで子供だましに映った戦いで残念。もっとメリハリのある戦いが見たかったです。
そんな中、唯一、冒頭で出てくるレジギガスさんだけは例外。
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ポケモンらしからぬ鳴き声といい、一匹だけ異様な見た目が非常に目を引きまして「こいつこそ、中盤の激闘で出すべきでしょ。」という惜しさを感じました。
レジギガスは『シェイミ氷空の花束』で地味な活躍しかできませんでしたが、今回改めて戦うシーンを見て映画映えするのはやっぱり彼なんじゃないかと、思いました。あえて、弱点を言うなら、“人気”なのだと思いますが。
ちゃんとシリーズとしてのゴールが見据えられている映画でもあったり
細かいながらも、ここは嬉しいと思わせるところもありました。
それは主人公のサトシくんが夢の話をするところです。
永遠の10代というTV的呪いがかかってしまっているサトシくんは、もう何のために旅してるんだろうってぐらい、葛藤→成長を果たしては、なかったことになり、時を止められたおもちゃみたいに感じることもありました。
しかし、今作の映画では、しっかり彼にもゴールがあって、そこに真摯に向き合ってるんだ、ということが伝わり「あっ、いいな。」と思わせられるのですよ。
なんせ私も放送開始当時こそサトシくんの冒険を見ていたので、彼が変わらずポケモンマスターを目指して頑張っていることに珍しくちょっと勇気づけられちゃったりしました。
伝説ポケモン総登場ながらも、アニメポケモンのある意味神様扱いのようになっているホウオウに安易に手を出さなかったことも良い方針だと思います。
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そんな感じでこの年はポケモン映画としては近年では結構な良作だったと思います。もちろん、他の傑作とされる映画とかと並べられると圧倒的に話の弱さはあるのですが、最近嫌な部分ばかり目についていたポケモン映画が、今年は素直に映画鑑賞をエンジョイできました。
「最低興行収入なんてことになっちゃってますが是非来年も似たような体制で丁寧にポケモン映画を作り上げて欲しいと思いました。
来年こそ踏ん張りどころですよ、製作のみなさん!
がんばってください!!」
そうエールを送った当時を思い返すと、昨今の挑戦的なポケモン映画の姿勢は本当に嬉しい変化なだけに、一旦新作映画の制作がストップしているのが切ないですね。
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