LSHTM〜Week5〜
(「アンディ・デュフレーンがショーシャンク刑務所で掘った穴」ではなく、ネズミの通り道。動物と共存する校舎…)
月曜日(基礎統計)
内容は「対応のない2つの平均の比較」について。詳細を書いても誰も読まないだろうから、省略。
特筆すべきは、統計ソフトのStataをこの週から使用したこと。LSHTMはライセンス契約をしているので、無料で使えます(配布の資料はWindows 向けなので、Mac派は苦労するかもです)。
火曜日(基礎疫学/公衆衛生の課題)
疫学は「交絡」について。制御は研究デザインと解析の段階で可能で、ランダム化や一定化が有効(マッチングも交絡をコントロールするとして、時に議論されるらしい)。解析段階では階層化、標準化、統計モデリングを活用。交絡の制御度合いは、交絡因子を事前にどれだけ正確に二測定したかに依存する。また、交絡因子の測定に「非差異誤分類」があると調整できなくなり、residual confounding(残余交絡)になってしまう。
公衆衛生はPlanetary Health。「健康って地球の影響受けるよね?気温や居住可能な空間、食べ物と水、キレイな空気など」
気温の上昇は赤道直下付近で影響大で、異常気象にも影響。海面上昇や砂漠化の問題の説明。
食事面でいうと、土壌侵食や受粉に関わる昆虫の減少で将来的な生産高の減少が予想されている。
魚も重要な栄養源だが、こちらも温暖化の影響で特定の地域では漁獲量減少が生じえる。
あとは、「気温の上昇と紛争」の関係。気温が上昇すると、紛争が起こりやすくなるらしい。
Planetary BoundariesとThe Ecological Footprintについても言及。前者の画像は以下で、緑の中だと安全圏。オレンジ〜赤は「地球の限界を超過している」との意味。
水曜日(健康政策/EAP)
健康政策はGlobal governanceについて。「経済活動や公共政策が色々なルールや制度を通じて、官民により規制・管理が行われるグローバルな取り決め」と。
一方でGlobal Health Governanceというのは、「健康問題が特定され、取り組まれ、政策が決定して施行されるための、制度やメカニズムの流れ」。
Policy spaceは高低で表され、その国において「政策決定に制限がある」と、低いとみなされる(資金や人的資源、政治、歴史、社会的な文脈も関係する)
歴史を振り返ると、70年代は「裕福な国→貧困国」みたいな2者間の支援やWHO主体であった。80年代に入るとEUや世界銀行なども参画。90年代には世界的な市民社会団体や民間企業も参加。早い話が、グローバルレベルで俯瞰すると、健康増進に関わる関係機関が増加(種類も)したってこと。
「よいガバナンスとは?」という答えは、機関によって異なり、定義は難しい。また、よいガバナンスが健康増進に寄与するかといえば、そういうわけでもない。
(こういう箇条書きスタイルのときは、筆者は内容をいまいち理解していない…)
木曜日(ヘルスプロモーション(HP)/ソーシャルリサーチ(SR))
HPはSocial Norms(社会規範)について。DescriptiveとInjunctive Normの2つがあり、前者は「人が『他人はこうするだろう』と思っていること」で、「他人が何に同意して、何を認めないかについての考え」が後者。自分の意見はAttitude。
e.g.「私はオナラをしたい(attitude)。しかし、それは周囲は嫌だろう(Injunctive)。大人であれば、我慢をするだろう(Descriptive)」
そして、仮にオナラを我慢するのが健康に悪いとしよう。あなたは「健康のためにはオナラを我慢せずに出す」ように集団に介入したい。このとき、Social Normsを変えなければ、個々人の行動は変わらない。Social Normsを変える試みも必要ってワケ。
社会規範を変えるには4つの戦略があり、政策・法律、マスメディア(e.g.みんなしてないですよorしてますよ。また、ドラマ等を通じて)、個人的なフィードバック、グループディスカッション。
SRは前週に引き続き、質的研究。質的研究は帰納的(観察→分析→セオリー)で、量的研究は演繹的(仮説立て→調査→結論→セオリー完成)だと。分析の仕方も奥深く、「セオリーの為の分析なのか、概念を作る為なのか?」「成果としてできる物はプロセスなのか、関係性なのか、考え方なのか?」等々。
分析にはグランデッド・セオリーの他、フレームワーク(Framework)分析がある。前者は発言をコード化するが、後者はそもそもコードがあり、それを使って分析をするよう。主題(Thematic)分析は、その名の通り分析からテーマを特定する(理解がすごく曖昧だ。日本語で調べなきゃ…)
感想
課題量が多く、日々寝不足でした。
「もう少し休んだほうがいいですよ」と周囲に言われるものの、休むと課題がこなせないし、休まないと能率が落ちるのは目に見えているし、ジレンマの日々です。ショートスリーパーの方は留学に向いていると思います…
今週の勉強時間
授業:20.5h
自習:26h(10/28~11/3)
合計:46.5h(理想は75h)