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【映画レビュー】『フランメルズの大冒険』の感想。で、フランメルズって一体なんだよ!!
2021年11月19日よりNetflix配信スタート作品です。
『フランメルズの大冒険』のざっくりとした感想
『フランメルズの大冒険』を観ました。
ちょっと寂しいですが日本じゃ大して話題になっていないですね。
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フランメルズの大冒険(原題:Extinct)
制作年:2021年 / 制作国:アメリカ・中国
84分
監督:デビッド・シルバーマン
ドーナツ型の謎生物フランメルが過去に未来にタイムスリップ!様々な絶滅動物や時代の出来事と遭遇するアドベンチャームービーです。監督は『ザ・シンプソンズ MOVIE』のデヴィッド・シルヴァーマン氏。アメリカと中国の合作映画となっています。
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中国では2021年10月3日に劇場公開済み。
成績は興収3800万元ほどでビミョーな感ジでした。
で、そんな本作を実際にNetflixで観てみた感想をざっくり一言で言うと
佳作。
ルックも上々。キャラクターも可愛い。子供向けの作品ということもなくしっかり大人でも楽しめる。物語は一転二転し「えっ!?」という着地を迎えたりと、なかなか変な映画に仕上がってます。
もう少し詳しい感想を書いていきます。
意外と思ってたのと違う?どんな映画だったのか
事前情報やビジュアルから『アイスエイジ』ライクな絶滅動物映画みたいな感じになるのかな?と勝手なイメージを持って臨んだ『フランメルズの大冒険』。思っていたのとはちょっと違う!
もちろん登場するのは絶滅動物なのですが、絶滅云々のテーマよりももっとエドとアップの二人のパーソナルなストーリーがメイン。空気を読まない性格のアップと、そんな姉に翻弄されてしまうエドの二人の“性格”に焦点を当てたような作品となっていました。
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そして絶滅動物ももちろん主要キャラクターとして登場するのですが、“動物”だけでなく歴史の転換点などにスポットを当てたり、実はこんな生物が存在していた……みたいなトンデモな過去もピックアップしてきたり、意外とタイムスリップのマシンはなんでもありなエンターテイメント装置として機能していました。
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『天才犬ピーボ博士のタイムトラベル』の知的要素に、デビット監督の『シンプソンズTHE MOVIE』的ななんでもありなテンションをブチ込んで、手堅くポップに仕上げたら、多分この映画になります。
犬映画としてもおすすめ!クラランスくん
そして、本作の魅力がなんといっても犬。
本作まさかの犬映画ですよ。
本作のキャラクターで注目して欲しいのが、タイムスリップしてきたフランメルたちを導いてくれる存在である、プードルの血を引く雑種犬のクラランスくん。この子がフワッフワで可愛い。
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なんならフランメルを凌ぐ可愛さとなっており、めっちゃ出番も用意されていて、しかもこのビジュアルでクレバーなキャラクターなのも新しい!
ストーリーとかポジション的に、フランメルの方をもっと可愛く描けよ!、とは思わないではないけど、そう感じるのは私が犬派だからかもしれないですね。
そもそもフランメルってなんだよ!!
そもそもこの映画に登場するフランメルってなんなんだよ!ってのは気になるところ。
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全然、既存の絶滅動物とかでもこのストーリーって成立すると思うのですが、あえてフランメルというドーナツ状の生き物を生んだのはなぜなんだろうという疑問は結構最後まで残ってしまいました。
見た目からもちゃんとギョッとするフックにはなっているし、この形状だからこその回転アクションや穴を活かしたアクションはしっかり見所になっているんですが、いかんせんストーリーへの必然性であったり、そういった必然性とかが気にならなくなるほどの魅力がないところが残念。
私には完全にクラランスくんに食われているように見えたし、魅力でも負けてるような感じがしたので、もっとこのドーナツぶりに「だからこんなキャラクターにしたんだ」というしっくりくる瞬間が欲しかった……と思うのは、欲張りですかね?
これだとフランメルの二人の続編とかより、クラランスくんのスピンオフとかの方が観たいかな……
そのほか、『フェイフェイと月の冒険』や『ウィッシュドラゴン』のように中国・アメリカタッグの作品がまた登場したという驚きもありましたね。
舞台がしれっと上海だったり、チャイナマネーがあるとハリウッドテイストの中国が舞台の作品がポコポコ出てくるんだ…..という中国の侵攻ぶりは、地味に見逃せないところです。そんな制作背景も見据えながら観ていくと発見もあるかもしれません。
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