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【映画賞】来年こそは!新千歳空港国際アニメーション映画祭2024の長編コンペの結果!


第11回新千歳空港国際アニメーション映画祭が開催!

https://newscast.jp/news/7782180

今更のお伝えになりますが。
今年も新千歳空港国際アニメーション映画祭が、2024年11月1日(金)〜5日(水)にかけて新千歳空港内の映画館にて開催されました。

かつてはこんな感じでしたよー、と現地のレポートをお伝えしていたのですが、今年も欠席しました。
2年連続です。

すみません。

やっぱり、北海道遠いんだもん。

昨年は長編コンペティションのラインナップが公開予定の作品や同時期に実施されてた東京国際映画祭とかぶっていたという理由が大きかったですが、今年は経済的な理由が大きめ

来年こそ行けるように頑張ります。


長編コンペティションノミネートは6作品!

参加こそ恒例の映画賞の結果も紹介して参ります。
日本の映画賞ですし、詳しくは公式サイトで日本語で載っているし、アーカイブも残り続けると思うので公式サイトをチェックするのが早いので、以下を参照してくださいませ。

例によってこのnoteでは長編作品を特筆して追っているので、改めて長編部門でどんな作品が受賞したのかという話はピックアップしておきます。今年のノミネート作品は以下6作品

●Boys Go to Jupiter
●化け猫あんずちゃん
●Glass House
●Journey Of Shadows
●Unicorn Boy
●ルックバック

それぞれ紹介していきます。


□Boys Go to Jupiter

Boys Go to Jupiter
制作年:2024年 / 制作国:アメリカ
88分
監督:ジュリアン・グランダー

https://airport-anifes.jp/feature_item/boys_go_to_jupiter/

ディズニーやHBOMax、カートゥーン・ネットワークなどで制作を経て、ゲーム『ART SQOOL』なども生んだりと多岐に渡る活躍をしてきたジュリアン・グランダー監督が自身で出費して制作を進めた長編初監督作品です。

フロリダ州では何かが腐っている。クリスマスの翌日、どんよりと重い空気が漂っている。主人公のビリー5000は、自分の可能性を無駄にして配達ドライバーとして働く毎日に満足している目的意識のないティーンエージャーだ。いつもの配達中、ビリーは不思議な卵の持ち主となり、世話をすることになる。するとその卵から異世界の生き物が孵る。あっという間にすべてが悪循環に陥り、やがてビリーは人生、愛、そして何よりも大切なお金について難しい選択を迫られる。ハート、ユーモア、そして印象的な楽曲が詰まった素晴らしい成長物語が展開する。

https://airport-anifes.jp/feature_item/boys_go_to_jupiter/

□化け猫あんずちゃん

化け猫あんずちゃん
制作年:2024年 / 制作国:日本・フランス
95分
監督:久野遥子、山下敦弘

『カラオケ行こ!』などを手がけた山下敦弘監督と『花とアリス殺人事件』でロトスコープアニメーションディレクターを務めた久野遥子監督がいましろたかし先生の同名コミックをアニメーション映画化。森山未來さんを始めとした役者陣が声優だけでなくロトスコープモデルとなっている点も注目点となった映画でした。

あんずちゃんは30年経っても死ななかった化け猫、現在37歳。そこへ親子ゲンカの末ずっと行方知れずだった和尚さんの息子・哲也が11歳の娘「かりん」を連れて帰ってくるが、彼女を置いて去ってしまう。大人の前ではいつもとっても“いい子”のかりんだが、お世話を頼まれたあんずちゃんは、猫かぶりだと知り、次第にめんどくさくなる。かりんは哲也が別れ際に言った「母さんの命日に戻ってくるから」という言葉を信じて待ち続けるも、一向に帰ってこない。母親のお墓に手を合わせたいというささやかな望みさえ叶わないかりんは、あんずにお願いをする。「母さんに会わせて」たった一つの願いから、地獄をも巻き込んだ土俵際の逃走劇が始まる。

https://airport-anifes.jp/feature_item/ghost_cat_anzu/

□Glass House

Glass House
制作年:2024年 / 制作国:フランス
40分
監督:ボリス・ラベ

https://airport-anifes.jp/feature_item/glass_house/

2018年カンヌ映画祭では最新短編映画『La Chute』が批評家週間の特別セッションに選出されたり、2020年には振付師アンジュラン・プレルジョカージュとのコラボレーションで『白鳥の湖』のビデオセットデザインを手がけたりと映像制作で活躍するボリス・ラベ監督の作品。作曲家のルーカス・ファギンさんが音楽を担当した合作品です。

『Glass House』は、破壊的な没入感をもたらすビデオと音響を組み合わせた作品である。それはガラスのバベルの塔であり、うっとりするほど美しい万華鏡。SF小説から借りてきたような、魅力と嫌悪感が入り混じった感覚だ。

https://airport-anifes.jp/feature_item/glass_house/

□Journey Of Shadows

Journey Of Shadows
制作年:2024年 / 制作国:スイス
87分
監督:イヴ・ネッツハマー

https://airport-anifes.jp/feature_item/journey_of_shadows/

今年、宇都宮美術館で個展も実施していた映像インスタレーション作家であるイヴ・ネッツハマー氏が制作したアニメーション映画。シンプルな見た目の3DCGのルックの映像で87分の長編を作ったらしく衝撃的。

一見のどかな恋人たちの出会いは、ジェンダーレスな人物の非現実的な冒険の始まりだった。登場人物が本当の自分の姿を知るにつれ、ディストピアの世界が少しずつ明らかになる。ゴーレムの伝説にインスピレーションを得たこの物語は、テクノロジーの時代に人間を人間たらしめるものは何なのかを考える。アーティストのイヴ・ネッツハマーによる長編アニメーションのデビュー作は、ユニークな 3D アニメーション技術を用いて、現在と未来の両方を厳しく見つめている。

https://airport-anifes.jp/feature_item/journey_of_shadows/

□Unicorn Boy

Unicorn Boy
制作年:2023年 /  制作国:アメリカ
91分
監督:マット・キール

HBO、マテル、Bento Boxなどなど多くの企業でアニメーターとして活躍する傍ら、ジャグリングパフォーマーとしての顔を持つマット・キール監督が制作した長編アニメーション映画。独特な色使いやキャラクターデザインにギョッとさせられます。

『Unicorn Boy』は若者の成長を描いたアニメーション作品。初めての失恋とジェンダーアイデンティティーの複雑さを探求する主人公の姿を、マット・キールが豊かな想像力で全編を制作、アニメーション化した。ストーリーは、最近失恋して平静さを失った不運なアーティストのマティが、ユニコーンが管理する異次元に吸い込まれるところから始まる。マティは新しいユニコーンの仲間たちと協力して闇の力を打ち破り、王国に平和を取り戻し、希望のないシルバーレイクでの生活に心の安定をもたらさなければならない。過去の自分を描いた作家主導の本作は、成長と自己発見に伴う挑戦を美しく映し出している。

https://airport-anifes.jp/feature_item/unicorn_boy/

□ルックバック

ルックバック
製作年:2024年 / 製作国:日本
58分
監督:押山清高

https://airport-anifes.jp/feature_item/look_back/

『風立ちぬ』『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』『借りぐらしのアリエッティ』『鋼の錬金術師 嘆きの丘の聖なる星』などで活躍し、現在はスタジオドリアンを設立した押山清高さんが、スタジオ初の長編作として送り出したのは『チェンソーマン』の藤本タツキ先生の話題の同名読み切り作品。日本でも大ヒットとなった作品が長編コンペに参戦です。」

学年新聞で4コマ漫画を連載している小学4年生の藤野。
クラスメートからは絶賛を受けていたが、ある日、不登校の同級生・京本の4コマを載せたいと先生から告げられる…。
正反対の二人の少女をつないだのは、漫画へのひたむきな思い。
しかしある日、すべてを打ち砕く出来事が…。
胸を突き刺す、圧巻の青春物語が始まる。

https://airport-anifes.jp/feature_item/look_back/

長編コンペ受賞作品!

この6作品の中で見事グランプリを受賞した作品は......

『Glass House』でした!!
おめでとうございます!!

生成AIを活用した革新的な作品性が評価されて受賞を果たしました。
前衛的な作品が選出されがちな新千歳空港国際アニメーション映画祭らしいグランプリといった感じです。

そしてもう一本、今年も長編部門審査員特別賞の受賞がありました。

それを受賞したのは….『ルックバック』でした。
おめでとうございます。

グランプリ受賞作に対しては真逆のかなりポップな作品ですが、内容やこだわりは大衆作品と思えないぐらいに尖ってもいる、本作も唯一無二の価値を持ったアニメーション映画です。


受賞作品だけでなく、おそらく日本ではここでしか観れなかったんだろうなぁ、と思うアニメーション映画も今年は多数ノミネートされ、参加した皆さまが羨ましい限りです。今回見逃したアニメーション映画もいつか鑑賞の機会に恵まれたいです。

唯一無二の体験が待っていてこその映画祭
来年はどうにか参加ができる様に上手くやっていこうと思います。

……という昨年と同じ結びの言葉で今年も締めくくっておきます。


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去年の長編コンペティションの結果。


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